「この不思議な感覚、快感でもなく、嫌悪でもなく...」プロミシング・ヤング・ウーマン CBさんの映画レビュー(感想・評価)
この不思議な感覚、快感でもなく、嫌悪でもなく...
彼女はなぜ、医学生という輝かしい大学時代を中退してあきらめ、バイトをしながら暮らし、夜な夜な酒場でへべれけに酔ったふりをして彼女の体を求めて寄ってくる男たちを懲らしめているのか?
この映画の主題はすべてここにある。そして俺たちは、その主題を追体験していく。
「有望な若い女性」なんという皮肉なタイトルか。「有望な若い男性」に対して彼女たちはいかに細い糸の上を渡らせられているのか。医学生という成功間違いないルートの上に乗ったかと思える境遇であっても、容易に陥るこんな落とし穴。非がなくても追い込まれる男女差、そして資本差。どんなところにもある性差別。
静かな厭世的な日常と劇的な夜の世界のリフレイン、そして意外なエンディングまで、観ていてなんだか不思議な気持ちになることかけあいなので、是非あなたも本作にダイブしてみてください。
おまけ
途中から章立てになり、「Ⅲ」と表示される。あれ、いつから章立てになったんだろうと思っていると、次は「IIII」に。「IV」じゃないんだ、と思っていると、最終章は「IIII」に横線。最初の手帳に記録していたシーンを思い出して、「最後の仕事が終わった」という意味だったんだ、と腑に落ちる、という仕組みは面白かったです。
CBさん、こんにちは!CBさんにポイントのこと教えて頂き、私はよく訳わからない返答をして失礼しました。あれから関心ない!と言ってた私もここかー!とたまに見るようになりました。それで色々あることもわかりました。ありがとうございます。CBさんおっしゃるように励みというか動機になりますね。私は二番館で昔の映画を見るのも好きです。何を見ようが趣味がまるで異なろうが楽しいですね!なんとなくお礼したくて。ありがとうございました!