「陽だまりの悲哀」ファーザー MARさんの映画レビュー(感想・評価)
陽だまりの悲哀
認知症の父親とその娘の生活を描いたドラマ。
介護による親子の気持ちの移り変わりを描いた作品であり、鑑賞者側の誰もが無関係ではないストーリー。
作品としては、主にアンソニーの視点で描かれており、あらゆる事が不自然に連発するため、観ているこちらも混乱してくる。
・・・なるほど、これが彼の生きる世界なのですね。。
アンソニーのプライドも理解できるし、とは言えアンには自身の幸せを第一に考えて欲しいし。。恋人の本音も、決して責められるものではないですよね。
それでも、最後のシーンを観ると、やはりまた別な気持ちもわき出てくる・・・。
いつかは父親のああいった姿を見る日がくるのだろうか。そして私自身も。。
穏やかな日差しと美しく生い茂る緑、それに対するやり場のない物悲しさのコントラストがとても印象的。
コミカルな描写を挟みつつも、綺麗事抜きの現実にハッとさせられた良作だった。
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