少年の君のレビュー・感想・評価
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コレコレ!こういうのが最高の青春映画だよ!!
痛々しくて切ない。これこそ青春映画!
●とにかく主演の二人がいい。女の子もかわいいけど美人過ぎないのがいいし、キャラが強い。男の子もイケメンだけど、無骨なのがいい。役にのめり込んでいるからかリアルな感情が伝わる。
●二人の絆の演出がよかった。警官に保護される瞬間を二人が引き裂かれるように見せたのが素晴らしい。取り調べ室でのやり取りも二人は離れているのに心が通じているのがいい。
●セリフがいい。ちょっとした返し方にもセンスを感じる。
●でも根底は丁寧、丹念に描いているからよりテーマが伝わってくる。現実世界でもいじめ問題は難しいと感じさせるのはこの丁寧な描写だからだ。
●あくまでいじめっ子を悪く描いたのは英断だな。テーマがぶれない。
単純に感動した!
クズから抜け出すためには、クズのルールに従わなければならないのか?
クズ(貧困・いじめ)から抜け出すために、クズ(受験競争)のルールに従う事を決めた少女と、クズ(不良)で上等と居直り、クズ(暴力)のルールに従う少年。この二人が出会う事で、クズ同士の連帯が生まれ、クズから抜け出す道が拓けていく。そこには、二人の間に生じたエンパシーの作用があり、真っ当に生きる事は可能だと信じる大人のオーバーラン気味の関わりがある。成長の物語であると同時に純愛の物語。
過酷な現実を直視し、それでも人間の善性を信じる糸を手放さない製作者の意志を感じる傑作。
物語は、序盤・中盤の絶望的な状況からは想像できなかったハッピーエンドを迎える。しかも、その美しい終り方に強靭な説得力が宿っている。素晴らしい。
ずっしりと重いのに清々しい、『ぼくのエリ』のように美しく血塗れな青春譚
主人公は大学受験を控えた高校生のチェン・ニェン。彼女が通う高校は皆参考書が山積された机で一心不乱に勉強する超進学校。ある日同級生フー・シャオディエが飛び降り自殺をしてしまう。チェン・ニェンは彼女が虐めに遭っていたことを知っていたのに他のクラスメイト同様見て見ぬふりをしていたことを悔いるが、今度はチェン・ニェンが虐めの標的となってしまう。絶望的な日々を送っていた時、ある少年が集団リンチに遭っているところを目撃する。とっさの判断で救った少年の名前はシャオベイ、母親に捨てられた孤独なチンピラだがチェン・ニェンへの借りを返すために下校時のボディガードを買って出る。優等生とチンピラという全く異質な二人だったが放課後を一緒に過ごしているうちにお互い強く惹かれ合うようになっていく。しかし受験が近づくにつれてチェン・ニェンに対する虐めが激しくなり、毅然とした態度で立ち向かおうとしたチェン・ニェンの身に凄惨な報復が忍び寄ってきていた。
まず受験戦争の激しさが強烈。担任が軍曹のように学生の上に君臨し、大声でアジる。実際受験生達は進学先が人生を決めてしまうので心のどこにも余裕がなく、その精神の歪みは容易に凄惨な虐めを生み出すが、虐められている同級生に対して同情することもない。そんな絶望が横たわっているので、フー・シャオディエが自殺する前にチェン・ニェンにこぼした疑問詞がとてつもなく重い。最下層に暮らす弱者であるチェン・ニェンとシャオベイはそれぞれの手段で前向きに生きようとするが彼らを捻り潰そうとするように様々な苦難が訪れ、彼らが遂に社会に向けて牙を剥く瞬間の切なさが胸に突き刺さります。孤独な二人が力づくで未来を切り開こうとする様はスウェーデンの吸血鬼映画『ぼくのエリ』のような観る人によってバッドエンドにもハッピーエンドにも見えるもの、取ってつけたようなエンドロールがその無情さを微かに煽ります。チェン・ニェンを演じるチョウ・ドンユィの今にも消えてしまうそうな透明感と、シャオベイを演じるイー・ヤンチェンシーが全身から醸し出す痛々しい純粋さが印象的。ずっしりと重いのに鼻の奥がスッとするような清々しさも感じる血塗れの青春譚です。
〜僕が君を守るから
受験者数923万人による「高考」、狭き門を巡っての熾烈な競争。
北京大学を目指す高校三年生のチェン・ニェン(チョウ・ドンユイ)、不良少年シャオベイ(イー・ヤンチェンシー)、若い二人が互いを案じ想う姿が切ない。
繰り返される凄絶なイジメ、若き刑事との交流、終盤でのドラマティックな展開…嗚咽する少女、互いに見つめ合う瞳。見応えがありました。
ーused to be
映画館での鑑賞
官僚指導的青春哀愁電影
まず重慶の街が凄い!高層建築と地下都市が合体した威容な風景に圧倒される。現代中国に生きる市井の人々怒りや悲しみは世界共通だ。何気ない通勤通学や高校、雨の受験日のシーンが良い。主演の2人が良い。圧倒的な画面に負けずストーリーをぐいぐい引っ張って行く正に映画スターの存在感。最初と最後のテロップに中国とゆうか習近平指導部の中華人民共和国における表現の自由とまでは言わないが口ごもるトホホな感じを他の映画でもたまに感じる。長江哀歌や芳華ユースの時も思ったが一度は各シネコンの一番大きいスクリーンで観てみたい。
チョウ・ドンユイいいわ〜
中国と日本の状況が違いすぎて(中国が苛烈すぎる!)ほぼ作品に入れないまま終わっちゃった… 高考てここまでやるんか…あれイジメじゃなくて普通に犯罪やん中国では違うのか?監視カメラめっちゃ映すやんばれへんの?とか…
ただ!チョウ・ドンユイはマジでいい!かわいい!坊主でもかわいい!演技上手い!泣き顔の演技最高!彼女を観に行ったようなもんだからそこで大満足たんでヨシ!
#67 白夜行みたいな彼氏
大好きな女の子を守るために、離れた場所から見守る姿がまるで『白夜行』のよう。
2人の思い出がwasじゃなくてused to beなら、彼は現在はいないのかな?
主人公がホロホロと泣く姿にこちらもつられて泣いてしまう心に沁みる映画でした。
不毛な若者の恋がメインなのかと思いきや、実はイジメ撲滅を訴えるのが目的なのか、そこの部分は国外向けマーケティング的には削って欲しかった。
イジメよりもあの異常な受験制度や学歴主義をなくしたほうが良いんじゃないの?
香港版”ホットロード”である
香港の受験戦争といじめ問題が主軸の映画なんやけど…
これは香港版”ホットロード”だと私は思ったね。(もちろん漫画原作の方)
バイクに乗る不良の男の子とガリ勉だけど家庭に問題を持つ女の子の純愛ストーリー。
語らずとも通じ合う部分がキュンキュンするんですよ。
エンドロールで「現在、中国ではいじめ問題に対し国を挙げて取り組んでいます」的なメッセージが流されるのは、やっぱり国の印象悪くしたくないからなのかな?
胸熱ミステリー
観てからしばらく経ってしまった。
容赦ない描写と静かに寄り添うような映像で、
前作よりヒリヒリきた。
みんな褒めてるからこれ以上言う事ない。
検閲で公開遅れたのはエンドロールの「虐め撲滅キャンペーン」で解決したんじゃないかな?
内容の素晴らしさは守られていると思う。
虐めっ子が昔好きだった子に似てて
なんかモヤモヤしてしまったよ(^ω^)
秀逸な映像と演技で深く心に染み渡る映画
素敵な映画すぎてしばらく浸っていた。
いじめという重たいテーマをど真ん中に据えながら、ただ弱者に寄り添うだけではなく、支え合い強く生きていく救いの手を差し伸べてくれるような作品。
なにより撮影と編集が美しい。
そして複雑で難しい感情を、繊細な表情と涙で演じきった主演ふたりの演技が素晴らしい。言葉がなくても伝わってくるものがある。
東野圭吾のパクリ論争があるみたいだけど、パクリだけでこの物語と映像はできない。絵画も辿れば太古の壁画の真似から始まってるしね。
中国のいじめ対策アピールみたいな感じもするが、それを除けば映画自体...
中国のいじめ対策アピールみたいな感じもするが、それを除けば映画自体は凄く良かった。特に主役の2人の若々しくも存在感のある演技に釘付けでした。
言葉はいらない、その涙が愛おしい~
第93回アカデミー賞で国際長編映画賞に
ノミネートされていた本作、
お馴染み町山智弘氏の推薦もあって観てきました!
泣かされた~~~~~~~~~
あらすじを読んでみると、漫画や小説でよくある展開ではあるけど
その分、主演二人の演技に釘付けになりました。
進学校の三年生チェン・ニェンの友達がいじめを苦に自殺。
チェン・ニェンは友達の為に何もできなかった、いや
観て見ぬ振りをしてきた事に後悔していた。
その気持ちが観ていてよく伝わってきたから
数日後、チンピラに痛めつけられる少年シャオベイを
とっさに助ける行動を取った動機が良く解る。
シャオベイもまた、後に告白するのだけど
13歳で親に捨てられ一人で生きる孤独な少年だったので
初めて自分の為に何かをしてくれたチェン・ニェンと
心を通わせてゆく過程がセリフは少ないながら
二人の立ち位置や表情の僅かな変化で
切ないほど伝わって来る。
後半のある展開、
言葉に出来ない、顔に出せない
だけど、心の中は何かを成し遂げた一瞬の
満足感が溢れている。
押さえつけられているシャオベイの表情が~~~
そしてラスト近くに何も言わずに見つめあうだけで
二人の間に通い合う、一瞬の落胆と裏腹の喜びと
安堵の気持ちが押し寄せて涙になって溢れてくる。
その表情が、思い出しても愛おしい~~~~
で、月に8回ほど映画館に通う中途半端な映画好きとしては
感想だけでは恋愛映画みたいですが
あらすじにもあるように、学校でのいじめや
行き過ぎた学歴偏重社会、
貧困と格差の問題等、
重い現実社会の出来事がガッツリ絡まってます。
エンドロールでテロップが入ってましたが
チェン・ニェンにはモデルとなった実際の
いじめ事件があったようです。
チェン・ニェンを演じるチョウ・ドンユィは
本当に薄幸な少女に見えたり
時には老成した大人に見えたり
決して派手な顔立ちでは無いから
余計にリアルに感情が伝わってきます。
観たことあるな~と検索してみたら
なんと「恋するシェフの最強レシピ」と言う
金城武と共演のラブコメで
常識外れの超ぶっ飛びシェフを演じてました。
まるで別人だった!!(笑)
二人が歩くシーン、今、思い出しても胸キュンですね~~
マイナス0.5は所々に挟まれる
受験を煽る先生の演説シーンがちと長い!
オヤジの演説が大嫌いなもので~~~
重いテーマ
いじめ、格差、受験戦争、貧困とかもかな
かなりテーマとしては重めよね。パクリとか言われてるみたいだけどそのパクリ元しらないからそこは置いといていい作品だなと思ったよ。
一方は優等生、一方はチンピラ、ひょんなことから出会い惹かれあってというのが大筋の話だけど人の本質の話だなぁと思った。人の闇の部分としてのいじめやそれを見て見ぬふりしたりする残酷さ。そして光の部分のシャオベイの優しさや刑事さんのどうにか力になってあげようとするこれも優しさかな。チェンニェンとシャオベイは立場や境遇は違えどお互いがお互いを必要とするそんな特殊な形かもしれないけど関係って素敵たなぁと思った。だいぶ割愛するが、私は男だからシャオベイに感情移入して見ちゃっってて、好きな人があんな目にあったら復讐しようと思っちゃうよね。これも多分人の本質だし仕方ない感情なんだろう。
好きな人の為に殺しちゃったかと思ってたらそんな話と思ってなかったせいもあってか終盤まさかの展開でビックリ。最後には救いもあってほんとに良かったな。
2人の涙は痛々しく見えてつらくて苦しくてたまらなかったけど、あのあと2人で幸せになれたらいいなと、そうであって欲しいなと思った。
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