「ただの悪ふざけか緻密な計算の物語なのか」アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ 監督〈自己検閲〉版 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
ただの悪ふざけか緻密な計算の物語なのか
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オリジナルは未視聴。
中学教師である女性が夫とのセックスを撮影した動画が流出し、生徒の親たちに追求されるという内容なのだが、冒頭のセックスシーンは自主検閲のためにほぼ声のみ。スクリーンには監督のメッセージが映し出されるという風変わりな始まりだった。
その後も町中を歩いたり、カフェに入ったり、電話したりしながら時が過ぎる。ちょっと長くないか?やっと別のチャプターに移ったと思ったら今度は監督のキーワード解説的な映像とメッセージが延々と流れる始末。本当に本筋とは全然関係ないパートだった。そして校長を交えて保護者たちと話し合う集会のシーンに。
たとえセックス動画が流出したとしても夫婦の営みであればそこまで問題視しなくてもよさそうなものだが、そこは進学校の保護者たち。下世話な好奇心と嫌悪感を剥き出しに退職を求めるという展開。登場する人名なんかでわからないシーンがいくつかあったが、ここでようやく少しは面白くなったと言える。
ただし、この監督はラストでまたとんでもないことをやらかした。3つの結末を見せるのはまだいい(それもかなりの抵抗感あるけど!)。3つめの結末のしょうもなさに失望してしまった。いきなりコメディ?どう好意的に見ても悪ふざけにしか思えない。それともこの映画全体が壮大な悪ふざけなのか?それでも納得はいかない。
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