「母娘の歪んだ愛情、共依存の物語」RUN ラン 小川さらさんの映画レビュー(感想・評価)
母娘の歪んだ愛情、共依存の物語
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序盤からハラハラドキドキのノンストップサイコスリラー。
まさにRUN.立って走れ!逃げろ!だ。
単純なあたしにはわかりやすくて面白かった。
色々な考察がある中で、妄想をしてみる。
この映画のテーマ、監督が伝えたっかったこととは何か。
虐待の連鎖?代理ミュンヒハウゼン症候群?
いやいやこれは母娘の歪んだ愛情、共依存の物語です。
それはクライマックスの病院のエレベーターの中、母であるダイアンが娘クロエに囁く言葉。
「確かにそうかもしれない、ただあなたも私を求めている、心の奥底ではね」(うろ覚え・・すみません)
これがラストシーンでのクロエの行動の理由です。
本当の母娘ではなく、自分を誘拐し障害者にした相手にも関わらず、笑顔で接見し楽しくお喋りをする。
お互いに愛しているし、依存しているんだと思うのです。その関係は変わらない、今までもこれからもずっと。
立場が逆転した二人。
自由を手にしたクロエ。歩くことだってできるようになった。
自由を奪われたダイアン。歩くこともできず寝たきりだ。
(医療?)刑務所の中でネットも電話もできず外界と隔絶され、まるで以前の自分のようだ。
そんなダイアンにクロエがすることは一つ。愛を確かめる事。
「ママ、お薬の時間だよ。」
私のことを愛しているなら飲めるよねと。
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