劇場公開日 2021年12月3日

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「ドラマ版よりも好きです。」彼女が好きなものは TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ドラマ版よりも好きです。

2021年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

映画よりも先に映像化されたNHKの「よるドラ」枠ドラマ『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』と話の大筋は同じ(原作は未読)ですが、映画版の草野監督の脚本の方がいい(好き)ですね。特に後半以降の展開、学校での出来事、友人たちとの関係性は映画版の方が素直に入ってきます。
また、ドラマ版は2019年に放映された作品ということもあり、2018年公開の映画『ボヘミアン・ラプソディ』の(悪)影響からのウケ狙いと思われる「クイーン楽曲のゴリ押し」がやや鬱陶しかった感がありましたが、映画版では必要最低限になっていて観やすいです。
学校と言う閉ざされた環境において、極端に反応しがちな「マイクロアグレッション」から身を護ろうとする思春期の彼ら。お互いに嘘や虚勢を交えながらマウントの取り合ったり、或いはそれを避けて「見つからないように」しています。でも、それはお互いを理解できていないからであり、必死に相手を解ろうとする姿は素直で美しくさえ思えます。
むしろ大人こそ「若者向けの作品」と食わず嫌いに敬遠せず、観る価値があり、とても勉強になる作品だと思いますよ。

TWDera