プロミシング・ヤング・ウーマンのレビュー・感想・評価
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明るめに描いてる重い映画
後味の悪さが良い!
キャリー
キャシーが赤いピンヒールで向かった先には…
前途有望なキャシーと親友ニーナにおこった悲劇。
加害者は口を揃えて、若かったから、良くわからなかったから、どうする事もできなかったと言い訳を並べる。そして、加害者たちは無かった事として封印してしまう。
キャシーは、街で会う男たちに復讐をするようなサイコパス。必ず白のシャツで感情を消し狂気的でたる。しかし、昼の服は大人の女性のキャシーが少女の様なパステルカラーで小花柄やフルーツ柄の服をまとい、そして髪にはリボン。時間がニーナといた楽しかったあの少女時代で時が止まったままなのである。1人ずつ、1人ずつ追いつめていくキャシーが赤いピンヒールで向かう先は、最後の仕上げなのか…と思う色彩効果がピッタリハマる映画でした。
絶対に腑に落とさない決意
辛口であり、一筋縄では終わらせない、それ程の作家性に富んでいる作品である
男は、最後のターゲット以外は一切暴力を振るわない、その違和感自体も、感じてしまった自分に突きつけ、反撃を喰らってしまう、観客にビシビシ猛省を促すメッセージ性の塊のような内容である
そしてヒロインの死に依ってのみこの計画は成就するというアイデアも又苦々しい程のリアリティを表現している
こんな犠牲を払わなければならないこの社会は間違いなく間違っている
ネタバレ厳禁!!だけど…
翻訳物ミステリ好きなら気づくんじゃないかな?
自身ももしやと思いながらの鑑賞。そう数年前、年末恒例ミステリランキングを席巻した『その女アレックス』。オチも含めあれが元ネタなんじゃないかと思えるほど。
ただ、劇中の音楽や印象的な色使い(特に赤)など映画としての楽しさや、男に突きつけてくる問題意識は流石。
最後に自身の恥を告白。
ラストのワンショット、あれを涙だと思い違いして、ヒロインは彼を愛していたんだと涙した私。
すぐここに書き込んで余韻に浸っていたんだけど、調べてみたらあれはウインクらしい。
それだと全く違う意味ですね。
速攻で最初のを削除してこれに書き直し。
無知って怖いなぁ、と再認識させられた(恥)。
最後の逆転がこの作品のテーマを薄めてしまっていると思います
米アカデミー賞で脚本賞を受賞ということで、楽しみにしてました。だから期待度MAX。自分の中でハードルを上げて観に行きました。
う〜ん、思ったより並の作品でした。悪い映画ではないですが、もひとつ心に響きませんでした。
欠点らしい欠点はないんですよね。けど「これはスゲェ!」とか「思いつかなかった!」とか「めちゃくちゃ感動した!」と心を動かされるほどではありません。痛快でもないし、すごく切ないわけでもない。
映画館を出た後、何なんだろう、この腑に落ちない感じは……ってずっとモヤモヤしてました。
で、メモを見ながらストーリーを思い返してみてだんだん分かってきたんですけど、まず思ったのは、主人公にいまいち感情移入ができないという点です。
主人公のキャシーは、毎週、バーやクラブに行っては立てないほど酔ったふりをします。すると大抵、男性が声をかけてきて、一線を越えようとします。その瞬間、彼女は正気に戻り、女性が酔っているのにつけ込んで一発ヤッてやろうとする卑劣な男を懲らしめるのです。
キャシーが何故そんなことをしているのかというと、大学時代、親友のニーナがコンパでベロベロに酔わされて、アルという男にレイプをされてしまったからです。しかもその時、その場には何人もの学生がいて、動画まで撮られてしまいました。ニーナは、その事件を苦に心を病み、自殺に追い込まれます。
だから、酔った女性を引っかけてヤッちゃおうとする男たちを憎むのは分かります。でもニーナの事件と関係のない男を懲らしめるのはちょっと違う気がします。酔ったふりして騙すのも良いやり方と思えないですし、毎週そんなことをしているということにも付いていけません。彼女が毎週、クラブで酔ったふりをするに至った経緯とか理由が欲しいです。
あるいはキャシーがブッ飛んだ人物に設定されていたら気にならなかったのかもしれません。スーパーヒーローかサイコかどちらかだったら、そもそも感情移入できないものとして観るので。でもキャシーって男に媚びない強い女性に見えて、意外に普通なんですよね。
彼女は成績優秀な医大生でしたが、ニーナとともに大学を辞め、今はおそらくフリーターとしてカフェで働いています。彼氏もおらず、30歳の誕生日には両親から「実家を出ていってほしい」という意味でスーツケースをプレゼントされます。
そんなイケてないアラサーの彼女の前に大学の同期であるライアンが現れ、二人は恋に落ちます。
一方でキャシーは、ニーナの事件の関係者に、ニーナと同様の苦しみを与えていきます。ただ、当時アルを弁護したグリーン弁護士だけは「過去のおこないのせいで自分が許せない」と告白したため、許します。
こうしてキャシーの復讐は、アルを残すのみとなりますが、ここでニーナの事件の現場に、ライアンがいたことが判明します。ニーナはライアンに別れを告げ、アルへの復讐に向かいます。
そしてこの後、彼女はピンチに陥り、最後に逆転劇があるのですが、これこそがこの映画の最大の欠点だと思います。このラストシーンのせいで観客はちょっと救われた気になってしまうんですよね。
救われることの何が悪いんだと思われるかもしれませんが、この映画の場合、テーマをぼやかしてしまっているんです。よくよく考えると誰も救われていなくて、ただただ観客をちょっとホッとさせるためのラストになっていました。
日本では近年、テレビでコンプライアンスという言葉をよく耳にするようになり、表現がどんどんソフトになってきていますが、きっとアメリカもそうなんだろうなと思いました。
これがアメリカンニューシネマの頃とかだったら、おそらく最後の逆転劇はなかったんじゃないかなぁ。観客に、モヤモヤを残したまま劇場を後にすることを強いたと思います。
設定とかアイディア自体は面白いので、ここから本当に描きたい部分を尖らせたら良い作品になった気がしますが、何か色々忖度したのかなという印象が強いです。だってキャシーが男を懲らしめるようになった経緯や理由をまともに描くとしたら、たぶん吐き気がするようなシーンを描かなきゃならないじゃないですか。ラストも救いのないまま終わったらなかなかハードです。そんな描き方をしたら今時、クレームがめっちゃ来そうですもん。
それでも覚悟を決めてトラウマになるような映画を作ってほしいと切に願います。Netflixとかクラウドファンディングとかなら、可能性あると信じたいです。
人間模様
復讐劇だけど、主人公が幼少期から優秀で輝いているニーナに依存し生きてきたが、そのニーナを自殺に追いやられ、自分の存在も空虚になってしまった事への自分の為の復讐であるように思えた。そうなるには親の過干渉があると言いますが、キャシーの母親がそんな感じなのかなと。
ニーナの死により大学を中退、30歳になるまでずっと自分の人生を歩む事も出来ず、服装も部屋の内装も時が止まったまま。
そういった主人公自身の問題を凄く感じました。
それと他の人物の人間性。
結局保身にはしるライアン。平然とキャシーを焼いたジョー。
ジョーは自分を取り巻く相関も含めて我が人生において傷がつく事は有り得ないのだなと。そういったものはジョーにとって小さなゴミであり簡単に取り除くのだなと。
色々な人間性も観て取れる作品でした。
復讐するより医者になれ
復讐方法にただただガッカリ。
てっきり体の一部分を切り取ると思って
楽しみにしていたのに、脅すだけ、、、?
銃社会でこんなショボイやり方してたら
まず自分が殺されそう。
過去のことを引きずる人って人生損してるなぁ、と
改めて実感。
さっさと優秀な医者になって、
医療事故に見せかけて半身不随にさせるとか
色々方法はあっただろうに、、、
「ラストに驚く」の謳い文句も
これだけネタが出尽くした時代では
「あーこういう感じね」となってしまい
期待を超えるものになかなか出会えず残念。
復讐劇、重いテーマをポップに描いた良作
大学時代にレイプされた上に自殺をしてしまった友人の復習の為に、酔った女性をお持ち帰りしようとする男にワザと引っかかるような罠をしかけ、それにかかった男たちに制裁を加えていく。という内容なのでもっと見ていられないような凄惨な復習を繰り広げる映画なのかな…と身構えていたがそんな事はなかった(こう思った一因に本作のジャンルがクライム、スリラーとなっていたから。ホラー映画ではない)いやぁ…男の自分がいうのもなんだけど、酔ってる女性を見つけて泥酔状態と分かったらお持ち帰り、意識がはっきりしない間にセックスをしようとしたりして、女性が酔ってないと分かった途端、行為を止めたり言い訳をする。全ての男がこうとは言わないがこれでもか、これでもかと男の気持ち悪い部分、汚い部分、バカな行為を観せられる。男の自分から観てもムカつく男のオンパレード。性犯罪、性差別が一向に減らないのって、何も加害者が男性ってだけでなくて周りの女性すら被害者の女性の敵になるところに原因があるんじゃないでしょうか?事務長の女性は訴えられたらレイプ加害者の前途有望な男性がどうなってもいいのか?となんと加害者をかばうが、自分の娘がその立場になりそうになると急にうろたえ、怒りを爆発させる。所詮他人事だから、被害者の身になって考えられない人が多いんでしょうね…映画自体は音楽や服装のカッコよさ、復讐劇と恋愛シーンのバランスのよさなど復讐劇や重いテーマの内容の割にポップに作られていて良作。衝撃のラスト含めて映画館で観るべき作品
タイトルなし(ネタバレ)
愛する人を失ったキャシーの心は枯渇しきって満たされることはなかった。
キャシーはニーナを愛していたのだと思う。復讐だけが現実につなぎとめる鎖だったのか。
どこかに死場所を求めていたようにも見えた。
昼はコーヒーショップの定員、夜は復讐魔とPVやキャッチから想像通りのPOPな復讐劇かと思いきや、そのまま終わるわけもなくまさかの展開に言葉を失う。
グリーン弁護士を許した?(ニーナの名前を憶えていた)のは彼女なりの慈悲なのか。
だれもがあのドラッグストアーでの甘美な世界に浸りたいはずだったのに。
衣装、音楽は最高にあっていたと感じだ。It's Raining Menくらいしかわからないけど。
知らない、関係ないでは済まされない傍観者の罪の意識を考えさせられ、身をつまされる思い。
背負い続ける十字架のような映画
変わった作品ですね。
うーん…
もっとクソ男たちをボコボコにする映画かと思ってたら暴力で解決する話じゃなかった。それが出来るのがフィクションのいいところやと思うのに。
それはそれとして、ラストで主人公(女性)が死ぬってゆーのが、「女は命をかけないと復讐することすら出来ない」てメッセージになってしまってない?てゆーのが引っかかる。ストーリー的には別に死なんでも復讐出来たやろ。
現実には復讐なんて実現できひんけど、過去を葬って これからものうのうと生きていくぜみたいなクソ男共に、そうは問屋が卸さんぜよ的なオチつけることで溜飲下げさせる感じなんかな。
過去をなかったことにして生きてる現実のクソ野郎に対して、震えて眠れ的なメッセージなんやろか。
まあそうは言っても男性は観た方がいいと思うし、男の自分は観てよかったと思う。
あーゆークソな振る舞いとか行為、見て見ぬふりはしないようにします。
最高の結婚式へ
夜な夜な酔ったふりをして男にお持ち帰りさせ、そんなクズ男たちに制裁を加えるキャシーの復讐劇。
彼女は何故男を誑かして復讐をするのか?
前途有望なはずの彼女の身に何が起きたのか?
バー→酔うふり→お持ち帰り→復讐のワンパターンで終わると思っていたら、ラストで思いっきりカウンターパンチを食らった。
正直、淡々と続く前半は退屈で、復讐モノにしては弱い印象。
ウトウトしてしまったこともあってなかなか設定が入ってこない。
でもそれが後の復讐へと活きてくるとは⁉︎
淡々としたプチ復讐が、ラストにかけて加速するテンポに上手い具合に効いてくる。
そして、あの展開はあまりにも呆気なくて、「まさかそのまま終わるってことはないよね」と思っていたらそのまま終わった。
そして、予想とは違う形での最後の復讐に嬉しくもあり悲しくもあり。
気持ち良いようで気持ち悪い、あのラストはなんと形容すれば良いか。
ただのフェミニズム映画で終わらせたくない。
ってかフェミニズム映画でも、復讐映画でもない気もする。
流石に自分はこんなじゃないと思いたいけど、現場に居合わせたら、気づけば傍観者になっているかもしれないし。
クズ男どもは口を開けば言い訳ばかり。
「あの時はガキだった…」
本当に男辞めたい。男女どうこうの問題ではないかもしれないのだけど。
キャリー・マリガンはおばさんにも少女にも見える年齢不詳さとなんとも言えない色気。
彼女の行き場のない叫びや苦しみが、あのナース姿に全て現れているような気がした。
またすごいもん観させてもらいました。
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