「嫌悪しか残らなかった」やすらぎの森 カイエ☂さんの映画レビュー(感想・評価)
嫌悪しか残らなかった
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テーマや背景に興味があり、正直かなり期待して観ました。こうした人生のなりゆきには共感しましたし、俳優さんたちの演技にも引き込まれるものがありました。
…が、冒頭で「あれ?これって…?」と思った一言、それは曖昧にぼかされてはいたものの劇中ずっと引っ掛かっていたのですが、この言葉の意味がラスト付近で確信になった時、ここで席を立ちたいくらいの嫌悪感を覚えました。
クレジットのあと、登場人物の歌も、全く入ってこなくなりました。あの行為さえなければ、とてもいい映画と感じたことでしょう。すべてを台無しにするシーンでした。
ラストに「撮影にあたり動物に危害は加えていない」旨がクレジットされますが、それだけでは到底ぬぐえない不快感でした。
実生活で犬と絆を結んだことがある人は見るべきではないとまで思いました。
この登場人物たちの人生にはいろいろ共感できるところや、物語のきっかけも興味深いものでしたが…彼らは美しい森の暮らしの中に一体何をみていたのでしょう?
まだ食べるために兎を狩るのは理解できますが、命とはそんな理由で奪ってしまっていいものなの?自分が死にゆく事だけが最重要なの?と、それまでの登場人物の行いをすべて否定するような展開に心底がっかりしました。
自分も観なかったことにしたいくらいで…今年一年、いえ、過去観てきた中で最悪の印象で終わりました。
点数もつけたくありませんが、0.5点は可愛く演技をしてくれた犬たちに、満点の意味で。
とにかくこう感じた人もいるということを書いておくべきかと思いましたので…。
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