「ちゃんとした作品だった…と書かなきゃいけないことが悲しい」100日間生きたワニ ふにゅんさんの映画レビュー(感想・評価)
ちゃんとした作品だった…と書かなきゃいけないことが悲しい
TOHOシネマズの「TOHOウェンズデイ」の割引で観ました。
正直興味本位でしたが、結論から言うとそんな悪くなかった。
話自体は基本日常生活なので、特段起伏があるわけじゃない(ワニの死も直接は描かれない)が、特に前半は「あんな楽しそうにしても死ぬんだな」と思い、なんとなく緊張感があった。よく「カウントダウンだから意味がある」という意見があるが、私は映画は映画なりにその感じはしました。
後半もまあ仲間が死んだらそんな感じだろうな、という感想です。特段変わった話ではない。ただカエルは途中までチャラさがちょっとウザかった(笑)。最後まで見れば気持ちはわかりますが。
日常生活を淡々と描くような映画はたまにあるので、それの絵本版という感じです。
批判の中には「紙芝居」「作画崩壊」と言っている人がいますが、それは分かってないと思います。もともとの作風を活かしたらあのような感じです。こと最近は緻密なアニメが多いので物足りないのかもしれませんが、ちゃんと動きはありますし、むしろあの絵でヌルヌル動いてたら不自然です。
マイナスポイントといえば、まず、あのカエル。変にリアル感があるので、ウザさが増幅される。他のキャラみたいにしなかったのが気になってしまう。
あと、「作画崩壊」まではいわないが、ちょっとおかしな点も。
まず、ワニの家で記念写真をセルフタイマーで撮るシーン。テレビの上にカメラを置いてるけど、そのテレビ、薄型じゃないの?
それから細かすぎることだけど、ラーメン店のシーン。店内の背景に張り紙があるんだけど、それには「ライス」としか書いてないので妙に気になります(笑)。その下に何らかの文章のような点々が書いてはあるんですが、ライスだったら「無料でおつけします」とかじゃないの? そのぐらいはちゃんと書いた方が不自然でないのでは。
あと、題字や途中の日時経過はともかく、エンドロールまで"味のある"手書きの字(きくち先生の字?)だったけど、そこまでするのは…。エンドロールは普通にゴシック体の方が締まって見えたのでは?
重箱の隅をつつくようではあるけど、手抜き感も感じてしまうので気になりました。
結論を言えば、ネットで言われているようなひどい作品ではなく、騒動がなければそこそこの評価だったのではと思います。
最後に。ここのレビューで見もしないで評価をつけたり、関係ないこと書いている奴は作品の良し悪しに関係なくやっちゃいけないことしてるのでバチが当たってほしい。