劇場公開日 2021年7月16日

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「酒に酔ってたは言い訳にならねぇ」プロミシング・ヤング・ウーマン mottiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5酒に酔ってたは言い訳にならねぇ

2022年4月11日
iPhoneアプリから投稿

復讐劇としての爽快さをpopに描きながら、女性搾取的なノリに対して、とても鋭利なトゲでしっかりと心臓をズブズブ刺して来るえげつない作品

エンタメ要素を強くした版のスリービルボードっていう印象

作中の人物達が
過去の過ちを都合良く受け入れて"今は良い人間"であると自己を正当化する人間模様は、滑稽であると同時に、人として生きていく為に必要な処世術でもあるような…
そんな含みを感じました

全体を通して
生き方の選択肢をちゃんと主人公に与え、その上で選択した全ての行動に対して明快な宿命を提示する。
そんなフェアで筋の通った気持ち良さがある。
カッコいい映画だなと思います

しかし、胸をえぐるダメージは負う
所詮私も"悪意なき傍観者"として女性搾取のスパイラルの一端を担ってるのだと正面からぶん殴られたような気分になります笑

あとは
この映画を観て、ハライチ岩井先生がラジオで放った、刃物の様な一言を思い出しました。
「酒に酔ってれば何しても許される訳じゃねぇからな。そんなに言うんだったら、酒に酔った勢いでぶっ殺してやろうか」

酔ってたから〜
を言い訳にするのは二度とやめようと、改めて思わされました

さかもと