劇場公開日 2021年6月11日

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「父親の遺産は30年間地下室に囚われた男。」インヘリタンス 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0父親の遺産は30年間地下室に囚われた男。

2022年8月9日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

2020年(アメリカ)監督:ボーン・スタイン
「あと1センチの恋」からはや7年。
「テッド・バンディ」で凶悪殺人犯の恋人にびっくりさせられた
リリー・コリンズ主演のサスペンス。
リリーは相変わらず凄く綺麗でチャーミング。
けれど映画は、設定負けというか、ちょっとイマイチでした。

名家の娘で検事のローレン(リリー・コリンズ)は、突然父親を亡くします。
遺産相続で、200万ドルと一緒に渡されたのは、父のビデオメッセージと1つの鍵。

地下室の扉を持ち上げると、そこは広い地下牢。
髪ボウボ髭ボウボウの初老の男(サイモン・ベッグ)が繋がれていた。
聞けばローレンの父親に30年前に、地下牢に閉じ込められて以来、一度も戸外へ出ていないと言うのだ。
30年間薄暗い地下室に監禁される位なら、
《ひとおもいに、殺してくれ!!》
そう思います。
なんと卑劣で残酷な父親でしょう!!

ところが、食べ物の要求ばかりするその男モーガンになんか同情出来ないんですね。
やたらとパイのレシピをつぶやくのに意味があるかと思ったら、それもない。
30年間、虫歯の治療も、お風呂も入らず、医師にもかからずに生きてられるのか?
信憑性がないです。
どうにもサスペンスが盛り上がらない。
怖くないですよ、ちっとも!!

途方に暮れたローレンは、最終的にある決意をします。
そして皆さまの予想通り、どんでん返しが起きます。

30年も閉じ込められた男モーガンは、言わば「浦島太郎・状態」
彼に何が出来ますか?
サイモン・ベッグは10キロ以上減量してこの役に挑みました。
あまり似合わない役ですね。

B級の下クラスのミステリー。
リリー・コリンズとお屋敷や映像が綺麗なのが取り柄でした。

琥珀糖