「命の保障がない状況とは?」アウトポスト hiroさんの映画レビュー(感想・評価)
命の保障がない状況とは?
敵から包囲されているような谷底にあるアメリカ軍基地。
丘の上からゲリラ的に襲われ、その敵を蹴散らした後に、敵が見ていた所から自分たちの基地を見下ろす。
まるでねずみ講のように全てが見える。「上官ならここからどうやって攻めますか?」との質問に、次々と具体的で基地にとって致命的な攻撃箇所を口にする。
それを聞いて、暗くなる隊員たち。自らの命の保障が限りなく小さいことに気付かされる。
タリバンがついに総攻撃してくる。戦闘シーンはまさに圧巻で自分がまるでそこにいるかのような感情になる。まさに生きるか死ぬか数秒後の状況もわからないまま突っ込んでいく。
唯一良かったことを挙げると、戦闘前は言い争っていた仲間でも、死と隣り合わせで協力しあった戦闘後は兄弟のような仲になる。他ではあり得ない特殊な友情関係なのだろう。
この映画で、戦いにおいては兵隊一人一人の力や武器や弾薬の大切さがわかる一方、上空からの爆撃の重要性も認識できる。
どこに基地を置くか、どういった戦術で闘うか、現地住民との関係性をどうするか、戦争は奥が深い。
ただ、こんなことを考えなくていい世の中になることを切に望む。
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