「本当にノンフィクションだったのか? もちろん。」14歳の栞 稲浦悠馬 いなうらゆうまさんの映画レビュー(感想・評価)
本当にノンフィクションだったのか? もちろん。
# どんな映画?
フィクションではなく、ある中学校の2年生たちのありのままをおさめた記録フィルム的な作品。
# 本作の良いところは?
映画の良いところって自分で語るべくもなく、実は全部公式の案内に載ってるというね。
# 誹謗中傷禁止
この映画はフィクションではなくリアルな学生たちが出演しているので、個人に対するネガティブな感想をSNSに書かないように厳重に注意喚起がされる。
# すごい企画
中学校の1クラス全員が映画に映るというすごい企画。よく実現したなと思う。
生徒たち全員がOKと言わないと成り立たないし、保護者たちもOKと言わないと成り立たない。学校も。
しかもこれはフィクションではなく、彼ら彼女らの学校生活をありのままに記録した記録フィルムなのだ。
全員で35人分の様子、インタビューがひとつずつ流される。
# 不登校の子
不登校の子さえ出演する。
# 男女の恋愛
バレンタインチョコをあげたり、恋愛模様まで映し出される。
# 冷めてる子
インタビューで「友達関係リセットしたい」的なことを話してしまう。この映画が上映されて友達関係が崩れたりしないんだろうか。勝手に心配になった。
# イケメンの先生
長身イケメンの先生が出てきて女生徒が群がっているシーンがある。
# それぞれ
映画冒頭は「みんな同じような服装をしてて、同じような動きをして、見分けがつかない」という印象を持たせるシーンから始まるのだが、それぞれのキャラクターや思いがあり、悩みもあり、この教室も複雑な人間関係や作用で出来ていることが分かってくる。
# 消える教室
2年生の3学期が終わり、皆進級する。教室からはいったん誰もいなくなる。そうすると不思議なことに今までそこにあった「2年6組」は跡形もなく消えてしまうのだった。
生徒たちがいないと教室も成立しないのだ。この小さな箱の中にあった不思議な力学。作用。
# 空撮
空から撮影してるシーンがあり、力が入っている。と思ったが最近だとヘリコプターじゃなくてドローンで空撮もしやすくなったんだろうな。でも良いカット。
# 本当にノンフィクションか?
すごくよく作られたノンフィクション風味の作品だという可能性もある。登場人物たちが実在の人物だということは書かれているが、決してフィクションではないと書かれているわけではない。
僕たちはいつの間にかノンフィクションだと思わされていたのではないか?
それは分からないが、フィクションでは再現不可能だと思わされるぐらい中学生たちの風景はリアルだった。