「純愛映画」少年の君 ジョニーデブさんの映画レビュー(感想・評価)
純愛映画
終盤、統一試験と同時進行で、いじめっ子の 死体が発見され、彼が容疑者となる。ところが、実際には彼女が犯人だったと言うまさかのどんでん返しがあり、それ以降ラストまで目が離せない展開となる。
冒頭、彼女は英語の教師となっているシーンがあったので、彼女は無罪とされ、彼が罪を被る彼の思惑通りの展開になるのだろうと思われた。この流れで行くと彼が殺人犯、最悪死刑となったらかなり後味の悪い映画になっていただろう。統一試験で良い成績だったことを母親とともに喜んでいるところに、刑事が現れ、彼が死刑判決となったと報告をする。それを聞いた彼女の後ろ姿、力の抜けた抜け殻となったようななんともやるせない気持ちがよく表れて、こちらまで泣けてきそうだった。
しかし結局、彼女は罪を認め、4年の刑期で出所して、大学に入学して、卒業後、教師になったということなのだろう。
いじめ問題がテーマとなっている映画だが、最後のほうの2人の相手を思う感情から見ると、まさに純愛映画だ。
感情を揺さぶられるすごい映画だった。
今晩は。いつもありがとうございます。
私はこの作品を配信で観たのですが、中国の学歴偏重社会の中で必死に生きる主人公の女性と、ドロップアウトした少年の繋がりが大変心に響きまして・・。
最初の飛び降り自殺した女生徒に衣を掛けて上げる主人公の姿から、一気に観ました。
ラストの雨の降る坂道で、成人した女生徒が先生になり(多分)苛められて居る生徒と帰る少し後から、大きくなった少年が”君は、世界を守れ!俺は君を守る!”というメッセージも響きましたね。
近作の邦画の「アンダーカレント」のラストシーンは、今作に影響を受けたモノだと、勝手に思っています。返信は不要ですよ。では。