「【”自ら命を絶ってはいけない。現実逃避してはいけない。生を全うしなければいけない。”厳しく辛い毎日を送る中で絶対に忘れてはいけない事を、鮮やかなメッセージとして繊細で美しい絵で発信している作品。】」サマーゴースト NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”自ら命を絶ってはいけない。現実逃避してはいけない。生を全うしなければいけない。”厳しく辛い毎日を送る中で絶対に忘れてはいけない事を、鮮やかなメッセージとして繊細で美しい絵で発信している作品。】
ー 短編映画は、その尺の短さ故にテーマをブレなく描かないと、ツマラナイモノになってしまうことが有るが、今作は違った・・。-
■ネットを通じて知りあった3人の高校生、友也、あおい、涼。
彼らの目的はとある都市伝説、花火をすると姿を現すという若い女性の幽霊、通称・“サマーゴースト”に会うこと。
3人にはそれぞれ、サマーゴーストに会わなければならない理由があった。
◆感想<Caution! 内容に触れています。>
■生者
1.杉崎友也
・絵を書くことが好きなのに、大学受験を前にして厳しき母から勉強以外の事をする事を禁じられ、”死んでいるような気持ち”で生きている若者。
2.春川あおい
・高校で苛められ、自身や周囲に嫌悪感を持っている”死んでいるような気持ち”で生きている若者。
3.小林涼
・不治の病を患っており、故に諦観を持って”死んでいるような気持ち”で生きている若者。
■死者(ゴースト)
1.佐藤絢音
・自死したと言われている幽霊。だが、実際には交通事故に遭い加害者にトランクに入れられ遺棄された故に、天に逝けない哀しき女性。
・登場人物は、たった4名。生者はそれぞれ、心に葛藤や悩みや諦観を抱き、”死んでいるような気持ち”で生きている若者達。
・そんな彼らが、探したサマー・ゴースト。彼女も又、身体が無い状態で天に逝けず心は彷徨っていた。
<今作は、自分の未来に希望が持てなかったり、死を考えて居たりする方に対し、有り触れた言葉だが、【自ら命を絶ってはいけない。現実逃避してはいけない。生を全うしなければいけない】というメッセージをloundrawが描く繊細で美しい絵で発信している作品である。>
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