プロミシング・ヤング・ウーマンのレビュー・感想・評価
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傍観者という罪
何とも後味が悪い。
キャシーの正義が、どうしても許せなかったのだろう。
男本人も、知っていながら止めなかった人たちも。ただ、笑って見ていた人たち。
あとから動画を見て、笑った人たち。
知っていながら、なにもしなかった人たち。
そして、罪を捏造した弁護士も。
事件を風化させないために、身体を張って 正義を貫く。
頑なといえば、頑なすぎるけど、相手がだれであれ許せない気持ちは変わらない。
ただ。
その正義は、生きてこそではなかったのか。ヤツの身体にNiNAの文字を刻むことが目的だったのか。
最後、そこだけが残念。
生きて欲しかった。
ニーナの分も、生き直してほしかったな。
『若気の至り』を吹聴する態度は今すぐゴミ箱に捨てろ、と痛感させられる一作。
クライマックスにさしかかったところで、ある曲が本作独自のアレンジで流れていることに気がつき、なかなか上手い選曲だな、と思った直後、そこには「お前にとっても他人事じゃないんだぞ」というメッセージが込められているのでは、と気づいて、ぞっとしてしまいました。
表題の「若く、将来を嘱望される女性」は、たしかにかつてのキャシーを言い表しているのですが、一方で、一体誰が誰に対してこの言葉を発しているのか、ということに思い至ると、この語に込められた皮肉、陰鬱さがずっしりと肩にのしかかってきます。前述の楽曲や表題をはじめとして、本作では全編にわたって様々な要素に複数の意味が込められているため、容易にテーマの全体像をうかがい知ることができない作りになっています。しかしながら、物語の筋は決して難解ではなく、むしろキャシーの復讐譚としての筋立ては非常に分かりやすく整理されています。このように十分に練り上げられた脚本を執筆しただけでなく、自ら監督も務めたフェネル監督は、本作が長編映画デビューとのこと。その才能には驚かされます。
ラストの展開は見事のひとことなのですが、他方でここまでしないと「彼ら」を法的に裁くことが難しいという実情も反映していると言えます。そのためやはり単に「面白い映画だった」と手放しで称賛できない、してはいけない、作品だと感じました。
知的で優しすぎる復讐劇に、悲しみがとまらない
てっきり、下ネタもタップリに、どぎつく男どもをやっつける猛者女の話だと信じて疑いませんでした。最後は、ヒロインの乾いた笑いが劇場に響きわたると思いましたが、内容は悲哀に満ちたサイコスリラー。
お持ち帰り男に何もさせずに叩く、かつての同窓の女性に暴行されたと言う恐怖を味わせる、女性学部長?に娘が拉致されたのではないかと悲鳴を上げさせる……
これらは、みな大学時代の親友絡みの暴行事件に由来しているのだと、しばらくして気づくのですが、キャシーは畳みかけたりせずに寸止めしてしまう。ある意味、控え目で教育的な復讐劇。
キャシーのファッションや振る舞いなど、映像は全て刺激的でキッチュだったのに、キャシー自体は聖なる存在に近い。
人は本来は善なるものであり、遠い所からの復讐でもきっと分かってくれると信じる、天使のようなキャシー。
恋人と結ばれて、さてどんな展開になるか。
暴行事件の録画が登場するまでは、キャシーとニーナは同一人物かと思ったりもしてました。忘れるために多重人格化した…とか。
キャシーに決定的に腹を括らせたものは、当事者の男だけじゃなく、実は群衆心理で簡単に傍観者と化してしまう男ども、女ども。しかも、その中に最愛の男が含まれていた!
だが、待っていたのはむごい悲劇で、キャシーはその悲劇まで想定していたものの、悲しすぎる。ずる賢くて立ち回り上手なだけが取り柄の男どもに、負けて欲しくはなかった。
人は一人でもかなり悪く愚かだけど、集まれば更にどうしようもない存在になり得るのだと、やや肩を落として帰りました。
ゲスやろーをぶっつぶせ!!
プロミシングヤングウーマン。将来を約束された優秀な若い女性、という意味らしいです。
字幕翻訳はいとしの松浦美奈さま。
冒頭で出てきたナイスガイぶったゲス男は、ドラマOCでセスコーエンを演じていたアダムブロディでした。あのかわいかったセスがこんなゲスに、、、(いや、役だからネ)って思って悲しかったです。
ニーナは自殺したのかな?あえて明言されなかったと思われます。
学内のパーティーで酔ったニーナがアルにレイプされた。事件の一部始終は書かれなかったけど、おそらくニーナの被害の申し出は握りつぶされた。男たちに、男たちを信じた女たちに。
キャシーはその復讐をしたわけです。
女の子が酔った。それは男の子が酔ったことと変わらないはず。だけど、女の子が酔った結果、巻き込まれる悲劇は男の子の酔った後の悲劇よりも、何倍も何十倍も重い。
それは酔った女の子が悪いのか?違う。絶対違う。絶対に違う。
自分をいい人だなんて言う奴は、悪人ですよ。
ニーナとキャシーの苦しみを思うと、ぎゅっと喉が詰まる感じがする。私はあなたたちを支えたいと思う。何もできないけど。
痛快とはいかない。そらそうだ。人が死んでる。
でもキャシーのしたことを私はひとつも責めるつもりはない。泥酔キャシーを持ち帰ったゲスたちを全部殺してるんだとしても責めない。奴らのやってることは死に値する。笑って見ていた奴らを含め。
見終わった気分は、目を細めながらゲスどもを睨みつける感じ。悲しみと怒りのパワーが体に充ちている。
ライアンのゲスさ、すっごく何処にでもいる感じで、怖くなった。エイトグレード撮ったボーバーナムさん、良いお仕事されましたね。
そして、キャリーマリガン。低い声とかわいいエクボでゲスにメンチきって、かっこよかったっす。
エメラルドフェネル、素晴らしい作品をありがとう。
エンドロールのタイトルで泣いた
反撃の鈍しが上がれば1番の武器は自分の身体だ
武器にはプライドが宿り
ぼろぼろになった武器が遺した戦いを愚かと云うのなら根源はなお愚かで
天才はその戦争を手直しして仕上げただけ
とびきり痛快でスリリングな中毒性の高いエンターテイメント
ビジネスマンがアフター5を謳歌している深夜のクラブ。
店内のどでかいソファーに泥酔してだらしなく座りこむ一人の女に男たちの好奇の目が注がれる。
ある男が介抱するフリして言葉巧みに女を店から連れ出す。
タクシーに乗った女は結局男の自宅へ"お持ち帰り"されるのだが、ベッドに横たわった女に乗っかかり、行為を始めようとした男に向かって、女は凍りつくような冷静な声で問い正す。
「あんた、何してんのよ」
実はシラフだった女がムクっと起き上がった瞬間、男の目は点になり、簡単に抱けると思っていた浅はかな自分を後悔することになるー。
彼女の名はキャシーことカサンドラ。
かつて優秀な医大生だった彼女は、ある出来事をきっかけに医大を中退し、アラサーを迎えた今では身勝手な態度でまともな接客もしないくせに小さなコーヒーショップで働いている。結婚する気もなく未だ実家暮らしで両親を心配させているが、そんな彼女は夜な夜な衣装を着替えてクラブやバーに出かけ、下心に任せて誘ってくる男たちに制裁を加えているのだったー。
自らも女優で脚本家、小説家でもあるエメラルド・フェネルが監督した衝撃のデビュー作。
彼女が生み出した独創的でセンセーショナルな物語は、アカデミー賞で監督賞こそ逃したもののオリジナル脚本賞を受賞。このタイトル同様に彼女こそ「Promising Young Woman(将来を約束された有望な若き女性)」であることを世界に証明した。
この脚本のもとに集まった女性は他にもいる。
製作に加わったのは、ハリウッドで今や推しも推されぬ人気女優となったマーゴット・ロビー。
そして「この役を自分以外が演じると思うと不安と怒りが込み上げた」とまで言い切り、主人公のキャシー役を二つ返事で快諾したキャリー・マリガンだ。
キャリー・マリガンはこれまで個人的にはそんなに好きな女優さんではなかったが、大胆で知的でどこかイカれてて何故か愛らしくもあるキャシーを見事に演じ、私の中でも好感度が爆上がりした。
これはキャシーによる男たちへの復讐劇だが、銃をぶっ放したり、「キル・ビル」さながら切った貼ったの暴力描写などは一切なく、シリアスなテーマではあるものの、ビジュアルがとにかくポップでガーリーだし、ロマンティックコメディの要素も含んでいる。
しかしどこか全盛期のタランティーノ作品を想起させる部分がある。言うなれば非バイオレンスで無駄話を省いた可愛い女版タランティーノか?
予測不能で巧みな伏線回収も気持ち良いストーリーと場面展開に加え、オープニングのフレッチャーからブリトニー、ラストのジュース・ニュートン「夜明けの天使」まで、女性らしくてカッコいい音楽が見事にマッチして胸躍らされるからだろうか。
女性の地位向上、性差別反対といった上っ面の正義の裏に歴々と停滞し続ける、男側にとって都合のいい方便と許容。その罪の重さを性犯罪のみならず、その周辺にいる心優しき傍観者たちにも突きつける。
あ、もしかして俺も復讐の対象なのか?と、自らの人生に自問自答してしまう。
「男ってそういう生き物だから」
「食べられちゃう女側にも非はある」
「酔っ払ってたからどうかしてた」
「女の方も誘ってた」
「自分は何もしてない、見てただけ」
「自分は悪い人間じゃない」
無責任に並べられる常套句に中指を立てる復讐の天使は、無力な普通の女であるがゆえ、皮肉にも女の武器を最大限利用して、静かに男たちの股間を縮み上がらせていく。
終盤に迎えるクレイジーナース怒涛の逆襲から先はネタバレ絶対禁止の破壊力。
鬱々とした緊急事態宣言下に登場した、とびきり痛快でスリリングな中毒性の高いエンターテイメント。これはマジで面白い。
もうダメだ、書いてるうちにまた観たくなった。
女たちの怒りは届くのか
終わってしばらく呆然としてしまった。
賢い女がバカなフリして復讐していく決死のストーリーに、制作側の「本気の怒り」が伝わってきた。
女が見れば痛快だし、
男が見れば戦慄だろう。
先輩方のおかげでずいぶん生きやすくなったのだと思うけど、「黙るな、忘れるな、闘え」とでも言うようなエネルギー。
互いが互いを、
自分のことや家族のように
思い合える社会になるようにと
願うしかない。
衝撃作とはこういうものを言うのでしょう
ストーリーは復讐劇のホラー。テーマは社会的で今の時代にみんなが考えるべきもの。だけどファッションや音楽はとことんポップなので一層強烈なインパクトを与える作品になっています。観終わった後、いろんなことを考えさせられましたが、ちゃんとエンタメとしても成立していて…オスカー脚本賞も納得です。
夜の顔と昼の顔を見事に演じ分けているキャリー・マリガンが凄いです。恋する乙女の可愛さったら!そしてあのクライマックス!!
女性はもちろん男性も目を背けずに観てほしいです。でもデートムービーでは決してないのでお気をつけて。
観てからずっとパリス・ヒルトンの「Stars Are Blind」聴いています。あの場面の演出が上手いのよねぇ、あの後の展開を考えると。。
アカデミー賞受賞作品ということで、期待して鑑賞。 鑑賞前は男に恨み...
アカデミー賞受賞作品ということで、期待して鑑賞。
鑑賞前は男に恨みのある女性が、軽い男を誘って殺戮していく内容なのかなと想像していたが、全然違かった。怖いシーンは全く無いし、エロいシーンも全く無い。
じゃあ、夜な夜なキャシーは男に何をしてるの?と言うと、お仕置きなのかなと思う。麻薬を吸ってた男性の時は相手をガッカリさせて終わっただけだった。
主演のキャリーマリガンは少し老けてるように見えて、魅力的ではなかった。1985年生まれなので、映画撮影時は、34~35歳あたりだろうか。顔にシワが入っていて、ちょっとオバサン感が出てしまっているが、それに反してキャシーはカワイイ感じの役なので、ちょっと厳しいなと感じた。m(。>__<。)m
『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』に画が似てるなぁと思っていたら、どちらもマーゴット・ロビーが製作していた。あぁなるほど。(๑˙꒳˙๑)
良かったところはキャシーが可愛かったところ。特に髪型は美しかった。
次に脚本。大どんでん返しで過去に罪を犯した者達が、ちゃんと警察に捕まった。あのまま過去の罪が揉み消されてしまっては、喜べない。特に医者みたいなハイスペックな人達が、学生時に集団レイプしていたくせに、社会人として成功しているのは、気に入らないし。彼らを庇った学長にもお仕置き出来たので良かったと思う。
あと、キャシーが死んだのも良かったと思う。あれ?っまだあと少し時間はあるのにどうするの?て思って、そこからのどんでん返しは良かったと思う。
悪かった点は、主演の加齢。キャリーマリガンが30歳前後だったら最高だったと思うけど、30代中盤では顔のシワが目立って厳しいなぁと思った。無理矢理若作りしてるような感じだ。
あと、コーヒーに唾は汚い。しかも飲んでるし。
キャシーが日々男を嵌めているのはニーナの復讐のためだけど、キャシーとニーナの関係性が不明瞭だった。幼い頃からの親友?なのかな。もしかしたらキャシー自身がニーナで記憶を失ってるオチ?と思ったけどそうではなかった。
恐らくだけど、キャシーとニーナは親友ではなくて、恋人同士だったんじゃなかろうか。と言うのは、キャシーのペンダントはニーナとペアでハート型だったからだ。女性の友人同士だとしてもこのようなペンダントをしますかね。男性ならまずないんだけど。
交差点のシーンの引きが気になった。空撮は何故?と思った。制作陣がオシャレに思ったのかな?
女の友人と食事。ここは話についていけてなかったからだけど、どうして女性と食事したんだっけ?よく分からなかった。
あらすじネタバレ
キャシーにはニーナという友人(同性の恋人?)がいた。ニーナはとても優秀で「前途有望な若い女性」(プロミシングヤングウーマン)だったが、医学部生の時にクラスメート達から集団レイプされてしまった。キャシーも医学部生だったがニーナと共に中退する。その後ニーナは自殺した。
キャシーはコーヒー店で働いているが、男性への復讐心から、夜な夜なキャシーは夜な夜な泥酔したフリなどして、近寄ってきた男性にお仕置きをしている。
コーヒー店に医学部生時代のクラスメートで医師となったライアンがやって来て、その後キャシーと恋人同士となる。
キャシーはニーナがレイプされてた時の動画を見てしまい、そこにライアンがいた。キャシーはライアンを脅迫し別れを告げると、聞き出したアルの居場所を突き止めた。アルは集団レイプの中心人物で、結婚式を控えていて、独身最後なので友人達とパーティを開いている。
キャシーはアルの所に行って、上手いことアルと二人きりになると、アルをベッドに寝かせて、殺そうとした。が、返り討ちにあってしまい、キャシーは殺されてしまう。
アルは友人と遺体を燃やし、証拠隠滅を図り、そのまま結婚式を迎える。結婚式にはライアンもいた。ライアンの元に死んだはずのキャシーからメールが届く。するとパトカーのサイレンが鳴り、警察がやってくるとアルは捕まってしまった。(証拠隠滅に協力した友人はその場から逃げたが捕まるだろうし、ライアンも捕まってしまうだろう。)
キャシーは自身に何かあった場合に備えて、時間指定で送信設定をしていたようだ。
【"女は決断した、亡き親友のために・・。"キャリー・マリガンの七変化演技に魅了された、独創的で、サイケデリックな復讐譚。女性の尊厳を汚す行為は絶対に許されないのである。】
- あの”事件”を、傍観していた貴方も貴女も、絶対に許さない・・・。-
◼️感想
・優秀な医学生だった筈のキャシー(キャリー・マリガン)は、31歳になってもしがないコーヒーショップ店員。
が、夜は派手で、男を呼び寄せる衣装に身を包み、”演技”をした後"お持ち帰り男"にお仕置きする日々。
- キャシーの親友に、過去何が起こったのか。何故、彼女は医学部を中退したのか。徐々に明らかになる過去。-
◆彼女の親友に起きた過去を知る、傍観者達に、彼女が"アプローチ"して行く様が、怖い怖い・・。
ドーン、と銅鑼の様な音が響き、画面にピンク色で出る”Ⅰ Ⅱ Ⅲ ・・・”。
・ある日、彼女が勤めるコーヒーショップに元医学部の同級生で、彼女の事が好きだった小児科医ライアン(ボー・バーナム)が現れ、二人は良い中に・・。
順調に発展していくかと思われた二人の仲だったが・・。
- けれども、過去の出来事が障壁になる。彼は"傍観していたのだ、あの時に・・”-
◆今作では、過去の”事件”を敢えて描かずに、音のみで状況を観る側に伝える。そして、その音の中に混じっていた声。脚色の妙であろう。
<恋人を見捨て、身体を張って亡き親友の仇を打つキャリー。
ラスト、キャシーの名が刻まれた金色のネックレスとニーナの名が刻まれたネックレス。二つ合わせると、一つになるネックレスが印象的であった・・。>
唾の入ったコーヒーが飲めるほど惚れてた・・・
友情と復讐の話
面白かったですね~
面白かったっって表現はしていいのか?
面白かったで済ませていい映画ではないですけれども…
アカデミー賞脚本賞を取るのも納得です。
酔いつぶれた女性をむさぼる男をビビらせるってだけでも痛快なのに、恋愛や過去の事件の復讐などが盛り込まれてて本当によくできた脚本だったと思います。
主演のキャリー・マリガン、ちょっと目元のシワが気になるけれど、それも加味して色っぽかったですね。
家にいる時のすっぴん感、バイトの時はなちゃらる感、男を釣るためのメイク、もはや一人三役~四役もこなしててほんとに凄い。
個人的には家族にも彼氏にも見せない復讐に生きる顔、学友、弁護士などの敵に対する顔(姿勢)が見とれてしまうくらいかっこよかった。
色っぽいとか女性を性的に見る表現をこの作品のレビューでするとなんだか複雑な気持ちになりますが、とても魅力的な女優さんでした。
彼氏役のボー・バーナムも絵にかいたような好青年で、この人なら信頼できるって思わせる説得力がありました。だからこその後半展開はあぁなんてことだ…ってなりましたよ。
いい男なんだけどな~、若気の至りではすまされないんだよな~。
見どころはやっぱり、主人公の七変化と痛快復讐ですね。
ナンパ男どもの狼狽する姿、学友、学園長、などを不安と恐怖に叩き落すシーンは胸がスッとします。
誰しも後ろめたい過去が一つや二つあると思いますが、こんな復讐が待ってると思うと恐ろしいですね。
この物語の軽妙さは癖になりそう、じれったいシーンが全然なくて物語にスッと入っていけましたし、ストーリーに興味がどんどん湧いてくるので上映時間があっという間でした。
はっきりいって胸糞物語ですけれども、因果応報、罪は清算されますので後味はすっきり。
過去から現代社会に脈々と続く男女格差や性犯罪、いろいろと問題提起しているしかなり社会派映画で見る人が見たら心にグサッと来る事でしょう。
心にグサッと来る人が生まれない社会にしなければなりませんね。
個人的にラスト付近の男の友情が見てて最高にムカつきました。
このゴミクズども、どこまっでいっても徹底的にクズだな!
これほどまでにクズだといっそ清々しいです、一ミリも同情できないし、地獄絵落ちろ感が半端じゃない。
ある意味で最高の仇でしたね。特に共犯の方!こいつのゲス顔、ほんとに腹立つわ~。
過去の行動は取り返しがつかないけれど、せめて後悔と反省はすべきですね、もちろん犯罪行為はNG。
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劇中セリフより
「ハサミを持ち歩いてる女もいるらしいよ」
酒は飲んでも飲まれるな!
お持ち帰りは同意の上で!
酒の力に頼っちゃだめですね。
ちょん切られないよう相手の意思は尊重しましょう(戒め)
どんなCGを使っても描けない、心臓バックバクのヒューマン映画
人間の臆病さ怖さを緻密に描けば、これだけのスペクタクル映画ができる。
アカデミー賞脚本賞を受賞した理由に納得!ずっとスクリーンに釘付けでした!
東京オリンピック2020が開催している今だからこそ、日本人が見るべき傑作
回想やモノローグ(心の声)を用いないで現在進行形で描いているのに、主人公の過去に何があったのか、主人公の目的・モチベーションは何かが明確に分かる傑作。
回想やモノローグ(心の声)を多用する邦画はレベルの低さを恥じて欲しい。
そして、テーマがとても明確で、それでいて怖いぐらいタイムリー。
どうしても連想してしまうのは東京オリンピック2020開会式のゴタゴタだ。
小山田圭吾のいじめ問題、小林賢太郎の差別発言などなど。
20年以上前のことを今さら言っても……
叩いて埃の出ない人間などいない
これが当たり前になったらタレント・クリエイターは全員仕事を失う
と擁護する者も数多いた。
しかし、この映画を見たらそんなことは言えないと思う。
何十年前の言動だろうと加害者側が時効を訴えるのは間違いだ。
時効か時効じゃ無いかを決めるのは少なくとも被害者とその周辺だ。
明確に被害者に謝罪し、それで許されたなら表に出ればいいと思う。
謝罪しないで勝手に許されたと思うのは大間違い。
被害者に許されないのなら、地位や仕事を失っても当然の時代になったのだ。
少なくとも、この映画にアカデミー賞脚本賞を与えたアメリカはそのルールを適応している。
今後、日本は、邦画は変われるのか?
問われているのはクリエイターや業界の覚悟だ。
さすがの脚本賞受賞作
キャリー マリガンの演技に脱帽
脚本が素晴らしく、これぞ映画たら思わせてくれます。
カラーの使い方、音楽の使い方、最後まで 胆嚢できました。大満足のオススメしたい作品です。
今のとこ個人的今年no.1映画!スカッとはさせない、そこが大事
ラストがとにかく素晴らしかった。
もしこの映画が最後キャシーが犠牲を払わずにアルに復讐を遂げてスカッ!で終わっていたら、ただのエンタメ映画になっていたでしょう。
そうせずに、キャシーがアルに殺されることで女は力で抵抗しようとしても男には敵わないという厳しい現実を表すところが非常にうまいなと感じた。
間口はある程度広くしないと本当に見てほしい人には届かず、
元々その分野(今回で言うとフェミニズム)に興味がある人しか見なくなってしまうと思うので、
こうやって適度にエンタメ化しつつ、大事なところはエンタメ化しないバランスが非常に良かった。
思っていた結末がことごとく外れ、いろんな意味で怖い
思っていた何パターンかの結末がことごとく外れ、また、いろんな意味で怖い映画でした。
男はいくつになってもバカで、罪を償うフリをしつつも、結局は更に罪を重ねる。
女は女で、自分さえ良ければ、人のことは見て見ぬフリをする。火の粉が自分に降りかかって初めて、行動に移す。
怖いけど、どちらも陥りがちな振舞いだけに、身につまされました。
PS:どうでも良いことですが、アメリカの郵便はそんなに正確には配達されないので、警察は結婚式丁度のタイミングで踏み込めないだろうなあと思いました(笑)。
また、医者の元恋人は、警察が聞きに来たところで、全てを打ち明けるべきだったのかな?とも思ったり、彼女の方は、それを許容したんだなあと思ったりもしました。
コーヒーショップで・・・by あべ静江
アメリカは日本よりもレイプ事件が多いのだろうな。しかし、思い出すのは日本での事件。私大医学部のグループによる事件が最も記憶に新しいけど、司法に委ねられてからの経緯を語られると、元TBS記者〇口氏のレイプ事件がこの作品の内容に当てはまる気がする。特に泥酔状態よりも薬物を使った手口。日本での隠された犯罪は政治家だったり権力者によって隠ぺい工作が謀られたりするけど、この映画では弁護士の印象操作によるものだということだった。
そんな中でもアルフレッド・モリーナ演ずる弁護士の描写がとても印象的で、罪悪感に苦しみ、キャリーに赦しを乞うところが秀逸。それに対するキャリーの言葉が彼女の本来の優しががにじみ出てくるところなのです。モリーナの代表作の一つになるかもしれない作品なのに、ノンクレジットとはこれいかに?
女性蔑視や性暴力への警鐘といったメッセージ。酒は強いと思ってる女性であってもクスリを混入されれば抵抗すらできない。尤も泥酔状態の女性をレイプする男なんて、男性目線で見てもゲスの中のゲス。傍観者でさえ罪の意識を考えなければゲスなのだろう。幼い頃からの親友ニーナの気持ちを思いやるキャシーもすごいぞ!
交差点で・・・英語でなんと言ってたか聞き逃してしまいました。停止線があったから優先道路じゃなさそうですが、『アオラレ』じゃないんだから、そこまで怒らなくても・・・と、なぜか『カサンドラ・クロス』を思い出したアホはわたくしでございます。
用意周到な復讐劇。双子を産んだばかりのマディソンと食事するとき、自分のグラスにはジンジャーエールを注ぐシーンが素晴らしい。そうやって今まで酔った振りしてたんですね!終盤でのバチェラーパーティへの潜入も、車のキーを敢えて持たずにフェンダー裏に隠すという死を意識してるんじゃないかと思わせる絶妙なワンシーン。持ったまま死ぬと、車も処分されちゃいますからね。学長の娘のエピソードも秀逸でした。
1~5章の章立てにもなっているのですが、4章の表記が「IIII」。え?皿?と思っていたら、5章では横に一本・・・見事だ。「正」の字を使う日本人にとっては思いつかない発想です。あと、赤い線はやっぱり暴力的なのかな・・・最初は血まみれだったし。それと、気にしすぎかもしれませんが、「有望な」という意味のpromisingですが、pro-missingとして「失踪前」と深読みしてしまいましたが、多分違うだろうなぁ・・・
全355件中、181~200件目を表示