「想像以下」RUN ラン ソーさんの映画レビュー(感想・評価)
想像以下
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以下、ネタバレ含みます。
想定を下回る浅いシナリオでした。
映画が始まって少しすれば、誰もが「一見幸福な家庭に見えるけれども、かわいい娘への異常な執着心を持った母親が、娘にコッソリと異常な薬を飲ませ続けてその自由を奪い、ずっと自分の手元に置いておこうとしている」ことを、容易に推察できます。
問題なのはここから。
まず、当たり前のシーンひとつひとつのテンポが悪いので、悪い意味で、ジリジリさせられます。
イライラと言っても良いかもしれません。
不要な、ただ時間を引き延ばすためだけの、無駄な間が多すぎるのです。
そして、浅いシナリオの問題。
まず、「母親は恐ろしい存在に見えるが、実は何かの理由があって娘の自由を奪っている。それは何か、見事な伏線回収でスッキリするはず、早くそれが知りたい!」という誰でもするであろう期待を、あっさり裏切られます。
何も無いのです。
伏線なんて、無かったのです。
ただそのまんま、嘘をつかれ続けた可哀想な娘がいるだけです。
陳腐で捻りの無い物語(捻りがありそうに見せて)。
中途半端なシナリオは、一体いつの時代の映画なのでしょう?
観客の想定を下回り続けて、無駄に時間をかけて引き延ばして、はい、ドヤ顔ラストシーン!(観客ポカーン)…という残念な映画です。
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