映画:フィッシュマンズのレビュー・感想・評価
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【門外漢が観ても興味深かった】
〔採点は自分には出来ないと思った結果の点数にしてあります〕
〔どなたか書かれている通り「音楽映画において、映像が音楽に勝ることはほぼない
」とは思っているのでこんなコメントを門外漢が書きのこして良いのかと思いながら書き終えます〕
トータス松本と同じ歳です、ネットで評判だったので気になっていました、聴いたことないもののまずは観てみました、音楽自体はクラッシックロックではないので自分は不得意でしたし才能あるボーカリストが居て中堅バンド手前でグズグズでフェイドアウトしていったんだろうと思いますが非常に、スタンダードなバンドの栄枯盛衰の典型で観ていて納得しました(ただ....長すぎると思いました...ファンからするとこれぐらいないとダメなんだろうか)。
門外漢からすると、沢山関係者が話すのですが、佐藤氏がどうして死んだのか、どう苦しんだのか、ハッキリは描かれていないので知っている人は解って観ているのでしょうが門外漢には自殺だったんだろうなぁと推察するしかないのですが、お母さんのインタビューで写る絵の感じとか明るそうで暗そうな感じやすい様子とか重かったです。
ストリートスライダーズのハリーのロングインタビューで売れ線の「道化者のゆううつ」と同じ感じの曲を書けと周りから言われてもアーティストの良心で書かなかったと言っていて、生活のために「風に吹かれて」を書き何度も同様な応援歌を定期的に書き続けドラマの主題歌にもなって重鎮として立派に生き残ったエレファントカシマシ/宮本や同様なトータス松本やらを思い出し、佐藤氏は自分の感覚ですが明らかに前者の人だったんだろうと思った、ハリーが死ななかったのは家族が居たからかなと馬鹿な事も考えました。
※突然、倉持陽一?えなんで?としゃべり始めたら小学校で一緒だったそうでビックリしたのと初めて冗談無しのインタビューをだったし、佐藤氏への印象を語るのですがまぁそういう切り取りしたのかもしれませんが非常に本質を突いているような内容で、強い印象が残りました
好きな人にとっては
バンドを続けることの難しさ
私は知らなかったが、バンド「フィッシュマンズ」の誕生から現在に至るまでを、作詞作曲を担当していたボーカルの佐藤伸治が急逝するまでをメインに収録している。
バンドを維持する大変さが、音楽的才能とリーダーシップの両面からよく分かる。
佐藤伸治という人
オレたちのサトちゃん
佐藤さんに必死にしがみつこうとした人たちの話でもあるのかも
佐藤さんを中心にバンド周りで起こったことを紐解く。
主にインタビューで演奏シーンは少なめ。
佐藤さんは人間らしさもありながらどこまでもピュア。どこかへ行ってしまいそうなほどに。
そんな佐藤さんに必死にしがみつこうとした人たちの話でもあるのかも
演奏シーンは少ないけど見たことない映像がいっぱいで音楽資料としても楽しめる。
zakさんが音周りを編集してるそうで、最初の1音でグワッと胸を掴まれること多し。
「土曜日の夜」のレコーディング・シーンに震えました。
あの名曲が世に生まれた瞬間を見てると思うと誇張抜きで感動で涙が出ました。
複数人が集まって音楽を創る/奏でる”バンド”をやるってのはどういうことか。
レコード会社と契約してミュージシャンになるってのはどういうことか。
そんな普遍的なことも描かれている。
この映画がミュージシャンの人たちに突き刺さってるのをよく見かけるのも納得。
若い頃の柏原さんが長身でシュッとしててカッコいい!
欣ちゃんは誰よりも強烈な経験をしてて、深い話ばかりのはずなのに、すべてが軽く聴こえる喋り方はある意味すごい個性;
インタビュー中にこだま和文さんがくゆらすタバコの煙が美しく渋い。
すごいバンドだったんだな、と。
ライブ映像が、レコーディング風景が、MVメイキングが……どれもがオーラがあって絵になる。カリスマなだけじゃなく、とても人間的で、バンド的で、青春。
まぎれもなく日本の最高のバンドのひとつ。
このバンドの奇跡と凄さがわかる。
と同時に神格化してしまいそうな3人の人間的な部分も見れる…見えてしまうかもしれない。
日本の音楽史に残る名シーンをいくつも追体験できる。
見終わったあとは放心。
&めっちゃフィッシュマンズが見たくなる!ぜひ全国ツアーを!
『映画:フィッシュマンズ』を見終わって、映画館を出てYoutube Musicを起動して流れてきたのがPolarisの「季節」。あ、季節って……。ピースがハマった気がした。
”あたらしい季節に ぼくらは 物語奏でた”
Polarisのライブもめっちゃ見たい!
シネマートのブーストサウンドで!
よかった
フィッシュマンズの評伝を読んで、この夏はずっとフィッシュマンズを聴いており、とても楽しみにしていたのだが、『メロディ』も『いかれたベイビー』も掛からない。茂木さんは亡くなった佐藤さんのことを思い出すことで言葉が詰まるのか思っていたら、ずっとその調子でたっぷり間を取って話すので長いなーとしか思わなくなる。
新潟でこんなにフィッシュマンズを好きな人がいるのかと驚くほど満席。貴重な映像が見れたのだけど長くてお尻が痛くなる。
『ひこうき』は全然好きじゃなかったけど、佐藤さんのギターソロがめっちゃかっこよくて、すごく魅力的な曲になっていた。
ただ本当に長い。
フィッシュマンズ聞き続けてうん十年の私。 欣ちゃんがフィッシュマン...
何といっても当時の記録が観れるのがいい
フィッシュマンズの記録映画としては良くできてるんじゃないかと思った
ただ、わかるんだけど佐藤氏を持ち上げる方向で話が進んで
祭り上げようとしてる感じがしたのはちょっと好きじゃないかな
もちろん唯一無比な雰囲気を持ったボーカリストだし
ただのレゲエとかポップスだとかに収まりきらなかったスタイルはとても好きなんだけど...
映画としては終わりの方のまとまりに欠いてた気がするかな
ちょっと長く感じた
それでもフィッシュマンズの音楽を映画館の音響で聴けたりして良かったのだが
その割には音楽かかるところが少し少なかったかな?
いっその事膨大な資料をタルベーラの作品みたいに
10時間くらいでライブもガッツリ入れたようなのが観たかったかも
でも、色々な人の想いを感じられたのは
フィッシュマンズが好きな人間には嬉しいかぎり
フィッシュマンズの歴史を堪能した作品でした
バンドのリアルなストーリー
丁寧に丁寧に描かれるバンドの物語です
上映後、茂木さん、監督、プロデューサーさんの舞台挨拶付きの回を鑑賞です。
上映時間3時間弱でフィッシュマンズというバンドの約10年をおさらいするような作品でした。時間が気にならない素晴らしい構成、内容、編集です。プロデューサーさんがデビュー当時からのフィッシュマンズの大ファンだそうで、きっと痒い所に手が届く内容になっているんでしょうね。僕は残念ながらフィッシュマンズの音楽は1、2曲程度しか知らない音楽ファンです。ですから彼らのことはよく知りませんし、こんなに沢山曲を聞くのは初めてでした。
ドキュメント映画作品としては初公開の音源、映像がたくさんあった(と思いますが)ので、ファンの方々は大変喜んだのではないでしょうか?僕としては佐藤さんの歌詞が描かれたノートの描写がグッときましたね。表現者って感じが伝わってきましたね。また、インタビューの密度が高かったと思います。誇大化するでも良い思い出だけを話すでもなく、みなさん真摯な言葉で過去をお話しされている感じがとてもよかったと思います。監督自身がインタビュー行ったと思いますが、とても良い聞き手だったのかな?って思います。みなさん、思い出したくないこともあったと(勝手に)思っていますが、しっかりお話いただいているので。だからでしょうね、妙な装飾物がない印象です。また、当時のバンドの空気まで伝わってくる感じでした。この点だけでもドキュメント作品としては素晴らしいですね。
作品はバンドの日記を1ページずつめくっていくように丁寧に展開していきます。本当に丁寧なんです。この神格化、伝説化しようとしていない等身大の描き方が本当に好感が持てます。故に、このバンドが産声をあげてからの出来事を見ていると、「あぁ、世の中の多くのバンドがこのような物語を持っているんだろうなぁ」って思います。バンドという集合のリアルな物語が本作に描かれています。そして、フィッシュマンズだからこそのエピソードがそこに乗ってくるのですね。その描き方が映画的ではないかもしれません。バンドのコアであった佐藤さんに思いっきりフォーカスをしていない点もフィッシュマンズというバンドを表しているのかもしれません。その点はすごく興味深かったですね。バンドの音はバンドが作る。という意思の表れではないでしょうか?映画もしかりってことで。
茂木さんが本作はあるチャプターの締めになったと仰ってました。なるほど。確かにそんな気がしました。総括みたいな感じです。ですから初心者にはもってこいですし、ファンの方は改めて「好き」を確認できるのではないでしょうか?僕はおかげさまで観賞後、フィッシュマンズを聴く機会が増えました。好きになりましたよ。
監督はカットしたインタビューが山ほどあるって仰ってました。制作の裏側もたくさんお話しいただいたと。(やはりインタビューのクオリィティ高いですね)いずれ映像として公開してほしいですね。
秀作でした。
観るべし
私がオジさんになっても
世代が同じなのに、フィッシュマンズというバンドをまっったく知らなかった。曲も聴いたことない、と思う。映画館の上映スケジュールをチェックしてた時、この映画なんだろうと予告を見てみた。細っこくて童顔の男の子が、ファルセットでふにゃーっと歌っている。なんか猫っぽい。そしてカテゴリーしづらい曲だにゃ。
こんな程度の興味で、3時間近くの長尺の映画を見た。あまりにもバンドを知らないため、私的には内容について何も言えない。ファンの人には、もしかしたら言いたいこともあるかもしれない。とにかく、佐藤伸治さんは、オジさんにはなれない運命の人だね。無理だろう、こんなに突き詰めちゃう人が長生きするの。やってることが修行僧だもん。終盤のライブ映像の佐藤さん、すでに顔がイっちゃってた。この顔はもうあの世に片足かかってるでしょう。
対して、茂木さんの明るさ、誠実さがいい。こうやって年を重ね、経験を重ね、苦しみを乗り越えて生きてきた。佐藤さんを除く立派なオジさん達が、若いままの佐藤さんの曲を奏でる。私は彼らが好きだ。オジさん万歳!
フィッシュマンズの曲をもっと聴いてみたいな。図書館にベスト盤でもないかと検索したら、CDはないけど、佐藤伸治詩集があった。隣にフジファブリックの志村正彦の詩集も…。確かに「さ」の次は「し」。生き急いだ2人が、仲良く並んでいた。偶然、偶然。
見てる間、ずっと気になってたんだけど、佐藤さんがたまに菅田将暉に見えた。中原中也にも少し似てるけど、目が特に菅田将暉っぽい。角度とかにもよるけど。あと、若い時の柏原譲さん、坂本龍一に似てない?
こんな感想ですいません。でも、かなり遅れたがフィッシュマンズに出会えて、良かった。
RSR
去った者と残された者
後追い世代でも分かるハット&ボーダー好き(?)サトちゃんの天才っぷり、周囲をひきつけるカリスマ性、そして繊細さやそれゆえの苦悩の日々と欣ちゃんの人の良さや包容力みたいなもの。まさしくLONG SEASON、人生や日本音楽史/シーンにおける一つの季節の終わりと始まりが巡っていく。
例えば歴代の伝説的バンドたち、ジョイ・ディヴィジョンからの残ったメンバーで結成されたニュー・オーダー、ニルヴァーナからのドラマーのデイヴ・グロールによるフー・ファイターズと違うバンドになることもあれば、その一方でフィッシュマンズのように残りのメンバーでその名前を背負い続けていくクイーンやマニックスもいる。向き合い方・乗り越え方に何が正解ということはない。おそらくそのどれもが正しく、誰よりもそばで一緒に生み出していた当人たちにしか分かりえない悲しみや苦しみ、喪失感に葛藤があるはずで、それらと向き合っては、去った者のためにも本当にいいと思う音楽を作り続けていく。表現者は表現してこそ、ミュージシャンは音楽を鳴らしてこそ。
バンドというものの音楽を聴くことは多いけれど、バンドなんて大体ろくな終わり方しないって歴史が幾度となく証明しているのに、なんで懲りずにするんだろうって思っていて、そんな気持ちは本作を見たからといって特に変わりはしなかった。確かに、去った者の不在はあまりに大きいけれども、それでも前を向いて、音楽を鳴らす。ちゃんと今日にまでつながっていた。
音楽映画において、映像が音楽に勝ることはほぼない。 フィッシュマン...
音楽映画において、映像が音楽に勝ることはほぼない。
フィッシュマンズは特別で、映画としてはただただ上手に語ってくれればよいのだが、この作品は語り口も最下級。早く終わることばかり願っていました。
ところで驚いたのが昔の音源から現存フィッシュマンズに切り替わった途端にゆらめきIN THE AIRすら古い歌謡曲に変わってしまったこと。フィッシュマンズはもういないのだ。
FishmansはいかにしてFishmansであるか
この映画は、ドキュメンタリーとしてただ過去の出来事を並べるのではなく、Fishmansというバンドを解釈することで、過去から現在を再構成している。だからこそ私たちは「Fishmansとは何だったのか」ではなく、「Fishmansとは何なのか」を少なからず映画の中に見つけるのだ。つまりこの映画は、単純に過去を回想するのではなく、80〜90年代を生きたFishmansから、今を奏でるFishmansを説明する。エンドロールの後に、茂木欣一の「一生モノであるFishmansという宝物を生かし続ける」というセリフを挿入したのは、きっとそういう意味を含ませたかったからだろう。
そのように考えるならば、私たちはFishmansにある一つの運命を感じ取る。Fishmansという大きな枠組みの中で、佐藤伸治が仲間と出会ったこと、バンドがなかなか売れなかったこと、メンバーが一人また一人と抜け、関係者がバンドを離れたこと、佐藤が突如いなくなってしまったことなどは、全て「そのようになっていた」のではないか。その運命の中で、彼らは音楽を奏で続けているのではないか。
説明不足(HONZIのサポート加入や「宇宙 日本 世田谷」の制作など)や、構成の退屈さ(インタビューとライブ映像の繰り返し)という問題点もあったが、多くの新しい視点を提供してくれたこの映画と、製作者の努力には率直な拍手を送りたい。
貴重な映像盛りだくさん
しばらく封印していたフィッシュマンズ 愛が炸裂です!初期のライブ映像、佐藤くんが笑っているのがとても自然で楽しそうで、当時の曲と歌から想像する人物像のまんまでした。売れなかった悔しさとか、焦りとか、あきらめ、葛藤が、晩年まで精力的な音楽制作へと鋭く没頭させたのでしょうか。生き急いじゃったな。
改めて佐藤くんが大好きです。優しいメロディ、心地よいリズム、気分剥き出しの鋭い歌詞を聴くと涙が止まりません。カッコいい音楽をありがとう!
フィッシュマンズの音楽は、逝ってしまった佐藤くんだけのものではなく、当時のメンバーの演奏が本当に素晴らしかった。
この映画を通して、もっと多くの人にフィッシュマンズの存在を知ってもらいたい。そして常に明るく前向きに大きな愛を持って、フィッシュマンズの未来を創り上げてくれている欣ちゃんこと茂木欣一さんには感謝しかない。
切なく苦しい、でもファンにとっては救われる映画でした。
全25件中、1~20件目を表示