メタモルフォーゼの縁側のレビュー・感想・評価
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同人女なら絶対刺さる。
女性版「ハロルドとモード」△恋愛+友情
元気をもらえる素敵な映画
17歳と75歳の友情
主人公(芦田愛菜)はBL漫画が好きな女子高生で、書店でバイトをしている。
ある日、高齢の女性(宮本信子)がBL漫画を買い、そのあとも色々聞きに来るので、仲良くなってしまう。
主人公は進路を決めかねていたし、高齢女性は娘のいるノルウェーに行くべきか悩んでいる。
17歳と75歳の女性が、互いを思いやり、何事も我が事のように思う姿は、見ていてホッとする。
本音を引き出す縁側
遠くから来た二人は近くにいた二人という点から「縁側の存在論」へと帰着するμεταμόρφωσις
あまり期待していなかったのだが、妻が「見ろ!見ろ!」とせがむ。
なら、まぁしょうがないかなという生真面目な夫の想い。
うん、この映画は生真面目な映画だった。
主人公二人の演技もそうだったのだが、エンドロールに流れた「歌」がまさにそうだったでしょ(笑)。
ただ、どうしても宮本信子は、今NHKのBSで再放送をしている「夏バッバ」という目で、
芦田愛菜は、「慶応1年生」という目で見てしまう。そりゃーしょうがないよね。許してね。
原作のコミックは読んではいないが、「縁側」の使い方がいいね。
縁側って、まさに他所にお邪魔する際の、そして余所者を受け入れる際の「緩衝帯」というか意味論的には重層的な構造体(笑)。おそらくは原作でもそうかもしれないけど、映画でもそれが上手に使われていた。
だからこそ、そこでこそ
今までとは違った自分を、自分と違った人を、何の躊躇いもなく受け入れることができるんだね。
むかーし、むかーし、実家にあった縁側を思い出す。
縁側って、ほんとは玄関以上の意味を持っていたっていうことを。
玄関って肩肘張った入り口出口だけど、
縁側って違っていたでしょ?
そこは、誰もが、泣いて笑って、話を無造作に交わした場所だったよね。
いろんな人のいろんな言葉があったでしょ?
今は、あまりにも少なくなった「縁側」。その存在論。それを考えさせられた映画、そんな形而上学的・思弁的な意味論を考えさせられてしまうような高尚な映画だった・・・。
っていうには言い過ぎかもしれないが、いい意味で期待に反する「後味のいい」映画でした。
芦田愛菜過ぎたのが少し
原作の世界観が大事にされた良作
キャスティングを聞いた時イメージと違う気がしたが、
まなちゃん、クラスに溶け込むのがちょっと苦手で学校では自分の殻に閉じこもりがちなうららちゃんを好演!
普段の自分とは多分真逆の性格なんではなかろうか?
BL好きという趣味を思いがけず共有できる68歳上の雪さんというお友達が出来て、うららの表情がイキイキと輝きだす。好きを語る友人に年齢差は関係ない。挫折を味わったり、雪さんの引っ越し後の寂しさにも最後は笑顔を崩さぬまま、前向きなラストだ。
幼なじみもさりげなく味方でいてくれて、うららのBL好きを知っても勝手に他言したり茶化したりしない。
さらにはうららが辛い時そっと現れたりする。だが、幼なじみもまた、困った時に救いを求めるのはうららだった。
いやな登場人物もいなくて優しい世界だった。
ただ一つ残念な点はうららのおかあさんの描写が少なかったし、演者さんがちょっとイメージと違った事。
あまり娘に関心のない母にみえた。
原作の、カラッとしていてうららの落ち込んだりした事に気づいた時も追究せず、さりげなく元気づける母が原作ではとても安心感をくれる存在で好きだった。
それ以外はとても良かったです。起承転結とかがはっきりあるわけではなく、日常の場面を切り取ったような絵日記を見ているような自然な物語にみえました。
ふとした瞬間に感じる幸せ!縁側の向こうから漂うスパイシーな匂い!
本屋でのひょんな出逢い、ボーイズラブの漫画を密かに読んでいた女子高生のうらら
そんな漫画があるとは露知らずの老婦人、雪
2人が出逢ったことにより、新しい世界が広がったように見えました。
偶然のハプニングから夢と憧れだった
漫画家のコメダ優先生に出会うことができた
思わぬ方向に人生が好転していく!
2人が楽しみを分かち合う幸せが描かれていました。エンディングのハーモニーは
和やかな気持ちにさせてくれました。
愛菜ちゃんすごいの一言に尽きます。
うららの「まっすぐ」「全力投球」が本作の屋台骨
〈映画のことば〉
「漫画を書くのって、楽しい?」
「あまり楽しくはないです。自分の絵とか見てて、正直、辛いです。」
「そう。」
「でも何か…やるべき事をやってるっていう感じがするんです。」
何事にも「まっすぐ」「全力投球」のうらら(芦田愛菜)が本作の屋台骨になっていると思いますが、それを率直に表現したセリフが、これだったと思います。そして、その「まっすぐ」「全力投球」が、(その情熱を今はなくしてしまった年代の)市野井雪(宮本信子)を惹き付け、うららにはない「落ち着き」「老練」「成熟」が、反対にうららを雪に惹き付けている…そんな関係性が、うららと雪との間に築かれていなかったでしょうか。
そして、紐帯としてそんな二人を固く結びつけたのが、二人のBL漫画に対する「好加減」(さりげなく本作の最後を飾った習字)ということなのだと思います。
おそらく、他のレビュアー諸氏が指摘する本作の「温かさ」は、実はそこから湧き上がって来ているのだとも思います。
そんなこんなで、本作は本当に良い映画だったと思います。評論子は。
(追記)
それにしても、走る、走る。また走る。こんなに走る主演女優は、滅多にいない。
走る姿は彼女の「まっすぐ」「全力投球」の体現以外の何ものでもなかったと思います。評論子は。
最高の組み合わせ
芦田さんは凄い!
はい。良く私のやんちゃレビューを覗きに来て頂きました。ありがとうございます。
これも今更ながらでございます。温故知新と言う事で勘弁して下さい。
さてこの映画は基本的に芦田愛菜と宮本信子の映画です。阪急電車の時は祖母と孫娘でした。体感では、割と最近かと・・・いいえ2011年公開なんで11年前ですよ。光陰矢の如しですね。その前に・・・
芦田さんが始めて主役を演じたドラマをご存知でしょうか?
「さよなら ぼくたちの ようちえん」(2011)(日テレ系 脚本は坂元裕二)
はい。もちろん見ましたよ。リアルタイムで。ちゃんとお茶とおせんべいをを用意してね。本田望結ちゃんも出ています。
面白いなあ・・・スタンドバイミーやなあ・・・そんな感じ。しかし‼️事件は起こりました‼️
途中のCM後、あきらかに見たことのある映像、ストーリー。さっき見たばかりじゃねえか。
なんじゃこれ?そうです!放送事故です。
私は時をかける少女か‼️
違います。天才、芦田様の門出にケチをつけやがってよー
でも最後は号泣しちゃったよ。ちょろいねえ。
そして幾星霜・・・
芦田さん女子大生になるってよ‼️
ここで暫し個人語りになります。
私が5歳から11歳まで住んでた家なんですが、とにかく古い家でした。漫画日本昔話しの世界。一応、縁側みたいな部分も有りました。
多分、明治かもしかして江戸?それくらい古い。なにしろ屋根が茅葺き!
重要文化財か‼️
押入れから古銭が出てきた。和同開珎。
今は無い。その家。面白かったなあ。同級生にいじられたけどね。風呂もないから銭湯にも通ったしね。
さてと映画の話しになります。
佐山うらら(芦田愛菜)は高校生、ヒエラルキーは下の方です。うららは密かな趣味が有ります。それはボーイズラブの漫画。
アルバイトで書店員をしています。そこで、知り合ったのが、市野井雪(宮本信子)
暫し脱線。ボーイズラブって性的な事を連想される方がいらっしゃいますが、違います。仄かな憧れとか好意とか・・・
なんかジャニーズヲタクに近いかな。わちゃわちゃした感じ。
うららは雪さんにレクチャーします。そんなこんなで二人の仲はより近くなります。
二人の憧れの漫画家は、コメダ優(古川琴音)繊細なタッチでBLを描いてます。
いやね、古川琴音って凄くないですか?一般的な知名度はそれほど高くない。でも「偶然と想像」で感嘆しました。とにかく自然な演技で長セリフをこなす。間違いなくネクストブレイクですよ。本作も漫画家さんにしか見えないもん。
閑話休題、うららも雪さんの後押しもあり、BLの漫画を描きます。画力は・・・ない。でも良い話し。そしてコミケに出店する事にします。しかし・・・
暫し脱線。鎌倉に行くと良く目にする古民家カフェ。良いですねー と言いつつ私が良く行くのはドトールとかなんです。すいません。
じゃあね縁側カフェとかどうでしょうか。ドーム型で室温は30度。蝉の声。スイカ。豚ちゃんの香取線香(実はアロマ) 三毛猫。やかんの麦茶。線香花火。
そんなのがあったら行きたいなあ。誰か作って。
そして小さな奇跡が舞い降ります。
最後はほっこりね。うらら頑張って!
芦田さんは凄いよね。難関校に在籍していながら現役感たっぷり。CM女王だし。朝ドラのナレーションや皇室の行事のMC。危険な匂いはゼロ。
ずるい・・・
いい意味で‼️
お付き合い頂きありがとうございました。
原作ファンも納得の映画化
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