SNS 少女たちの10日間のレビュー・感想・評価
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人権侵害の犯罪者サンプル集
久々に「観てよかった」と「観るんじゃなかった」の同時攻撃をくらいました。
ここに出てくる獣どもは「幼児性愛者」ではありません。
痴漢やレイプ犯と同じで、「小さな子どもなら、抵抗できないから何しても構わない」と思い込んで、「狙っている」んですわ。
通り魔が、「誰でもよかった」と言いながらも女子どもしか狙わないのと一緒。
子どもを、自らの支配欲を充足させるために、征服し屈服させる「虐待対象」「物」としか見ていない、卑劣な人権侵害の犯罪者でしかありません。
不快感で、砂をかむような、胃の中から嫌な香りが口の中に広がるような、そんな嫌な気分になりました。
奴らの存在と同時に許せないと感じるのは、SNS(Facebook、Instagram、Skypeなど)が、未成年の使用や、性的コンテンツ・発言を自らの基準で規制しないこと。
過度の規制は検閲に当たるし、私的発言の制限もまた人権侵害でもあるので難しいとはいえ、犯罪者が野放しなのはどうかと思いました。
さらには、子どもと親のコミニュケーション不足による、子どものSNSでの無警戒な利用がいけないとも感じました。
遠いチェコの話だと思えず、同じようにSNSが悪用できる環境にある日本にもある危険だと思います。
自分に子どもがいたら、不安で気が狂いそうになる内容でした。
【リアルSNS児童性犯罪告発ドキュメンタリー。子供達へのSNSとの関わり方をしっかりと理解させる必要性を改めて、認識した作品でもある。】
- チェコでは、子供達のネット閲覧制限が緩い事が、冒頭のテロップで流れる。-
◆三人の幼く見える成人女優さん達は、このドキュメンタリーの準備をしている時は、まさかあそこ迄愚かしき男達から、多数のアクセスがあるとは、思わなかったのではないかな。(10日間で約2500人が、アクセスしたそうである。)
架空の12歳の部屋を"創作"している時の姿が、何だか、楽しそうだったからである。
だが、弁護士、精神科医の立ち会いの下、愚かしき男達との遣り取りを続ける中で彼女達は、疲弊して行く。
- 観ている側も、いい加減ゲンナリしてくる。それにしても、モザイクがかかった下劣な男達の"獲物を狙うような眼"が恐ろしい。-
◆そんな中、唯一現れた、途中でモザイクが外された大学生の男性の
"裸は、愛する人にしか見せては駄目だよ!"と言う、至極当たり前の言葉が心に響いた。
疲弊していた女優さんの眼に溢れる涙、スタッフの女性の頬を伝う涙が、印象的である。
<性犯罪オンパレードのこの映像を基に、実際にチェコ警察が捜査に乗り出した、リアルSNS性犯罪告発ドキュメンタリー。現代社会が直面するSNS児童性犯罪に、強烈な警句を投げ掛けた作品である。>
イマイチ平凡過ぎか?
何となく全体的ドッキリカメラ的でヤラセっぽくて現実味が薄い その後実際にカフェで会う場面もあったが実際に会えば二十歳前後の娘に12歳はすぐパレるだろうね!こんなの公開したらあれもしかしてお前だろと特定されそうだしもう少しこれまでのデータや犯罪被害の実例などを折り込んだりナレーションや解説も入れたらよかったと!やはり馴染みの薄いチェコ 米国や日本版なら実感があるが!
今の時代にあるべきドキュメンタリー。
必要なんだろうね、こういうドキュメンタリー。
チェコだけなのかどうかわからんが、こういうことになってるんだなと驚いた。
娘のいる父だけにあっち側には同情しがたいかな。
ただ、モデルになってる女の子は皆さん普通に可愛かった。音楽に合わせてのってる感じは特に。
そのせいか、小児性愛というよりも普通の人にもぐっとくる感じになっちゃったんだろうね。
もっと明らかにブサイクな子供であれば違う印象をもったのかと思ったが、それも難しいんだろうね。
気持ち悪くて恐ろしい…
世界中、国を問わずこんな輩が蔓延っているのだろう…
子供にいきなりチンコ見せたり、裸を見せろっていうのは小児愛者かと思ってましたが、専門家が言うには違うと。
只々、自分の性欲を弱いものにぶつけるクズなおっさんたち!
自分を擁護しながら他人が悪いって言うクズなおっさんたち…
映画にも出てたけど、子供に係る仕事をするクズなおっさん。
せめて、子どもたちからは100万光年離れた世界で欲望に溺れてくれ!
こういうことがあると言う前提で、ネットの世界に係わらせて行かないとね。
教育関係者は是非見るべきかと。
ポルノと性犯罪の境界がわかってないキモイやつらが多すぎる。
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童顔の18歳以上の女性3人が12歳のフリをしてSNSを登録し、相手とチャットや通話をすることで未成年への性的虐待を暴いていくドキュメンタリー。
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トータルで約2500人の成人男性がコンタクトをして来てるらしくて、内容がまぁ酷い。この映画内出てくるやつほぼ、ブツを映してきたり、何度も服を脱いでと言ってきたり。
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家で一人で冴えないおっさんがブツをさらけ出して写してるのほんと惨めな姿だよ。中には明らかに悪意を持ってやってる人もいるのかもしれないが、ほとんど自分が性犯罪をしてるという意識が希薄なんだろうな。
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ポルノや風俗の延長線上で、こういうSNSのサイトを性的搾取に利用してるから、相手の女の子が一人の人間だという認識がない。人を殺すアクション映画が好きでも、実際に人を殺しちゃいけないのと一緒のことなんだけどね思うわ。私もこのインスタやってて、フォロワーさんも増えてたまにコメントしていただいたりしてるけど、たまに距離感違うなって人いるしね。SNSで実際に会ったことない人はあくまで"フォロワーさん"で、友達じゃないんだけどな。
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チェコだけの問題ではない
スマホの規制は、まだ日本の方が厳しいのかもしれない。
それにしても、チェコのこどもたちは危険にさらされた中でスマホを利用しているんだなと。
この現実があっても、親は子どもにスマホを与えるんだ、ルールなく?
それにしても、性犯罪がこれほどまでにまかり通っているのには驚いた。
あまりに露骨で、あまりに軽薄。
このドキュメンタリーを作成した会社に拍手。
こんな形で民間が取り組まなければ、国が動かないというのは、どこの国のお国事情も変わらずか。
異常に晒されていると、正常に出会ったときに驚き、疑い、感動する。
当たり前の価値観が、何なのかわからなくなってしまった自分に気づかされる。
モザイクとはいえ、かなりヤバイ映像だけど、すべてのおとなにみて欲しい。
複雑な感慨がある
本作品はSNSを使った実験映画である。12歳の女性を装ってSNSにプロフィールを公開して、交流申請してきた男たちの実情を描く。
一説によると男性は52秒に一度は性的なことを考えるらしい。我が身を振り返れば、そんなに頻繁ではなくとも時々はそんなこともあると思う。しかし若い時のことを思い出せば、文字通り四六時中というのがそのまま当てはまるほど、セックスしたいなあという気持ちは頭を離れなかった。街で若い娘を見かけるとその娘とセックスをするとどのくらい気持ちがいいだろうかなどとすぐに考えたし、ナマ足のミニスカートにはチラチラと視線を送っていた。
といっても妄想するだけであって、実際にそういう娘にちょっかいを出すことはなかった。学校や部活やアルバイトで忙しすぎたのである。それ以外の時間は本をたくさん読んだ。本を読んでいる最中はその世界に没頭するのであまり性的なことは考えない。将棋を指しているとき、麻雀をしているときなどは、性的なことを考えるヒマがない。ということはヒマな人間が性的なことばかり考え、その衝動が高じて女性に声をかけたり、最悪の場合には痴漢をしたりするのだろう。
中国の諺で「小人閑居して不善を為す」というものがあって、つまらない人間は人目のないところでは悪いことをするという意味らしいが、ではつまらない人間とは何かというと、教養のない人間のことらしい。たしかに本作品に出てくるネット住民の男たちの殆どは教養がなさそうに見えた。
日本の諺の「律義者の子沢山」は、真面目で品行方正な人は夫婦仲がよくて頻繁にセックスをするから子供が多く生まれるという意味で、肯定的に使われている。「貧乏人の子沢山」ともいうらしいが、貧乏で他に娯楽がなく夫婦でセックスばかりしているから子供が多いという意味なのか、子供がたくさん生まれたから貧乏になったという意味なのかは不明である。
フロイトは性的衝動(リビドー)が形を変えて芸術や科学の活動のエネルギーとなると説明している。してみると当方が学生時代に本をたくさん読んだのは性的衝動の代替行動だったのだろうか。たしかに52秒に一度性的なことを考えるのであれば、その衝動を別のことに使わないと世の中に性犯罪が溢れることになる。
日本の性犯罪の件数は戦後に比べると大幅に減少している。草食男子などという言葉が生れたように、性衝動のすべてを別のことに変換したり、性衝動の対象を二次元にしたりするなど、異性への欲望を直接から間接に変えたのだ。そうなると生身の女性は不要になるから、当然のように婚姻率は下がり、同時に出生率も出生数も下がって人口が減少する。
日本は世界でも突出した少子高齢社会で、アフリカやインドの人口爆発と対照的である。世界の人口の動勢はよく登山に例えられる。登りがあれば必ず下りがある。登山においては実は登りよりも下りの方がより困難なのである。日本は下りの先頭にいて、右往左往している。
本作品はチェコ映画であり、SNSで見ず知らずの女の子を相手に直接的な欲望をぶつけたり命令したりする身勝手なチェコの男たちを見せられたが、日本でも同じように少女が欲望むき出しの日本人の男たちによってトラウマを与えられていることも考えられる。
しかしそもそもSNSにはそういう危険性が最初からあった筈だ。ノーパンのミニスカートで満員電車に乗る女性はいない。男たちばかりが一方的に非難されることには違和感を覚える。むしろ教育の不足を感じた。国語算数理科社会に加えて、低年齢の段階からインターネットの教育をする必要性があるのだ。そういう時代になったのだという、是とも非ともつかない複雑な感慨がある。
抑止力になる映画であって欲しい
よくぞつくりました。
ネット内の児童性的虐待(犯罪だよな)に対する製作陣の強い怒りと犯罪を白日のもとにさらしたいという強い意志を感じる作品でした。その気概は素晴らしい。
本作はドキュメントですが、舞台は意図的に作られた、セミドキュメントです。
ドッキリ企画みたいな、囮捜査みたいなドキュメント。
しかし、ネット内の犯罪は、ココロにダメージを与える。しかし、その立証は難しい
海外では囮捜査って合法なのかな?
今回の事例ってとっても良いんじゃない?
これで検挙しましょーよ。
また、囮かも?ってのが抑止力になってくれないかな。
けど、いたちごっこになっちゃうんだろな。
本作は女性は一人で見に行かないほうが良い気がします。だって見てるだけで虐待受けてる気になりますもん。
それほど、ハードな描写、なまなましい。
嘘だろ?って思うほどに獣丸出し。
23人の面接者中、19人がネットでのハラスメント経験者って、、、恐ろし。
日本でもそーなんかな?知らないだけなーかな?いや、きっとそうかも。
あるんだろうけど実態がわからずボンヤリしていたことを数字も使って明確にした功績は大きいです。
製作陣、女優のみなさんがチェコ警察に守られることを願います。逆恨みされそう。
あと、エンドロールで流れるメッセージはとても重くココロに刺さります。
忘れない!
傑作。
問題定義にはなるわな。
少女たちに群がる男が悪いのか、少女たちが悪いのか、はたまた親かネット運営会社が悪いのか。いろんな問題提議にはなってると思う。それに未成年と知っていながらこういう輩がこんなにいるんだ、という事実もビックリ。ただ、こういう囮捜査的な作品を作り出すのも、微妙にどうかと…。
スプリーよりずっと背筋が凍る
娘(成人しましたが)を持つ父親としては、吐き気と怒りが交互に湧き上がってくる内容だった。少女のことを制欲の捌け口にしか考えていない男がネット上にはウヨウヨしている。毒蛇のような男は、下は20代、上は60代まで幅広く存在する。しかも、想像していた生態をはるかに超えていて、自分の性器を見せるなんて序の口で、12歳の少女に自慰行為を見せつける奴が1人や2人じゃない。
この作品が問題提起しているのは、加害者側、被害者側の両面から対策をする必要があるということである。
性欲を制御できない人間をどうやって抑え込むことができるのか。性的な目的を持って少年少女に接触することを禁止する法律を整備をするのは、当然のこととして、サイト運営者者にも対策を義務付ける必要がある。
個人的には、AIでやりとりの内容を監視して、性的な要求があった場合は、強制遮断でいいと思う。
少女側の方の対策は、ただ禁止するだけではダメだと思う。思春期だと感情の制御も難しいし、好奇心が行動を止めれない場合もある。「怪しいサイトにアクセスしてはいけませんよ」ぐらいじゃ全然ダメで、世の中にはクズ人間が存在しているということを具体的な事例とともに理解させないといけないと思う。
日本版ミーガン法は、まだできていないし、ワイセツ教員の免許剥奪もやっとこれからという状況だから、まずは家庭内教育で自衛するしかないと思う。
SNSの普及で火の粉(犯罪)が飛びやすくなりました。
予告を観た時は、作り物ヤラセみたいな映画なんだろうとノーチェック。評価が高いのでスプリーを見るついでにと鑑賞。ドキュメンタリーだったのか!
男性たちの少女たちに対する行いを観て、こんなもんだろうと思う。特に驚くこともなく、こんなやつら多いよなと、嫌な気分になる。とってもまともなことを言っていた若い男性がいたが、じゃなぜ12歳の彼女とコンタクトを?と少々訝しく思った。安心させておいて…下心無いと言えるか?と疑ってしまう。何でも疑わなければならない、嫌な人間になったものだ。
被害は少女だけでなく少年もと説明があったが、そうそうその通り。ついつい少女に目が行きがちだが、少年も同様に被害を受けてるのだ。
企画ありき
「童顔の成人女性を集めて、12歳としてSNSにアカウントを持たせたら、少女目当ての大人達がどれだけ釣れるのかを検証した」
という、企画は確かに興味深い。
いろんな問題提起をしていることは分かるが、ドキュメンタリー映画として観るには中身はまっとう過ぎる…というか、想像通りというか。
企画という性質上、エスカレートしやすい様に「仕向けている」部分も否定は出来ないだろうし。
とはいえ、予告編の枠をほとんどはみ出すことなく、えげつない映像で「グェ…」とは思うけど、結局加害者達の行為も、最終的な結論もこちらが比較的思い描いていたゴールに導かれたのはやはり物足りなく感じる。
個人的には、こういう犯罪者に関しては「被害者が子供という意味で罪になるのは仕方ないが、先天的に『小児性愛』という嗜好を持って生まれてしまった人にとっては、報われることのない世界なんだろう」と思う側面もあった。しかし、作品の中で専門家によって「こういう犯罪に手を染める犯人達で『小児性愛』に該当するのは数パーセントしかいません」と説明される。
つまり、こいつらは幼い少女にのみ発情する訳ではなく、判断力のない子供だからこそ言葉巧みに取り入って、最終的には脅迫で精神的に支配し、自分の性的なはけ口にするだけのまさにただの『クズ』なんだと。
それが分かっただけでも私には収穫があった。
あと気になったのは、なんでヌードモデルまで使って顔をすげ替えたフェイク写真を作成し、わざわざ男に送ったんだろう。(企画の最初からそういう設定になっているんだが)
脅迫の手段として彼らが写真をネットにアップする可能性は十分に考えられた訳だし、顔付きの写真が放逐されてしまったら、その裸がホンモノかニセモノかなんてことは関係なく現実のその女性に被害が及ぶのは分かっていたはずなのに、コトが起こってから慌てふためくのは、申し訳ないけどあまりに軽率すぎて、これ自体がフェイクなのでは?と思ってしまった。
もう一つ。
映画に登場する男達によるネット越しの行為に対して、観客の一部男性から笑いが起こっていた。
男性が同性の性処理に関する話題を、長く「下ネタ」などと名付けて笑いのタネにしてきた弊害なんだろう。
残念ながら作り手もそれを「滑稽なもの」と誘導しているシーンが幾つもあった。少なくともこの作品が持つ意味を考えたら、そういった捉え方ができるような演出は控えるべきだったのではないか。
悪質なセクハラ加害者たちを「いやぁ、ジョークだよ、ジョーク」に逃げ込ませてはいけない。
ここで起きているのは明らかな「虐待行為」であり、相手の子供や女性は精神に深い傷を受け、自死に至るケースもあるときちんと説明されているんだから。
ただ、捉え方は観客の環境にも影響されるんだろう。
私は子供達と関わる環境なのでより強く感じてしまう。
日本でも、Twitterなどで女性タレントがこういう被害を受けていると聞くことも多い。
他人事ではない。
ボカシだらけ
観ている時は、相手の男どもの顔をボカさないで、世界中に己の恥をさらけ出してしまえ‼️
と思っていたが、劇中
唯一まともに話をしていた男性の顔から、ボカシが外れた時に、その意味が分かった。
ボカシのかかった連中は、年齢や職業は関係なしに、世間から顔を見せれない振る舞いをしているのだ。
それは自分自身にも問われる事であることも
手際の良いことが恐ろしさを増幅させるドキュメンタリー
ネタバレとかではないので、まず偉いのは映画の最後に少女だけでなく少年もこうした被害にあう可能性があることを示唆していること。ここがちゃんと現代にアップデートされた価値観の持ち主による映画だと思いました。
実質リアリティーショーなので、ここまでさせて良いのかというツッコミが入るかもしれないけども、見る限り女性に対してのフォロー体制はしっかりとられているのでそこも良かった。
モザイクが思ったより薄くて、想定していた以上に気持ち悪いおじさんたちの群がり方に胸糞なんだけど、一歩間違えればどんな恋愛にも当てはまる普遍性を兼ね備えているので他人事ではないなと思います。
好青年も出てくるんですが、そもそもじゃあこの好青年はなぜSkypeやFacebookで12歳設定の女性にコンタクトを取ろうとしたのかは疑問なままでした。そこは日本とのSNS事情の違いなのかもしれません。Twitterで共通点を見出してとか、インスタのDMでってのが日本ですかね。そう考えるとやっぱり恐ろしい。
音楽の使い方がやや仰々しいのは気になりましたが、一見の価値ありです。
3人、10日のチャットで、「2458匹ワンちゃん襲来」の衝撃。
SNSというのは、「つながる」ためのツールである。
そこに「承認欲求」や「マウンティング」といった心の昏い要素が絡みついてくるのでややこしいが、機能自体は「どこでもドア」みたいなもので、今まで特定の人物としかできなかったやり取りが、不特定多数とつながれるようになった、ということに尽きるだろう。
問題は、家族や町内会や会社や趣味の仲間の域を越えて、赤の他人とも「交流」するとなると当然ながら、一定数のろくでなしや反社連中ともつながる可能性が生ずるということで、「誰もに開かれたSNS」で子供と犯罪者が出逢ってしまうのは、むしろ必然だといえる。
昔はつながりにくかったところに、「ルートが開通」してしまったのだ。
僕自身は、TwitterもInstagramもネトゲもやらないし(だいたい「つながりたい」とか思ったことがないw)、会社に言われてコロナでZOOMを初めて使ったくらいのもので、それこそ映像チャットなど未だにSFの領域の技術だと感じている。
性的な内容ならずとも、そもそもネットを介して見ず知らずの人と顔出しでやりとりした経験自体がない(おそらく今後もない)。
てか、日本の人たちはホントにテレビ電話(古い)なんかやってるの? 会ったこともない人とチャットするとかマジ?? くらいの感覚で生きている。
なので本作は、自分にとって全く未知の領域を垣間見ることができたという意味で、本当に興味深いドキュメンタリーだった。
あまりに知らない世界なので、気持ち悪いとか、生理的嫌悪感を感じるというよりは、純粋に「へええええ」っという驚きの感覚と、知的好奇心の高揚がまさった感じである。
にしても、まずは「数字」に驚かされる。
3人の偽ロリで、10日間チャットをやって、よってきた変態が2458人ですって?
マジですか? そりゃすごいな、おい。
人口1000万人の国で、そんなにいるんかいな。 ひぇー。
日本でも、可愛い小学生がサイトを開設したら、こんなにオッサン寄ってくるの?
てか、不特定多数とチャットできるサイトとか、そうホイホイ子供は立ち上げてるもんなのか?
正直、にわかには信じられないが、きっとそういう実情は日本にも何がしかあって、反応する男側のありようもチェコと似たり寄ったりだったりするのかもしれない。
男たちが揃って、ほぼしょっぱなから「胸見せて」を連呼するのも、モノ丸出しぶりもすごかった。
女性のエッチ動画はゴマンと見てきたが、誘う男性側のリアルを見る機会など、なかなかない。
あんな顔して、あんなしゃべり方するんだ。
とにかく、まずは胸なんだな。胸。
で、自分のモノを見せたくてしょうがないのか。
うーむ。新鮮な衝撃だった。
この集まってくる男たちの、異様な速度感や、圧倒的な人数や、似たり寄ったりの振る舞いぶりを見るにつけ、きっとこいつらは「常時接続してずぅぅぅっとチャット界隈を監視してて、新たな魚影をSNSの釣り堀で見つけたら、何はともあれ釣り糸を垂れてみる」一定層として存在するのだろう。
いや、彼らからすれば、「釣り師」は「少女」のほうで、自分たちは餌を取り合う魚群の側のつもりなのかもしれない。
「クローズドじゃない形で美少女がチャットルームを開設するなんて、最初からエッチな目的以外ありえないんだから、まずは俺が最初にゲットしてやるんだ!」くらいの意気込みなのではないだろうか。そのくらいもう、なんというか一定のルールと、やりとりの「型」ができていて、前提抜きでがっついてきてる感じが、ありありと伝わってきてビビった。
この映画でそこをあまり強調すると、作品のメッセージ性が台無しになってしまうのでスルーされるのは当然だが、このとんでもないろくでなし共の「数の多さ」と、「速度感」、そして「要求の直截さ」が示しているのは、おそらくなら「成功体験の多さ」であり、「さくっと同意してエッチになびく少女の多さ」である。
要するに、映画では「無垢」な少女が食い物にされるという図式だが、実際は、もっと嫌あな感じで、もっと毒の回った「需要と供給のシステム」がすでに出来上がってるんじゃないかと。
いや、別に少女にも非があるといいたいのではなくて、毒はもはや社会全体に浸透しているのではないか、ということだ。
実際、パンフを読むと、女性監督が本作に本腰を入れて取り組んだきっかけは、罪のない少女がSNSで変態に食い物にされたから「ではない」。
「クラスの女子全員が、とあるオッサン相手に性的なやりとりを嬉々としてやっていて、それをやっていない唯一の女の子がKYとしてクラスからハブにされて、泣く泣く自分の裸の合成写真を作って相手に渡した」という男性監督の知人の話をきいたからだという。
少女を狙い、性的要求をつきつける変態たちを一網打尽に撲滅できれば、ことは一番簡単だ。
だが、実際には、それはとても難しい。
世の中から、詐欺師も万引犯も人殺しも決していなくならないのと同じだ。
一定数の男性にとって、性欲の本質が「狩り」であり、「マウント」であり、「征服欲」である以上、容易には撃てない若鹿を狙うより、簡単に仕留められる小鹿を狙う連中が出てくるのは、自明である。
彼らのなかで、小児性愛者自体は3%に過ぎないとの作中の指摘は、きわめて示唆的だ。
彼らは、「子供に欲情する」というよりは、「支配しやすい相手を支配する」ことそれ自体に、ハントゲームとして無性の喜びを感じているのだ。
では、その変態に対して「少女性」という圧倒的な稀少価値を振りかざすことを、年頃の子供たちに「やめとけ」と説得することができるだろうか?
僕はそれも、正直とても難しいと思う。
子供の側にも、「からだが承認欲求を満たす絶大な武器になる」という、浅はかだが一定の真理をついた知識が、思春期の抑えがたい性への好奇心とともに蔓延している。
昔は、女子高生あたりが直面する話だったのが(ブルセラとかありましたね)、今はおませも進んで女子小学生あたりにまで低年齢化しているということだ。
すなわち、本作で描かれているのは、一朝一夕では解決することのできない、きわめて深刻な問題である。
「子供に手を出すなんて、マジ気持ち悪い」といくらいったところで、何も事態の解決にはつながらない。
今の子供たちは、自分の部屋から魔法の機械を使って、勝手に世界中のだれかと「つながって」しまうし、親はそれを止められない。意外に状況は「つんで」いる。
「現実を知った一人ひとりが、変えるために行動しなければ」とかみたいな決まり文句を軽々しく口にする気に、僕はなれない。
ぶっちゃけ、映画の手法自体には、若干ひっかかる部分もある。
やってることは、まごうことなき「おとり捜査」だ。
しょうじき、あまり気持ちのいい罠の張り方だとは思えない。
しかも、実際には彼らは「18歳以上の女性を誘惑している」ので、これで身バレして人生が台無しになった変態が出たとして、「ざまあ変質者」で終わりというのも、なにか違う気がする。
それでも。
ヤコペッティ映画の話ではないが、「実際に、チャットを始めた瞬間に、さあ服脱いで服脱いでと連呼し、イチモツを放り出しにしていじってハアハアしてくる男性がこんなにもたくさん存在する」というありのままの現実を、リアルに、映像の形で、何度も、何度も、何度も見せられるというのは、やはり特別な体験だ。
子供を狙う大人たちが、意外なくらいに能弁で、活動的で、快活なことにも驚いた。
単なるネット無双というわけでなく、のこのこみんな子供に会いに出て来ることにも驚いた(3Pしようぜって男女のカップルもいたなあ)。
とくに、あのラストで大演説をぶってたオッサンがチャットで見せる、満面にはりついたチェシャ猫のような笑顔と、少女の後ろ姿を目で犯す鋭い捕食者の視線には震撼させられた。
どうも、われわれが思っている「キモオタ」とはずいぶん違う生き物なんだな、こいつらは。
「どういう輩が真に危ない捕食生物か」を知るという意味でも、本作には一見の価値がある。
とすれば、大人だけじゃなく、子供にも見せる意義はあるのではないか?
出演したアネジュカ・ピタルトヴァーは、パンフで「上映された今、子どもたちでいっぱいの映画館を見ると、とても嬉しく思います」と述べている。
要するに、チェコではこれを「子供に見せている」のだ。
日本でわざわざ本作を「R15」に指定しているのは、はてさて良いことなのかどうか。
僕個人は、10歳くらいになったらもう、世の中にどんだけ悪いヤツらがうようよ蠢いてて、どんだけ恐ろしい事態が自分の身に起こりうるかって現実を、さんざん恐怖心に訴えてる形で叩き込んでおいても構わないと思っていますが、まあそのせいで男嫌いになられても困るし……やっぱり難しいもんですね。
大人はちゃんと考えないとね
衝撃的でした。未成年、特に中学生以下を守るために法律だけでなく教育としてCMや YouTubeとかで怖さを知らせるべき。勝手な性的欲求で未成年を苦しめてはいけない!
よい映画でした。
すごい作品です。
しっかりよく考えたドキュメンタリー。
素晴らしい対応の男性は、途中から顔出しには、ビックリしました。
この作品を資料としてチェコ警察が動いたことには、驚きました。
映画関係者に頭が下がります。
ネットの恐怖
この映画はネットの恐ろしさを表しているが、ハッキリ言うと、子供には伝わらない。しかし、この映画を見た親の方々が、自分の息子娘にネットの恐ろしさを伝え、少しでも、ネットでの犯罪(主に青少年の性犯罪等)やいじめなどが無くなる事を祈る。
全87件中、61~80件目を表示