「舞台の大道具を取り除くとシンプルなロマンスの物語」レミニセンス 八べえさんの映画レビュー(感想・評価)
舞台の大道具を取り除くとシンプルなロマンスの物語
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サスペンスということなのだけれど、タイプとするとロマンス映画なのだと思う。まあ、謎解きではあるのだけれど。
他人の記憶に潜入するという言葉から、記憶の中にヒュージャックマンが入り込んでいくのかと思っていたら、そこは違って、他人の記憶をホログラムに呼び覚ますというもの。
水没する世界という未来世界、脳の中に終われた記憶を画像として再現できるという装置、そういった舞台設定は所与のものとして進行していく描き方は嫌いではないんだけれど、その装置にかけてしまいさえすれば、謎が溶けてしまうという感じもあって、人力で謎を解いていくというところがない。なんかそこがちょっと物足りない感じだった。
新しい映像体験というほどの映像ではなかったかな。この程度の舞台設定では驚かない。
未来世界、記憶の可視化という舞台の大道具を取り除くと、わりとシンプルなロマンスの物語。レベッカーファーガソンは綺麗だなあ、と思いながら眺めるのも悪くはないものの、もう一工夫して欲しかったかな。
悪役が典型的なんだよなあ。そこの深みがあると面白くなったのかも。
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