劇場公開日 2022年6月17日

「少女と老婆」メタモルフォーゼの縁側 Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 少女と老婆

2024年1月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

幸せ

癒される

カワイイ

 宮本信子さんが演じた”雪”の上品さと知性と積極的なところが素敵。

 ”うらら”も読者から作者へ、ラストの描写は明るい未来の世界線にメタモルフォーゼしたようにも感じる。
 ”コメダ先生”も何か変わった。
 登場人物が皆、僅かかもしれないが確かにメタモルフォーゼしている。

 個人的に、漫画を読んだり描くのが好きだった自分の思春期を思い出した。

 今作の見どころは、雪が住む年季の入った庭付き縁側付きの一戸建て(の内装や装飾品)、それとは対称的な団地の雰囲気(とオブジェ等の置物)。

 また、対称的なものが沢山登場する。
 ①貧富
 ②若者と老人
 ③学校におけるオシャレグループと孤立しているオタク
 ④本屋と同人誌即売会
 ⑤プロと素人
 ⑥漫画の中では男同士の愛の物語で
  現実世界では女性同士の友情物語

 少女漫画文化も丁寧に描いている。

 「きょうは完璧な1日でした」「私も」というセリフで、爽やかに締めくくった雨の夜が印象深い。
 最後、風に乗ってくるカレーの匂いに言及するシーンが好き。

Don-chan
CBさんのコメント
2024年1月25日

縁側で変身(メタモルフォーゼ)しちゃうんですものね。素敵な。

CB
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