「その主人公、最強につき。」地獄の花園 ONAKAMAさんの映画レビュー(感想・評価)
その主人公、最強につき。
バカリズムさんのファンなので脚本を担当すると特報で見た時点で観に行くと決めていました。特にエンケンさんがOLで出演する映像が流れたらもう行くしかないですよ〜
少し前のアメトーーク!のマンガ大好き芸人でバカリズムさんが「最初から最強の主人公が好き」と仰られてたのですが、まさかこの映画でその発言の伏線を回収するとは…
物語の軸自体はヤンキーものとしてはベタなんですが、OLという女同士の争いをガチのものに持っていくもんですから、ぶっ飛んだ物語が完成しました。会社内で派閥があって、分かれてた派閥がひとつになって、そこに超強い広瀬さん演じる蘭がやってきて会社を制す、という簡単な流れでありながら、役者役者が全員濃い演技をしてくれるのでとっても満腹です。そんな濃い演技の中、永野さん演じる直子はOLライフをのんびり満喫しています。抗争と平和のギャップがいい味出してます。
そんな中、盗撮から助けてもらったのがきっかけで、主人公と冴えないけど仲の良い友達という関係で、直子と蘭の繋がりができました。蘭は最強なので、色々な会社の最強OLがやってきて勝負を仕掛けますが、基本返り討ちにします。役者の配置が最高です。3時のヒロインのかなでが短い場面でしたが、良い味を醸し出していました。
ヤンキーものでベタベタな友人が拉致からの蘭の単独での救出というストーリーが始まります。中盤くらいでここまで行くんだなと思っていましたが、ここから一気に大展開していきます。蘭が中途半端なところで負けてしまい、会社の傘下に入れられそうになります。そこで今作の主人公こと直子が隠していた力を解き放ち、エンケンさん率いるOL軍団を見事全員蹴散らします。永野さんがエンケンさんをぶっ飛ばすというもう2度と見れないと思う絵面を見れて良かったです。ワイヤーアクションも見え見えなものですが、今作の作風に合っていたので良いと思います。バカリズムさんこれがやりたかったんだな〜!と勝手に興奮してしまいました。
その後史上最強のOLが会社に乗り込んできますが、直子は超ケンカ強い事を隠しているので、うまいことやり過ごそうとしましたが、そんな事は叶わず、ケンカする事になります。ここでもエンケンさんを思いっきり吹っ飛ばします。エンケンさん今作では素晴らしい噛ませになっていました。史上最強のOLとのタイマンは完全にマンガ描写の力強さがあり、見応えがありました。主人公が勝負を制す、という王道ながらいい感じにケンカを終わらせました。
その後蘭がベタベタな修行を終え、直子とのタイマンに挑みます。主人公をかけた最終局面が始まります。1vs1のガチバトルで、女優さんが拳と拳を交えるなんて絵面も今後ほとんど見れないと思ったので、目に焼き付けておきました。接戦の末、直子はケンカには勝ちますが、女としては完敗するというギャグ漫画のようなオチで終わります。笑いました笑
清々しいほど爽快な作品でした。役者陣・製作陣の皆様面白い作品をありがとうございました〜!
鑑賞日 5/21
鑑賞時間 17:05〜18:55
座席 K-7