「「完」「全」「復」「活」」THE FIRST SLAM DUNK ますぞーさんの映画レビュー(感想・評価)
「完」「全」「復」「活」
SLAM DUNK
1990-1996に週刊少年ジャンプに
連載された井上雄彦による
バスケットボール漫画
週650万部を売った
ジャンプ黄金期にあって
ひたすらストイックに
バスケットボールの試合を
細かにつぶさに描写し続ける
作風はさながら「啓蒙」
敵味方関係なくまっすぐな
キャラクター描写も印象的で
当時マイケル・ジョーダン
人気のNBAブームも日本に呼び
この漫画がきっかけで
バスケを始めた人も数知れず
そんな連載から25年の時を経て
原作者の完全監修で蘇った今作
どうだったか
声優変更等が賛否両論など
あったようですが個人的には
そんなところはまるで気にならず
作者のその後のキャリアを踏襲して
漫画のタッチを今の最先端の
CGワークで蘇えらせる試みは
終始圧巻でした
盛り込んだバスケの魅力
空気感などひしひし伝わってきたと
思います
過去作ではあまり湘北の
メンバーにおいて深堀される
事のなかった宮城リョータを
主軸にしたのは原作から大きく
イメージを変えることを避けた
配慮によるものだろう
と思いますが
原作のバスケの試合の描写に
注力するがあまり登場人物の
詳細なエピソードが入れきれなかった
部分を盛り込んでいる感じに
受け取れました
作中最強
高校バスケの王者に君臨する
山王高校戦を軸に
宮城の家庭事情や遍歴を
挟みながら亡き兄との
重要な接点だったバスケへの
情熱が切れかかりそうな
ところで兄の夢だった
打倒山王につながり
今目の前にある山王戦に
つながりながら話が進んでいく
展開は様々な名勝負が
原作ではありつつも
この1戦に込められた
スラムダンクの魅力が
含まれ尺に入り切って
いたと思います
原作で主人公あった
桜木花道が脇役にまわる事で
未知数ではかりしれない
爆発力を持った可能性を
秘めた存在である部分が
引き立っていました
今の原作者の感覚だと
宮城のほうが主人公に
もってきやすかったのかも?
観る前はCGワーク然とした
ビジュアルに抵抗はありましたが
いざ動いてみると
漫画のタッチでぐりんぐりん
動かしたかったのだとわかり
おそらく原作者が
もっとも伝えたかったであろう
試合の実際の空気間が本当に
感じられるようで
没入感は半端なかったです
声優の刷新も
かえって新たな命が吹き込まれて
全く問題なかったと思います
個人的には原作者の完全監修
なのだから「漫画版の再アニメ化」
であり過去のアニメのリメイクでは
ないという認識でしたので
(というか30年前のアニメと
声優を同じにしろというのは無理が
ありすぎるし意味が無いと思う)
この辺は全く気にする必要は
無いと感じました
最近のジャンプ原作映画
ほんとどれもすごくて
驚いてしまいます