「よくここまで、いろんな魅せ方があるなあ」14歳の栞 ひでぼーさんの映画レビュー(感想・評価)
よくここまで、いろんな魅せ方があるなあ
登場人物はみな、ほんとに普通の中学二年生だった。
ただ、ドキュメンタリーのようで、ドキュメンタリーに見えない。一つの映画として完成していた。
それは間違いなく、製作陣の力である。
演出、編集によって、見事に惹きつけられる映像になっていた。
撮影の仕方ひとつで、誰でも主人公になる。
音楽ひとつでドラマティックにも、前向きにもなる。
35人分も、よく引き出しがあり、そしてそれを接続していたのに脱帽である。
たった2ヶ月あまりの出来事なのに、一年間通して彼らを観ている気になった。
多少退屈なところはあるかもしれないし、すごい心が動くものでもない。
ただ、観た人が昔を思い出し、今に思いを馳せる。まさに自分の人生という物語の、栞。
2023年劇場鑑賞42本目
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