「色々と考えさせられた」彼女が好きなものは MKさんの映画レビュー(感想・評価)
色々と考えさせられた
色々なセリフで考えさせられる映画でした。
神尾君演じる安藤君の抑えめで全編通じて伏し目がちな(自分が好きではない)、それでいて穏やかな、相手を探るような慎重な様子。そうさせてしまうのがこの世界のLGBTQを囲む見えない壁なのかもしれない。
彼を必死に理解し、受け止めようとする、彼を人間として好きな山田杏奈さん演じる三浦さん。
素晴らしい友人、理解者である亮平を持った彼はまだ幸せなのだと思う。
学校での三浦さんの叫び「世界中の男子がゲイだったらいいと思っていた自分がただ一人だけそうじゃないと願った人がゲイだった」。
これがどうしようもなく切なく、瑞々しく、胸に刺さります。山田杏奈さんは真っ直ぐで眼力のある素敵な女優さんですね。全体通して彼女の優しさ、愛らしさ、ひたむきさが描かれています。
また、この世の中が摩擦0という前提を置き、シンプルにしたがる、など色々と考えさせるセリフが多い。
もし自分の息子が「自分はゲイです」と言ってきたら、それでも自分は変わらず、接することができるだろうか。悩み、苦しんでいるのなら寄り添ってあげたいと思う。
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