「何も考えずに笑いましょう!」地獄の花園 おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
何も考えずに笑いましょう!
バカリズムさんのぶっ飛んだ設定の脚本に、永野芽郁さん主演ということで、ずっと期待していた本作。さっそく鑑賞してきました。期待以上とは言いませんが、十分におもしろい作品に仕上がっていました。
まずは奇想天外なその設定。一般企業のOLが、派閥争いのために拳を振るうというヤンキー漫画そのものの設定が笑えます。その中でカタギのOLが普通に勤務し、上司たちも平然と受け入れている社内の雰囲気がとにかくシュールです。漫画のような“あるある展開”が続くものの、永野芽郁さんの自虐的な独白でそれを逆手に取っています。そして、あたかもヤンキー漫画の王道展開をなぞっているような印象を観客に与え、ラスボスとの決着がついたように思わせたところからのもう一捻りがなかなか楽しかったです。
脇を固める俳優陣も豪華で、川栄李奈さん、菜々緒さん、大島美幸さんは、イメージ通りのキャスティング&立ち回りで文句なし。そこから、他社のヤンキーOLをさらっと登場させ、満を持してトムスン登場!しかも、男ばっかり!なかでも遠藤憲一さんがすばらしい!エンケンさんの演技の振れ幅は秀逸です。特に乱闘前の武勇伝紹介は笑いをこらえきれませんでした。
惜しむらくはアクションシーンです。CGを駆使して、スピード感のある仕上がりになってはいましたが、永野芽郁さんの動きに正直もう少しキレが欲しかったです。その点では広瀬アリスさんのほうが一枚上手だったような気がします。
ともあれ、真剣にストーリーやアクションを楽しむタイプの作品ではないと思うので、何も考えずに気楽に楽しむのがいいです。同じくバカリズムさん脚本の「架空OL日記」のノリが好きな方ならおすすめです。
永野芽郁さんのキレはたしかに、もうちょっとって感じだったけど個人的には逆にそこに惹かれました💕
あのルックスでのアクション。だけどなんか完璧じゃない感。
広瀬アリスさんはホント、ハマっててピッタリ。これもこれで魅力的でした。