劇場公開日 2021年7月16日

  • 予告編を見る

「さいきょうPと地獄の生きものたち」プロミシング・ヤング・ウーマン ipxqiさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5さいきょうPと地獄の生きものたち

2022年11月23日
iPhoneアプリから投稿

見終わってから目にしたプロデューサー、マーゴット・ロビーの字面に猛烈に納得。
どう考えてもマーゴットがやりかねない役だもん。。

そこをあの可憐なキャリー・マリガンがやるっていう。役者さんとしては大好きなんだけど、この役には正直ちょっと違和感。

スタイリッシュなアングルと色合いで、ゴダールとか連想させるシーンもあったり、実は時間が取れなくて2日にわけて観ましたが、序盤からめちゃくちゃテンポよくて止めるのが大変でした。
女性たちが日ごろ味わっている地獄を疑似体験できる映画でもあるので、かわいい娘のいるパパたちは見といたほうがいいんじゃないかな。。

2人の賢くて優秀な女性を見捨てる代わりに得られたものの帰結があのパーティだとするなら、本当に世の中はクソ、控えめにいって地獄だけど、似たような事例が後を絶たない。正規ヒューマンである男を生かすためなら「補欠」の女のことなんかどうでもいいっていうリアリストたちの既視感がすごい。

「ROMA」観た時も思ったけど、マッチョ志向の男性がやたら強さにこだわるのは、実は臆病さの裏返しなんじゃないかっていうこと。その怯えの源泉がどこにあるのかは知らないけど、もし男性優位社会そのものが元凶になっているならもはや持続可能なマッチポンプ。
それが弱まって救われるのはなにも女性だけではないっていう話。

ipxqi