「75歳の生き方」メタモルフォーゼの縁側 サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
75歳の生き方
雰囲気はいいけど...系の映画だと思っていたので、そこまで期待していなかったけど、意外にも高評価だったので、期待値を上げて鑑賞。やはり評判通りの心温まる作品でした!最近のBLをテーマにした作品にハズレはないな...。
芦田愛菜が本当にイイ!
久しぶりに声ではない実際の演技を見た気がします。「えんとつ町のプペル」でも声の演技で衝撃を受けましたが、今回もトリハダものでした。喜び、苦しみ、悩み、楽しみ、戸惑い、泣き、笑う。繊細な演技をさりげなく、そつなくこなすのが、この天才女優・芦田愛菜です。なぜだか、めちゃくちゃ元気になる。演技で勇気をくれる、本当にいい役者です。もっともっともっと、評価されてもいい気がするんだけどな〜。最高です!
そして、負けじと宮本信子。こちらも最高。
愛することに、楽しむことに年齢なんて関係ない!無邪気に子どものように、いや、子ども以上に子どもみたいにはしゃぐ姿が、可愛らしくて仕方ない。熱く語る姿もまた、見ていて癒される。芦田愛菜とのタッグも完璧で、2人に魅了されっぱなしの2時間でした。
ちょっと冗長で間延びする部分もあるんだけど、登場人物だけでなく、家も、お菓子も、空気までも暖かくて居心地がいい。嫌な人なんて1人もいません。みんな優しい心を持った人達です。お初にお目にかかります、なにわ男子の高橋恭平も、やっぱり落ち着く光石研も、とても良かった。心が満足感と幸福感で一杯になりました。
ストーリーとしては少し弱い。インパクトに欠けるなと思ってしまったが、演出と音楽にはかなりのこだわりを感じる。漫画を描き始めた時のうらら(芦田愛菜)の演出と音楽にはワクワクが止まりませんでした。なんだか、絵を描くという点でもだけど、演出とかも「ハケンアニメ!」味がありました。だから好きになったのかな。こういう、勇気と元気を貰える作品が見たかった。今の自分の気分にピッタリでした!
PLAN75を見て、なんだかすごく違和感を覚えたので、この作品を見てスッキリしました。同じ75歳でも、目の前にある楽しいことを全力で楽しむ75歳はめちゃくちゃ愛おしい!こういう歳の取り方をしたいものだなぁと思いました。下半期1位で。