劇場公開日 2021年4月23日

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「あんなところでおしっこする!?」SNS 少女たちの10日間 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0あんなところでおしっこする!?

2021年4月23日
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鑑賞方法:映画館

お笑いが好きでドッキリ系の番組もよく観ている。モニタリングより水曜日のダウンタウンやロンドンハーツの方が好きだ。人間の嫌なところをほじくり返すような仕掛けがいい。両番組ともドッキリのためにここまでやるの?と驚くことも多い。やりすぎてしまい軽くひくようなドッキリがあるのも事実。笑えないドッキリは好きじゃないけど、たまに考えさせられたり感動したりするから侮れない。
だから本作は笑えないドッキリを観ているかのような感覚になってしまった。ドッキリだから、ネットの向こうの男たちが本心と本能をむき出しにするのも視聴者としては慣れたもんだ。でもかなり気持ち悪かった。何であんなに「胸の写真」要求と自分のイチモツ写真送信ばかりなんだろう。
ここらへん、男女の意識に決定的な違いがある。男は女性の裸を(写真であれ)見ると嬉しい(人が多い)。では女性はどうか?イチモツの写真を見て、まぁ!なんて喜ぶ人なんていない(だろう)。自分が喜ぶことは相手も喜ぶと思い込んでるのかもしれない。この意識の違いって相当に大きい。改めてそんなことを考えてしまった。
さて、映画の話だが後半にはドッキリのお約束、ネタバラシのお時間も少しだけあった。素性を明かしたのはあのおじさんだけだったのかな。これはこれで気分が悪くなる。見事な開き直り。でも奴(おじさん)が言ってることが100%間違ってるとも言えない気がした(やってることは100%間違ってるのだが)。少女たちは誰かとつながりたくて、誰かと話したくて、誰かに受け入れられたいんだ。そりゃ、別の受け皿がないと同じようなことが起こってしまう。エンドロールのメッセージも重く受け止めたい。
予想はしていたが、最後まで観てもスッキリした終わり方はしないし気分も悪くなる。出てきた男たちは何かを反省するとも思えないし、また別の少女を狙っていくだけなんだろう。でも、ものすごく価値のある映画なんだと感じた。映画としても面白かった。ドッキリとしての凄さは水ダウやロンハーには勝てないけど。
でも、あんなところであいつがおしっこするなんて、ヤツのところに笑いの神が降臨したことは褒め称えたい。ドッキリっぽい瞬間だった。本筋とは全然関係ないが一番印象に残ってしまった。

kenshuchu