「余りにも脆弱な前哨基地」アウトポスト odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
余りにも脆弱な前哨基地
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CNNの辣腕キャスター、ジェイク・タッパー氏のノンフィクション小説『The Outpost: An Untold Story of American Valor(前哨基地:語られなかったアメリカ人の勇気の物語)』に基づいた実話映画。
テロ報復でブッシュが仕掛けたアフガン侵攻は2001年から21年の全面撤退まで最も長期の戦争となった。山岳地帯に隠れたタリバンとの戦闘は泥沼化、地の利のない米軍が苦戦するのはベトナム戦争の二の舞、案の定、制圧は困難でしたね。そんな戦闘の中、2009年キーティング前哨基地が300名のタリバン兵に襲撃されたカームデーシュの戦いを描いています。
素人目に観ても基地が山から一望でき襲ってくださいと言わんばかりの谷底の基地、銃撃程度なら凌げるもののロケットランチャーや迫撃砲を持ち出されては勝ち目はないのは明らか、上層部も見かねて撤退計画をたてるものの遅きに失したというわけでした。
前半は基地での兵士のスナップ、お決まりの下ネタ連発の他愛の無い雑談には僻癖でした、後半はタリバンに攻められて仲間が次々に倒れてゆく様をネチネチと描いています。なんとか空軍が駆けつけて壊滅は免れ、戦傷者に勲章のばら撒き、いくら奮闘をたたえても軍部の無能による犬死としか思えません。当事者でないので傍観者的鑑賞でしたが米国人にしてみれば怒り心頭の告発映画なのでしょう・・。
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