「原作を丁寧に描きつつ、さらに感動できる仕上がり。」メタモルフォーゼの縁側 なななさんの映画レビュー(感想・評価)
原作を丁寧に描きつつ、さらに感動できる仕上がり。
めっちゃよかったです!
原作も良かったけど、岡田惠和テイストが加わったからか、より感動できる作品に仕上がってました。
マンガで読んだときは、よかったね、うらら~~!と流してしまったサイン会のあたりのエピソードが、とっても丁寧に描かれてて、感動して泣いてしまった。
マンガだと行間とか間は個々のタイミングで読んでしまうから、
それを映像化するときって、そこの表現がすごく大事なんだなと改めて思いました。
原作のエピソードを詰め込みすぎて名台詞や名シーンだけが羅列されてる印象になってしまってる作品とか、あーー、もうちょっとこのセリフはゆったり丁寧に掛け合ってほしかったなーってなる実写化も多いけど、この作品に関しては全く逆で、映画館で見てよかったなーと思いました。
それと同時に、もっと万人に見てほしいから、特別ドラマとかで地上波で放送するのも良かったんじゃないかなーとも感じました。
若干宮本信子さんの雪さんに違和感とか不自然さを感じないことはなかったけど、
そんなのすぐにどうでもよくなるくらい、芦田愛菜ちゃんとの掛け合いがかわいらしかった!
そういえば愛菜ちゃんが演技してる作品を久々に見た気がするけど、
やっぱり彼女は泣きの演技がうまいですね。昔の子供らしい泣きとは別物だけど、うまい。
あと意図的になんだろうけど、彼女がダッシュするシーンが結構あって、
走りっぷりが思った以上によくてびっくりしました。
うららの心が動く瞬間をよく表現してるなーと思いました。
なにわ男子の高橋恭平くんもいい味出してた。
原作でもBLヲタのうららにイケてる幼馴染がいるっていうのが良いスパイスになってるけど、
その距離感や匙加減が丁寧に実写化されててよかった。
見に行ってよかったし、たくさんの人に見てもらいたい作品です。