「あんまり面白くなかった」明け方の若者たち 吉泉知彦さんの映画レビュー(感想・評価)
あんまり面白くなかった
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それほど浮かれた性格でもないのに「渋谷ジャックしようぜ」など言葉が登場人物とマッチせず空々しい。それだけでなく全体的に行動と会話と役者さんがマッチしてない感じがする。物語は登場人物の行動を延々とスケッチするもので、先が気にならなくて退屈する。彼女と別れた後何らかの行動が始まるのかと思うと全然なく、彼女が人妻であったことが明らかになるだけだ。
原作小説を途中まで読み進めているのだけど、一人称で描かれているため、映画のような空々しさがない。映画化に際して一人称を排したのがよくなかったのではないだろうか。一人称で内面を延々語り続けるようなものなら退屈しなかったと思うのだけど、そうすると映画表現としてダサいと言われそうだ。
フジロックの日程で豪華なホテルに宿泊して、なんだこいつらと思う場面であったのだけど、原作では事故的な出来事で仕方なく豪華ホテルに宿泊する流れとなり、腑に落ちる。また、原作では「渋谷ジャックしようぜ」などのセリフはない。もう少し地に足のついた人物だ。
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