劇場公開日 2021年4月9日

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「くたびれたオッサンをカッコよく描く韓流の丁寧さが発揮された鉄板ポリスアクション」ザ・バッド・ガイズ よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0くたびれたオッサンをカッコよく描く韓流の丁寧さが発揮された鉄板ポリスアクション

2021年4月17日
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鑑賞方法:映画館

服役中の模範囚パク・ウンチョルは親友が何者かに殺害されたと知り、外出許可を得て事件の真相を探るが、そんな折囚人を乗せた護送バスが武装集団に襲撃され複数の凶悪犯が逃走する事件が発生。元警察官のオ・グタクは服役囚で構成される極秘の捜査グループ“特殊犯罪捜査課”を始動、ウンチョル、美人詐欺師のノスン、犯人逮捕時の過失致死で服役中の元警官ユソンを減刑を条件にスカウト。早速捜査を開始するが、その事件の背後には思いもよらぬ巨悪の影があった・・・。

韓流映画と邦画の決定的な違いはくたびれたオッサンをちゃんとカッコよく描写すること。これって深い陰影が必須である刑事モノには非常に大事な要素。そんな東映映画がすっかり怠けていることを本作でも丁寧に表現されているのにはもう感謝しかない。昨年鑑賞した『エクストリーム・ジョブ』もそうでしたが、本作もキャラクターの立て方が実に巧い。紅一点のノスンを演じるキム・アジュンのあざとさが際立ったキュートさと、ユソンを演じるチャン・ギヨンの狂犬のような目つきをしっかりとスクリーンに焼き付けているからこそ、とにかく鉄拳と鈍器で悪党どもを薙ぎ倒していくマ・ドンソクの勇姿が鮮烈に映えます。冒頭にチラ見せされるバイオレンスから始まる物語に個性しかないアウトロー達が爽快なオチをつける鉄板中の鉄板コンテンツにまた一つ傑作が加わったと感無量です。終始血塗れですがストーリーテリングは常に軽快。それが際立つのはマ・ドンソクが披露するキスシーン。前振りも何にもなく盛大にデコられるのでマブリーファンはしっかり堪能しましょう。

よね