「家とはどんな物か」サンドラの小さな家 プールサイドさんの映画レビュー(感想・評価)
家とはどんな物か
人が生活する上で基本且つ大事な「衣食住」の「住」についての物語。
DV夫に耐えかね娘2人と家を出るも、行く宛がなくホテルで仮暮らしをするサンドラ。
公営住宅はなかなか順番が回ってこない。
そこで自分で家を建てることを考えつく。
なんてパワフルな人なのだろう。自分のことは自分で、と動ける人は魅力的だ。
だけれども、もちろん1人で家を作れなんてしない。
しっかり頼れる人には頼る姿勢も良し。
土木関係のおじさんに"この国に見返りなしで協力する奴なんていない”と言われたけれど、やっぱりいるんだよね。
もちろんギブアンドテイクがあるから、世界は成り立っているんだろうけど、それだけの世界じゃ寂しいじゃない。
協力してくれる人が少しずつ増え、心躍る音楽とともに完成に近づいていくサンドラたちの家。
その間間に元夫から受けた癒えない傷が差し込まれ、うまく物語としての波があり観ていていい緊張感があった。
ラストは何というか個人的には日本映画っぽいなと言うのかな。
悪くはなかったけれど、そうしましたかって感じだった(笑)
日本タイトルは"サンドラの小さな家”。
物理的には確かに小さな家でも、その存在は大きく、
普通に生活ができてしまっている自分に「住」について考えるきっかけをくれました。
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