「RUNと言っても走ら無い、逃げろだね」RUN ラン kwmdさんの映画レビュー(感想・評価)
RUNと言っても走ら無い、逃げろだね
随分前に、ミュンヒハウゼン症候群疑い(代理じゃない方)の方と対峙したことがあります。いろんな所に傷があって、抗生物質飲んでもずっと膿が止まら無いの。普通人間から検出され無い菌が出てくるの。でも、免疫機能は正常だったりします。自傷行為の証拠を掴まなければなら無いので、長い間一緒にいたり話を聞いたりしました。いわゆる精神障害みたいなところはなく、頭は良い方で段々話に引き込まれて行きました。凄く同情すべきことが複数重なっている家庭環境でした。今回気づいたのですが、代理ミュンヒハウゼン症候群であった可能性も考えるべきでした、ご家族とは電話でしか話しませんが。ドメスティック・バイオレンスは世代を渡り伝播することを本作でも、示唆されていますね。あ、その方はもう少しのところで私の前から消えてしまいました。元気でいればいいのですが。
本作の監督は、Searchでも制限された条件で見事なサスペンス作品を見せてくれました。これも同様に全くだれる事なくゾクゾクしながら楽しめました。内容について書くとつまらなくなるので辞めときますが、終わり方も非常に良くできています。医学的なリアリティについてはやむおえ無いレベルなので、気になりませんでした。前日に見たMr.ノーバディやアマプラで見た変態小説家とかThemでも出てくる、地下室って最低ですね。監督の手腕は見事ですが、大作とか撮ると失敗しそうで心配です。なに?Search2ならぬSearching2をもう撮っただと!
とはいえ、普通星4つをつけるところですが、主演のKiera Allenの演技を加算して5つにしました。車椅子の動きが超クイックなんですよ。短期間の練習ではでき無さそうですもの。どうやら、中途障害で車椅子利用者らしいです。見た目はもちろん、顔芸も見事です。なんなら、CGがあるんだからスーパーヒーロー(ヒロイン?)だってできるよね。ファレリー兄弟みたいに社会に普通にいるように、映画にも普通に障害者が混ざっているべきと考えるし、役があっていれば障害者の役は障害者が演じれるよう機会が与えられるべきと思っています。37secondsの佳山明さんもあれだけ演技できるんだから、どんどんテレビドラマとか出れればいいのに。