「見たくはない映画スラダンの勝利も敗北も」THE FIRST SLAM DUNK KIMIMAROさんの映画レビュー(感想・評価)
見たくはない映画スラダンの勝利も敗北も
予告のCGのヌルついた動きや肌の色が「やっちまってんな」と思ってて、かなりネガティブな気持ちで挑みました。
世代的には原作ドンズバ世代のため、当時のアニメは出来や声のイメージが違うと感じていて見ていなかったので声についてはネガティブな感情はなかったし、実際見てもそこが邪魔する事はなかった。
CGについては映画館の大スクリーンで見ると気にならず全く問題なかった。
そこを理由にして「見たくない」と見なくていい理由にしてる方がいるのであれば見るべきです。私のように。
OPの線画はかなり鳥肌だし、何度かウルウルとさせられた。見ながら見てよかった!とは思った。
が、
が、である。
ウルウルポイントは
・OPの湘北メンバーか線画が動いてるとこ
・安西監督の「それが湘北だ」と語るとこ
・花道と流川のタッチ
など原作に沿ったとこで、
新たな要素ではなかったので、
予定調和のウルウルであったことは否めない。
フラッシュ的な感想を以下に。
・リョータを本作の主人公とした事で、原作に沿った話の描き方、特に花道の存在に若干無理が生じてる印象
・リョータのモノローグは概ね冗長に感じ、山王戦を描く事に邪魔になってる印象
・ミッチーの描き方が薄い
・流川の描き方もっと薄い
・彩子さんとの関係性の描き方も薄い
・ゴリ→オールマイト 堀田→エンデヴァー
山王戦後は蛇足に感じた
まあ、母親との部分はこの物語の中では必要だけど、
沢北とアメリカのとこは…そこの役割はさすがに流川に譲ってあげてほしかった…
導入部に兄が「この家のキャプテンになる」ってとこがあったんだから、最後に描くべきは湘北のキャプテンになったリョータであるべきだったじゃないかな…
原作・脚本・監督井上雄彦という事で、この映画に否定はできないなとは思うけど、よく往年の名曲を数十年後にその歌手が歌うと、変なアレンジして歌ってて、「なんかそうじゃないんだよなー…」って思うのに似た感情を覚えました。
ただ、見るべきか見ないべきかで言うと、
少なくとも原作が好きだった人は、
見るべき作品であったとは思う
が
表題通り、この映画の勝利も敗北も見たくないなというのが正直な感想です。