「そりゃ、面白いんだが」THE FIRST SLAM DUNK Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
そりゃ、面白いんだが
はじまってすぐ「《バカボンド》の絵だ」と思うのね。《SLAM DUNK》の頃は、まだこんなに書き込んでる感じの絵じゃなかったから。
「《SLUM DANK》のキャラクターがこの絵で動くのか」って楽しみに観てくの。
リョーちんの過去が語られて、ソータの印象的な台詞があって「これ、クライマックスで回想されたら泣くわ」って思うの。
現在にときがうつるといきなり試合が始まるのいいね。序盤で湘北が好調なときのシーン描写が細かいのもいい。「赤木がスクリーンして三井が打った」とか分かるからね。
そしていきなり前半が終わり「この映画、すぐ終わっちゃうぞ」と思うのね。
そこからは回想シーンも織り交ぜて進む。
「三井のあのシーンはカットなの」という意外さもあったけど、まあ山王戦には関係ないからいいや。
回想でのお母さんとのやり取りや、アヤちゃんとの会話も踏まえて、リョーちんがダブルチームをドリブル突破して湘北を救うね。
この辺で思うんだけど、《SLAM DUNK》は、この5人のキャラクターを見つけられたのがでかいね。ピンチになったときに「誰が打開するんだろう」と思っちゃう。どこからでも打開の糸口があるし。みんなムラがあって、ノッたときの爆発力もいい。(山王戦ではそこまで効いてこないけど、メガネ君のキャラ発見も全体としてはでかい。だから6人のキャラ発見がでかい。)
そして、ここから先やっぱり思ってしまったんだけど、《SLAM DUNK》の主人公って桜木花道なんだよね。だから花道の話が描かれてんの。
リョーちんが主人公なら、試合の流れを決定的に変えるのも、選手生命を賭けるのも、リョーちんになるはずだからね。
ラストで花道と流川がタッチする名シーンで、それを描かないわけにはいかないけど、それ描いちゃうと「誰の話だっけ?」となったな。
もう間違いなく面白いんだけど、その面白さは、原作の山王戦の面白さなんだよね。
それを損なわず、リョーちんの背景も含めて描いたところがすごいね。
次回はどうすんだろ。流川の過去とかやるのかな。