「【”高慢は破滅に先立つ。”今作は、高慢で強欲なファストファッションブランドの経営で財を成した男の栄光と破滅を描いた有名人多数出演(名前のみ&ワンシーン)のトンデモ社会派ブラックムービーである。】」グリード ファストファッション帝国の真実 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”高慢は破滅に先立つ。”今作は、高慢で強欲なファストファッションブランドの経営で財を成した男の栄光と破滅を描いた有名人多数出演(名前のみ&ワンシーン)のトンデモ社会派ブラックムービーである。】
■ファストファッションブランドの経営で財を成したリチャード・マクリディ卿(スティーヴ・クーガン)の還暦を祝うパーティの準備が)ギリシャ・ミコノス島で進められていた。
イギリス当局から脱税疑惑や労働問題を追及されていたリチャードは、ど派手なパーティでかつての威光を取り戻そうとしていたのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。&ブラックです。>
・いつものように、今作のフライヤーが手元にあるのだが、そこにはリチャード・マクリディ卿のモデルが、実在のファストファッション王フィリップ・グリーンであると記されている。
そんな男、知らないなあ。
けれども、スティーヴ・クーガンの怪演が際立つリチャード・マクリディ卿の、若い頃からの弱者をこき使って、稼ぎ、値切る姿が、マア凄いのである。
・ご存じの通り、ファストファッションメーカーが東南アジアを主に衣類を作っている事は、誰もが知っている事である。当たり前だが、日本で作っては、賃率が高すぎて労務費が嵩んで、利益が出ないからね。
・それにしても、劇中で多数の有名人の名前が”値決めされるように”出てくるのだが、怒られなかったのかなあ。
大分、失礼で酷い事を言ってるよ。
ボノなんか、税金逃れとしてアイルランドからオランダにU2の事業を移した、ファンであれば誰でも知っている事をリチャード・マクリディ卿が、イギリス当局から糾弾されている時に開き直って喋る台詞の中で、実名で言われちゃっている。マア、事実なんだけどね。
<ラスト、散々傲慢に振舞って来た王の如きリチャード・マクリディ卿が、真の百獣の王サダハルじゃなかったライオンにヤラレちゃうシーンは、シニカルだったなあ。
エンドロールの数々のメッセージも、相当に社会派であったね。
それにしても、2025年4月現在、リチャード・マクリディ卿に似た男がアメリカに二人ほどいる気がするのは、私だけかな?じゃーね。>