劇場公開日 2021年10月29日

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「祈りのことば」モーリタニアン 黒塗りの記録 hyvaayota26さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5祈りのことば

2022年3月21日
iPhoneアプリから投稿

ジョディーフォスター演じるきれいごとじゃない人権派弁護士がかっこいい。特に背景は描かれないけど、いろんなものを見てきすぎて、依頼人を見なくなっている姿が伝わる。凄惨な拷問を知って思わずそばに駆けつける転換も良かった。

プロボノ案件は口を出さないでってぴしゃりと言ったり、機密情報に電話一本で確認入れたり。今までの彼女の歩みが透けて見える。

でっち上げの犯人にするには賢すぎたんだろうし、彼自身は西側の理念を体現している。検察側もあんな真面目で信念のある人を任命したのが彼らにとっては失敗だった。

一方でもしかしたらそれほど賢くなく、運にも恵まれず有罪になってしまうケースもあるんだろうなあ。それにしてもグァンタナモの有罪率は低すぎる。あのアメリカの熱狂がそうさせたんだろうか。

実際のムハンマドゥが明るい。あの明るさが生き延びる秘訣なのか。マルセイユは生きられなかった。

ムハンマドゥの祈りの言葉が美しかった。証人喚問の演説も素晴らしい。

アメリカでも黒塗りにするのねー。

hyvaayota26