「これはホラーですかね?予備知識ゼロで見た方が良い。怪演だとかアカデミー賞とか関係ないないよ。」ファーザー ゆっきーさんの映画レビュー(感想・評価)
これはホラーですかね?予備知識ゼロで見た方が良い。怪演だとかアカデミー賞とか関係ないないよ。
よく行く映画館がいつの間にか開館しいていた!
殆どんど何の知識なく取り合えず、予約して観てきた。
これはホラーですかね?
ジャケ写を改めて見てみると、こんなに作品の内容と解離してるのも珍しい。
最後の方まで、何となく『顔のない鑑定士』のような話かなと。
でも、ホプキンスはそんなに資産家でも無さそうだしなあ〜。
さあ、薬を飲みましょうと笑顔で皆に言われる度に、実はサスペンスか?このクスリは認知症を遅らせるクスリじゃなく、実は‥。?
正直、怖い。
ホプキンス以外が着ている服のカラーが青だったり、白だったり、オレンジだったり。
娘と名乗る女がまだ青い服を着ていて、時が経ってるように見えて実は同じ時間、同じシチュエーションをグルグル。その繰り返し。
そして、いつになったらチキンがテーブルに乗るのか?
気になりました。
この時系列のグチャグチャ、同じことのグルグル。ホプキンスの台詞や不穏なアリアが頭に響いて、観てると疲れてきます。
でもやはり、一体どういう話なのか?その一点だけでラストまで引っ張って行きます。
確かにホプキンスは時計に強い拘りがあったり、認知症なんだろうなと私も感じる。
認知症の人と関わっている人達から見た認知症の人の頭の中は人間がこんなふうに、ホラーサスペンスみたいに見えたり、施設がまるで刑務所に見えたり、疑心暗鬼になったり、暴力を振るわれたり、怖かったりするのかも知れないと【想像】して描いた作品なのでしょう。
いや、けど、もしかしたら解らない。実は『本当に』あの夫と名乗っていた男に何度も殴られて恐怖を感じたり、暴言があったり、娘に首を締められたり、したのかも知れない。
そこは認知症の人が決して治らないからこそ、永遠に解らないわけで。
で、認知症の人の言うことは誰も信じてはくれない。誰も信じてくれないと言う恐怖も、気付かれないように描いている。
オレンジ色の服を序盤に着ていた介護人がラストにまた出てきます。
そしてチラッと部屋に来た例の男の微笑みも。
怖い。
若い介護人の娘=亡くなったルーシー
中年の介護人=お母さん
人間はとことん怖い目に合うと過去や現在、自分を無条件に愛してくれた人に助けて欲しくなるものなのかもしれない。
ホプキンスさま、最高齢アカデミー賞おめでとうございます。 何ならイーストウッドにとって欲しいよ。さらに記録更新。ギネスか?
けどホプキンスって、ずーっと昔から何故かいつも年寄りのイメージがあります。何でかな?
久しぶりにちょっとスカーッとするヒューマンドラマか、『ザ・スイッチ』みたいなぶっ飛んだ?映画を観たかった私ですが‥。
たまには変化球も良いかもね。