「アトランティスの闇の王国の謎」アクアマン 失われた王国 bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
アトランティスの闇の王国の謎
DCコミック原作の『アクアマン』を、ジェイソン・モモアが主演のアーサーを演じて、実写化した第2弾。真面目にヒーローが多いDCの中では、どちらかと言うと、おふざけと愛嬌のあるヒーローとしても親しみが持てる。特に本作では、現代の世相を反映しているのか、アーサーのベイビーが生まれ、そのイクメンパパ振りにも笑いを誘う。
本作の面白さは、CGやVFXを駆使して、煌びやかな海底王国とリアルな海の生物を映し出す圧倒的な映像美と言える。本作では、海底シーンだけでなく、火山島や南極の地底を舞台に、前回以上の鮮やかな映像美と醜い魔物の軍隊との派手なアクション・シーンをふんだんに盛り込み、スケールアップはしている。
物語としては、前作でアトランティス王として地上を破滅しようと考え、アーサーとの意見の違いから戦闘を繰り広げた末に、敗れて牢獄に囚われり身となったアーサーの弟・オームが再登場。そのオームをアーサーが救い出し、兄弟の絆が復活させ、共通の敵となったブラック・マンタに、兄弟協力して挑んでいく物語が展開されていく。その敵のブラック・マンターは、前作で父をアーサーに殺された息子が、復讐を誓うという設定も、前作からの流れを汲んだ内容となっており、パート2作品としての色彩を濃くしている。
親の仇への復讐心に燃えるブラック・マンタは、失われた王国の古代兵器・ブラック・トライデントを手にしたことで、封印されていた邪悪な魔物の力を得て、アクアマン達に襲い掛かってくるのだが…。
次から次へと繰り出すアクションに、2時間の上映時間も飽きることなく、魅入れたことは確かで、そこそこの満足感はある。しかし、勧善懲悪なストーリーで展開や結末も先が見えて、予想通り。ラスボスや魔物のシーンも、これまで何度も観たようなシーンで、次回へと続くシーンがみえなかったのは、ちょっと残念だったかな。