「実話です。疑わしい人物ではあるが14年も拘束されてしまうのは悲しい...」モーリタニアン 黒塗りの記録 panpan00さんの映画レビュー(感想・評価)
実話です。疑わしい人物ではあるが14年も拘束されてしまうのは悲しい...
実話です。疑わしい人物ではあるが14年も拘束されてしまうのは悲しい。
主要登場人物は3人だ。9.11実行犯と関係があると疑われているモーリタニア人のモハメドゥ。モーリタニアはアフリカにある国だ。
そしてモハメドゥを起訴したい軍人スチュアート中佐。彼の友人が9.11のワールドトレードセンターに突っ込んだ飛行機のパイロットだった。友人の妻と自身の妻は同じ病院で働いているなどの理由から、モハメドゥを死刑にしたいと考えている。
最後にモハメドゥを弁護することになった弁護士ナンシー。彼女は人権に対する専門家だ。
スチュアート中佐は証拠集めに尽力するがなかなか決め手がなかった。
一方、ナンシーは政府から得られる情報は黒塗りされていて話にならない。従ってモハメドゥの供述で戦うしかない。
モハメドゥは徐々にグアンタナモ収容所での非人道的な扱いを受けたことを明かした。その事で、ナンシーは涙を流した。スチュアート中佐も自身の調査の中で軍の特殊聴取が行われていたことを知り、モハメドゥを起訴することを諦めた。
モハメドゥは結局起訴され裁判を行った。彼が拘束されてから7年も経つ。モハメドゥは裁判開始時に、どんな判決でも受け入れることと、裁判が開かれたことに感謝した。
結局、モハメドゥは無罪を勝ち取ったが、オバマ政権は彼を解放しなかった。釈放されたのはそれから7年後だった。
モハメドゥの母は亡くなっていた。悲しい話だと思った。14年は長過ぎる。収容所は独房でまともな人間の生活が出来るような空間ではない。彼は耐えた。
最後に解放され祖国に帰った時に、多くの人が喜んでいた姿を見て感動した。
モハメドゥにも落ち度はあった。彼は連行される時に携帯のアドレス帳を抹消した。こんなことをしたら証拠隠滅を疑われても仕方ない。
司法と言えばアメリカな気がしていたが、そうではないのかなぁという内容だったので、残念だ。