「ストップモーションアニメとして、素晴らしい出来映え」JUNK HEAD 悶さんの映画レビュー(感想・評価)
ストップモーションアニメとして、素晴らしい出来映え
【鑑賞のきっかけ】
動画配信で面白そうなものはないかと物色していて、偶然に発見した作品。
予告編には、これまでにも観たことのない未来世界が、ストップモーションアニメで描かれており、世界中で絶賛されていることを知りました。
早速、全編鑑賞することとしました。
【率直な感想】
ストップモーションアニメと言えば、ユーモア感がたっぷりの「ウォレスとグルミット」が好みですが、こちらは、未来を舞台にしたSFで、地下世界というダークなイメージの中で描かれる異色作です。
主人公バートンが姿形を変えながら、地下世界を探索していくこの物語では、独特な生物が多数登場するのですが、そこには、主人公を手助けしてくれる者もあれば、大変に凶暴でモンスター的な生物もあります。
「ウォレスとグルミット」とは作風は全く違いますが、観客を惹き付ける大きな要因は、「アクションシーン」が見事な点でしょう。
ストップモーションですと、どうしてもゆっくりした動作が多くなりがちですが、両作品とも、「アクションシーン」では、登場人物たちが目まぐるしく動き回ります。
本作品では、凶暴な生物との戦闘シーンが圧巻で、ストップモーションでよくここまで、迫力ある映像を作り出すことができるな、と感心してしまいました。
また、鑑賞後に、ネットで調べてみると、本作品の未来社会については、AD(西暦)を廃止し、新たな暦であるAG(After God)を採用して以後、の年表が作成されていて、作品世界を細かく作り込んでいることが分かりました。
また、本作品はもともと3部作で構成されており、既に第2部は、本年、2025年6月に公開されているのですね。
知らなかった。
【全体評価】
独自の世界観による未来社会を迫力あるシーンの連続で堪能されてくれる本作品は、紛れもなく、傑作の部類に入ると思います。
第2部も早く鑑賞してみたいです。