「自分を見失っていく、という、ある意味ホラー。」ファーザー クリストファーさんの映画レビュー(感想・評価)
自分を見失っていく、という、ある意味ホラー。
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今年のアカデミー賞主演男優賞を、うっかり受賞してしまった、アンソニー・ホプキンス。
誰もがチャドウィック・ボーズマンが受賞し、追悼の厳かな気持ちで幕を閉じるであろうと予測していた授賞式、図らずも世界中の観客を唖然とさせてしまった形になった。
鑑賞中も、安定の名演技なんだし、ここはチャドウィックにあげても良かったんじゃ?って、途中まで思っていたけど、残り5分くらいのところで、やっぱりアンソニー・ホプキンスは偉大だ、と、泣きながら思った。
もちろん、ホラーじゃないんだけど、ハラハラするし、何が本当か分からない、自分も他人も信じられない状況、とても怖い。
本当に存在しているのか分からない人が突然現れて、いなくなる。
知ってるはずの人の顔が違う。
シュールなホラー映画みたいな、ゾッとする怖さがあった。
両親のことを考えて怖くなった。
さらに、自分。
私って、誰が面倒見てくれるんだろう?
いずれ旅に出るのに、時計は大切だから、見失っては探し、見つけては見失い、ずっと時計に執着していたのか、と、分かった時、号泣。
人は等しく、旅に出るのを避けられない。
そして、やっぱり母に会いたいんだなー。
介護に従事される方達って、本当に尊い。
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