「よく入社できたね。「“あたし”のジョー」か?」地獄の花園 もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
よく入社できたね。「“あたし”のジョー」か?
①こんな内容のないバカバカしい話を映画にするには大真面目に作ることが何より。その点では合格。②ただ、私が彼女たちと同世代だったころ(バブル時代)のOLの生態と現代のOL(って今でも言うの?)のそれとあまり変わってなくて(お茶汲みしなくて良くなったのが変わったことくらい)この30年くらい日本社会は何してたんだろうと別のところで頭使います。③ヤンキーものの物語の王道を辿りながらも話が二転三転する脚本が巧み。細かいOLギャグも笑わせる。OLの仕事をきっちりとこなすのが最強OLへの道というわかったようなわからないようなOL哲学も可笑しい。ただ難を言えばダブルヒロインものなのか、あくまで永野芽郁がヒロインで主演なのかぼやけてしまった感があるのが残念。④関和亮という監督の映画を観るのは多分初めてだと思うがだれない堅実な演出でこれも合格。⑤日本独特のOL社会が背景にあって初めて成り立つ映画世界なので、そういう意味では日本でしか作れない映画だと言える。⑥両方に花を持たせるためのラストシーンだと思うが、結局OLにとって愛が一番大事だと今までの世界観をぶっ壊すような落ちの付け方はどうかなァとは思う。最近はこんなのが受けるのかな。まあ、二回も観たいとは思わないから良いけど。
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