劇場公開日 2021年6月12日

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ベル・エポックでもう一度のレビュー・感想・評価

全21件中、1~20件目を表示

4.0再現された記憶が、いまの自分に与えてくれるもの

2021年6月10日
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崩れかけた関係性を修復するには、過去の最も愛おしい記憶を呼び覚ますのが最善だ。それは長年の愛をモチーフにした物語の定番ではあるものの、本作はやや複雑な舞台設定の中でこの流れをうまく踏襲してみせる。要となるのは映像製作会社の新サービス。美術セットや俳優たちを使ってオーダーメイドで「顧客の望む時代、空間」を再現し、生の手触りをそっくりそのまま顧客に味わせてくれるという。果たしてD.オトゥーユ演じる初老の男が再現したい記憶とは何か。あふれ返る70'sファッション、音楽、カフェの雰囲気ーーーーその虚構性を認識しながら、なぜか心にリアルな感情が再燃しはじめる過程が美しい。と同時に、裏方スタッフの見せる感情のもつれやドタバタも見どころの一つ。「ワンダフルライフ」や「トゥルーマン・ショー」などの設定や断片などもわずかに思いおこしつつ、観客をそれらと全く異なる味わいへ導いていく非常にユニークな作品である。

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牛津厚信

4.0“恋に落ちる瞬間”を追体験させるサービスという秀逸なアイデア

2021年6月10日
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鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

萌える

「トゥルーマン・ショー」「トータル・リコール」「脳内ニューヨーク」にそれぞれ使われていたユニークなアイデアを少しずつ拝借して組み合わせ、フランス流の恋愛喜劇を構築したという感じだろうか。新聞に風刺画を描く仕事を失い、妻にも愛想を尽かされた初老の男ヴィクトルは、息子にプレゼントされた“タイムトラベルサービス”を試すことにする。それは、利用者が戻りたい過去の時間と当時の出来事を伝えると、映画撮影セットと俳優を使って忠実に再現してくれるサービス。利用者本人もセットに入って、当時の自分を演じる。

ヴィクトルが指定したのは1974年5月16日のリヨン。運命の女性とカフェで出会い、恋に落ちた瞬間を追体験するのだ。なんともロマンティックな設定ではないか。サービスを提供する会社の創業者で監督も務めるアントワーヌは、恋人の女優マルゴを運命の女性役に起用するのだが、彼女とヴィクトルが演技を超えていい感じになりかけるとやきもきしたりして、そのあたりの笑わせ方もうまい。

青春真っただ中という層を除けば、大抵の大人、特に中高年になるほど、折に触れて若い頃の恋愛を思い出し、今あの時に戻れるならどうするだろう、違った選択をしていたらその後の人生はどう変わっただろうかなどと夢想してしまうのではなかろうか。本作に登場するサービスがもし実在したら、裕福で時間のある層が結構利用しそうだ。

ベル・エポックとは「良き時代」を意味するフランス語。狭義では19世紀末から第一次世界大戦前までのパリが繁栄していた時代を指すそうだが、本作ではセット内に再現されたカフェの店名でもある。

古き良き時代を懐かしむノスタルジックな要素も確かにあるが、それだけではない。変えられない過去の積み重ねが現在なのだと改めて認識することで、今日と明日を少しでも良くできることを映画は教えてくれる。

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高森 郁哉

4.0あの日あの時あの場所で....

2022年12月10日
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エドガー・ライトの『ラストナイト・イン・ソーホー』しかり、PTAの『リコリス・ピザ』しかり、最近70年代を描いた映画がやたら増えている気がする。嫌煙、LGBTQ、#me-too運動にロックダウン.....世の中禁止事項が多すぎて息苦しさを覚えている人が逆に増えているからではないだろうか。大麻草とフリーセックスにまみれた自由な70年代に青春を謳歌していた風刺画専門の元新聞イラストレーターのヴィクトル(ダニエル・オートイュ)が主人公の物語だ

ある日実業家の奥さんマリアンヌ(ファニー・アルダン)から三行半をつきつきられ家を追い出されてしまうやることなす事すべてアナログな夫ヴィクトル。夫婦仲を心配した息子は、自らが起業した“時間旅行社”という過去にタイムスリップしたような感覚を味わえる旅行企画会社に親父を招待し仲をとりもとうとするのだが....

いわば『トータル・リコール』アナログ・バージョンによって思い出すのが、火星地下に隠された大袈裟な酸素生成装置などではなく、妻マリアンヌと出会った頃のうきうきした気持ち、という設定がいかにもフランス流。スタジオ内に急造でこさえたパブ“ベル・エポック”でたむろする客や従業員、そして妻役もすべて(掛け持ちで)プロもしくはエキストラの役者が演じている。

企画の台本自体は客本人の思い出がベースになっているので、台詞の間違いやら小道具の取り違いを客であるご本人が指摘するというなんちゃって感も楽しめる。アドリブ好きの妻役マルゴ(ドリヤ・テリエ)は、ディレクターのアントワーヌ(ギヨーム・カネ)の恋人でもあるのだが、つい感情が入りすぎて..なんてシーンにはアントワーヌから嫉妬混じりの突っ込みがはいったりするのだ。

ネット配信や自動運転のナビになどにはまったくついていけないヴィクトルに嫌気がさしたマリアンヌも一方で、台本替わりにヴィクトルが描いた味のあるイラストを愛でているうちに出会った頃の恋心を次第に思い出していく。何勝手なこと言ってんだかという気もしないではないだが、端から見てもいい年の取り方をしていそうなベテラン俳優二人がそれを演じるとまったく嫌味に感じられないから不思議てある。

70年代は“政治の季節”を経た後だけに、世の中に対する幻滅から若者が麻薬に逃避し厭世にひたっていた時代でもあったはずなのだ。ほんとは小柄な日本代表を小バカにしていたドイツW杯代表チームのように「差別はだめですよ!」なんてたとえ空々しく叫ばなくとも、70年代の大衆レベルではちゃんと平等精神が根づいていたのである。目まぐるしく変化する現代ではつい忘れがちになるそんな簡単なことを、ほっこり思い出させてくれた1本だ。

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かなり悪いオヤジ

4.5タバコ消していいわ

2022年6月10日
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とてもいい映画だった。好きな時代、場所にタイムスリップさせくれるお話。ただし作り上げられたセットの中、自分以外は役者さん。どんだけお金払えばいいんだ?というくらい細かく作り込んでいる。別荘も売り払わなくていけない訳だ。出てくる人達も皆んな愛すべき人達。あまり居心地がいいと帰ってこれなくなりそう。昔が全て良かった訳ではない、いい思い出だけが残っているから古き良き時代といえるのだろう。あと20年もしたら今も古き良き時代になる?
優しい気持ちになれた。ある人へのビンタは爽快。

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GAB I

2.5大人の夢

2022年5月26日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

『物語』だからこその郷愁が描かれていました。
作品としては、あまり面白いとは思えませんでした。

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tuna

3.5いかにもフランス映画

2022年5月23日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

時代に取り残され、妻から家を追い出された主人公、息子からプレゼントされたタイムトラベルサービスに出かける。
このサービス、過去のある時期をセットと俳優で演出されるのだが、主人公は次第に混乱してくる。
あっけらかんとした妻がとてもいい。

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いやよセブン

3.5好みの時代とシチュエーションを再現するサービス。 確かに需要はあり...

2022年5月22日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

好みの時代とシチュエーションを再現するサービス。
確かに需要はありそうだ。
妻に愛想をつかされ、追い出された男は、そのサービスで妻と出会った当時のことを再現してもらう。
何とも女々しい行動だが、男は若い頃の妻を演じた女優にリアルで恋をしてしまう。
まったく男というやつはどうしようもないなww
最終的には丸く収まってよかった。

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省二

4.0まずこの設定で展開した脚本のチカラ業が抜群🖋「青春への回帰」「恋愛...

2022年5月22日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

まずこの設定で展開した脚本のチカラ業が抜群🖋「青春への回帰」「恋愛の反芻」...俺たち爺婆誰もが考えるこのテーマを軽妙洒脱に、ハートウォーミングに料理したその手腕に👏👏👏...そして演技陣が全員魅力的😍ハリウッドでのリメイク必至な秀逸コメディでした😊

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Toshi

4.0【”倦怠期夫婦、仲直り特効薬ムービー” 未来を見るデジタル妻と、ノスタルジーに浸るアナログ夫の溝を埋める、面白き人工演劇空間が、堪りません。そして、子供は夫婦の鎹だという事も再認識した作品です。】

2021年9月5日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

ー 作品設定が、奇想天外ではあるが、秀逸である。
  お客さんの希望に合わせて、時代設定、俳優を準備し、ノスタルジーに浸れる空間を提供するサービスを考える、完璧主義者のアントワーヌ(ギヨーム・カネ)。
  そんな中、ショボクレタ、元イラストレイターのアナログ夫のヴィクトル(ダニエル・オートゥイユ)はデジタル妻マリアンヌ(ファニー・アルダン)に、家から叩き出され・・。ー

◆感想<Caution !内容に触れています!>

 ・ヴィクトルが、大枚払ってお願いしたのは、1970年代の”ステキな女性”に会ったリヨンの”LA BELLE EPOQUE”があった街を再現し、傷ついた心を癒す事であった・・。
 ー 重ねて書くが、この映画の設定が秀逸である。
   お客さんの要望に応え、ノスタルジーに浸れる空間を提供する一方、アントワーヌ達スタッフは、”俳優”にキビシイ要求をし、スタッフルームから様子を観察し、”俳優”に必要な情報を300ユーロもする通信装置で伝え、音楽の音量を調整し、時に雨を降らせ、時に地面を揺らす・・。ー

 ・ヴィクトルは、かなーり高飛車な男であるが、”女優”マーゴット(ドリア・ティリエ:ステキナ女優さんだなあ・・)と、仲が良いのか悪いのか、不思議な関係を保っている。
 ー この二人の関係性も、もう少し突っ込んで描いてくれると、良かったかなあ。
   けれど、主役はあくまで、ヴィクトル&マリアンヌ夫婦だからね。 ー

 ・スタッフの一人が、矢鱈にエロいのも、なんだかオカシイ。
 ー 乱交シーンが終わった”俳優”サン達に、”僕も混ぜて・・”っていうかなあ・・。クスクス。ー

 ・作品自体も、お国柄なのか、妙にエロティックなオーラルシーンが多い気がする。
 ー おフランスだからかなあ・・。ジュテーム、ジュテーム・・。ー

 ◇邪魔だった筈の夫がいなくなり、愛人を連れ込んでいたマリアンヌ。一方、リヨンの”LA BELLE EPOQUE”で、若き日の”ステキな女性”を演じるマーゴットと会話し、当時を思い出し、徐々に精気を取り戻して行くヴィクトルの姿。
  一方、マリアンヌは、愛人の男の鼾やら、自分の行いに徐々に嫌気が差したのか、徐々に元気が無くなって行く・・。
  そんな中、ヴィクトル&マリアンヌ夫婦の会社経営しているリッチな息子が、粋な計らいをする・・。

<多少、展開が粗い部分もあったが、”LA BELLE EPOQUE”で再会し、楽しそうに会話をするヴィクトル&マリアンヌ夫婦の姿を見ていたら、回顧主義も悪くはないかな・・、と思った作品である。
 あと、子供はキチンと育てようとも思ったかな・・。”子は鎹”と言うしなあ・・。>

<2021年9月5日 刈谷日劇にて鑑賞>

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NOBU

2.5手の込んだことするんだねぇ。

2021年8月4日
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鑑賞方法:映画館

正直、途中で置いてけぼり。€10,000/日でも、元取れなさそうな商売にしか見えないし、そもそも登場人物の内心が複雑過ぎて付いていけないし、オチも意外性無いしで。

凄く丁寧に、金と時間を掛けて作られてるトコロには感心するし好き。

だけど。

根本的に、ストーリー自体に共感出来ないネタがチラホラで、全く心を動かされませんでした。

と言う事て、退散。

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bloodtrail

4.0夢のようなタイムトラベルサービス❗️😊 宝くじが当たったら パァー...

2021年7月31日
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鑑賞方法:映画館

夢のようなタイムトラベルサービス❗️😊
宝くじが当たったら
パァーッと派手に利用してみたい😆

で結局、元サヤに収まったのかな?
まぁ、どっちにしても
また働けるようになって
良かったね
才能あるのにくすぶってるのは
もったいない

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xxminaxx

3.0うーん

2021年7月14日
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鑑賞方法:映画館

笑える

あんまりお話の内容は好みではなかったけど、ヴィクトルの描くイラストがとっても素敵でそれをうきうきと追いかけていた時間でした。初っ端からメドゥサな妻を描いてるところで素敵!と。それだけが心に残った。なんだか情けない不器用すぎる四人のストーリー。今の私にはそこまでグッとこなかった。10年くらい経ったらまた違うのかな。

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もりゆ

4.0くす笑い。感動。斬新な構成。

2021年7月11日
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オモロかった。
上等で繊細で深い
世にも奇妙な物語を観ている
ようだった。

日本人キャストで作ったら
どうなるんだろ。

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丘の上ホライズン

3.0丸くおさまった?

2021年7月7日
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鑑賞方法:映画館

とても綺麗で楽しい映画
芝居の中で好意を持ってしまうのはよくある事なんですね
魅力的だから仕方ないです
最後はハッピーエンドの様ですが、芝居の世界を自分の世界にしたいと思う人がなり直せるとは思えない・・・・
自分が(実際の歳より)若いと思っている妻が満足できるとは思えないです

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シネパラ

3.5現実と仮想の世界が交錯する。

2021年7月4日
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自分の行きたい時代と場所を映画のように再現し、追体験できるというサービスを使って、妻との出会いの時を再現したヴィクトルの様子を、コミカルに、時にシリアスに描くユニークな作品。
ヴィクトルは再現された過去の世界に浸るうちに、妻を演じた女優マルゴに想いを寄せ、マルゴを追いかけ始める。
ヴィクトルはその現実ではない世界が忘れられず、別荘を売ることでお金をつくり、続きの世界を再現していく。
マルゴを女優として働かせるアントワーヌは、マルゴを愛しており、ヴィクトルとマルゴの関係を疑いはじる。
ヴィクトルの妻マリアンヌは、仕事を失い冴えないヴィクトルを家から追い出し、ヴィクトルの知人である不倫相手と新しい生活を始める。
各人がそれぞれの思いで感情的に行動し、最後は現実の世界へと戻って行くが、結末はいかに…。
映像は美しく、ストーリーはテンポよく進んていく。ぜひ、映画館で観てほしい。

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caduceus

3.0ありそうでなかった仕掛けが実験的だった。

2021年6月27日
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鑑賞方法:映画館

セラピーって、フランス人(パリ在住のスノブな人たち限定)の伝統芸という印象。それを糧として稼いでいるらしい妻が、私生活ではテスラの自動運転とVRにハマり、アナログ派の夫に文句タラタラってなんだかなあ、と思った。夫を追い出したドアに貼り付いて泣いていた妻。自己嫌悪の涙だ。、、、というわけでそこからも復縁への道のり物語であることは冒頭からわかっていたはずなのだが、、、主人公と一緒に暫しいい夢見せてもらいました。
時代は違うわけだけど、タイムマシン物として見ると、ついついウディ・アレンの「ミッドナイト・イン・パリ」の出来と比べてしまいやや消化不良。じゃあ自分だったらどの時代に戻りたいかなあ、と思案してみたけれど、なんかうまく思いつけなかった。
主人公の描くイラストがすごくキュートだった。「退屈な」息子の会社で多分「金」になると思う。

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Kumiko21

3.5良かった頃の思い出と

2021年6月22日
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難しい

幸せ

仕事も失い、妻からも追い出されたおじさんが、過去を見事に再現するタイムトラベルサービスを利用し、変わっていく物語。

主人公のおじさんは、どうしようもない現状にウンザリし、運命の人と出逢ったあの日をもう一度・・・と、このサービスを利用するが・・・。

オシャレで愉しく、少し切ないフランスムービー。

懐古主義だなんだと言われそうなサービスだけど、思い出は宝物とは言ったモノで、良かった頃を思い出せば良い今を作りだせる、ってのはあるかもしれませんよね。

登場人物は控えめに言っても問題児が多い。突然喧嘩したかと思えば、何故そこで仲直り!?みたいな展開は数多し。でも結局バカンスは終了??

それでも、大切な人の言葉は自分を変えてくれるんですねぇ~。話すのは借り物の言葉でも、流れる涙は本物・・・ですか。グッときましたね。

最後は名シーンでした!

ちゃんと覚えていたんですね。それでも、ただの懐古だけではなく、しっかりと「今」を描いているのが素晴らしい!

そして一瞬映る切なさがまたどうしようもなく美しく、それでいて男臭くてグッドでした。ホロ苦い笑みがプロの業!

変わることと変わらないことの大切さを、オシャレでユーモアに教えてくれる作品でした♪

疲れてウトウトしてた状態で観てしまったので、またしっかり観たい。。

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MAR

3.5歳は自分で決める。私は、18歳だ。

2021年6月22日
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鑑賞方法:映画館

フランスのブルジョアが、金にものをいわせて、"オーダーメイドの時間旅行"を楽しむ。クライアント側も、雇われた役者陣も、再現性の高い映画セットさながらの"空間"と"時間"を、配役になりきって忠実に演じる。
はじめ、悪趣味だと思った。金持ちの"プレイ"にしか見えなかったからだ。そこには、嘘しかない。過去の美化された思い出をやり直す、いやらしい自己満足にしか思えなかった。
それが、どうだ。ヴィクトルは、どんどん活き活きとしていくじゃないか。それは、そこに喜びがあるからだ。嘘を本物に変えようとする情熱があるからだ。ところがある時に、自分のとってかけがえのないものに気づく。ノスタルジックな感情がそれを思い出させる。長年当たり前に手にしてて忘れてしまったものに。
ああ、なんて若さ溢れる老人なんだろう。ヴィクトルの気分は、まさに今18歳なのだ。ネガティブな事実なんて、かるく吹き飛んでいく。妻の情事なんて些細な事にしか思えないのだ。そしてその強い思いは相手をも動かす。だって、もともとヴィクトルはイラストレーターとして才能に恵まれ、人を魅了してきた男なのだから。見直して当然なのだ。
時間旅行をすることになったきっかけも、思いやりを感じた。その結末にも、愛があった。
萎びて、しょぼくれた男女にとって、もし捨てるほどの金があるのなら、こんなビジネスが実在しててもいいかもしれない。ただ、みんなこんな結果を手にするとは限らないが。

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栗太郎

3.5とても愉快な作品で、楽しく鑑賞できる

2021年6月18日
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鑑賞方法:映画館

 本作品のタイトルと同じ「ベル・エポック」というシャンパンがある。日本語で言えば「いい時代」となるのだろうか。花柄の洒落たボトルに入った大変に美味しいシャンパンで、癖のないスッキリした味わいは忘れられない。
 本作品も同名のシャンパンと同じように洒落ている。この世は舞台で人はみな役者だという言葉はシェイクスピアだっただろうか。人生はいつ何が起きるかわからない。いつも絵を描いている店で、初めて逢った女に求婚されないとも限らないのだ。それは楽しいことだろう。
 個人にとってのいい時代とは、輝いていた時代、最近の言葉で言えばピークということになるのだろう。我が身を思い返せば人生のピークは子供の頃か、または高校生の一時期くらいかもしれない。本作品のヴィクトルのように社会人になってからの一時期が人生のピークというのは羨ましい。
 前半は微笑ましい本作品だが、後半になるとどこからが芝居でどこからが現実なのかの境界がわかりにくくなる。ほぼドタバタ喜劇だ。これはフランス人らしい洒落だろう。この世は舞台で人はみな役者なのだ。
 とても愉快な作品で、楽しく鑑賞できる。鑑賞後には、どこかの粋なビストロでベル・エポックが飲みたくなった。しかし世界はコロナ禍の真っ最中だ。銀座といえども飲める場所はどこにもない。しょうがないから酒屋で買って家で飲むか。結構高いんだよな。給料は減るし、シャンパンも飲めない。この世はコロナ禍で人はみなトホホなのだ。

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耶馬英彦

4.0【ウイットに富んだストーリー】

2021年6月17日
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ウイットなんて言うと、枕詞に「フランスらしい」ってつくケースが多いように思う。

僕の勝手なイメージだ。

そう考えて、もっと上手い表現がないものか思案しても、それに代わるものは思い付かず、やっぱり、「フランスらしいウイットに富んだ作品」と言うところに落ち着いてしまう。

作品は、ストーリー全体を通して、「分かる」ような気にさせられる。

失いそうになって、いつかの、そして何処からかやり直したいと思う瞬間。

でも、分かっている筈だ。
そんなことでは結果は変わらないことを。

仮に相手の気持ちが再び戻っても、実は自分自身の気持ちが冷めてしまうことだってある。

過去の良い瞬間を呼び起こしても、今を知ってしまっているのだから当たり前だ。

どんなに年齢を重ねようと、人は新しい何かを求めるのだ。
だからこそ、人生はやめられないのだ。

だから、マフラーを拾いにいかないのだ。

それが答えだからだ。

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ワンコ