ローズメイカー 奇跡のバラのレビュー・感想・評価
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「美のない人生は虚しい」
フランス郊外で
父から受け継いだ
バラ園経営者エヴ
経営危機の中
世界バラコンクールに参加する為
社会復帰訓練所から来た
訳ありな3人と
新種の開発を試みる。
バラ育種に関して
全くの素人3人を
巻き込み ライバル社に
忍び込むシーンは
如何なものか
でも、そこはコメディと言う事で・・・
バラの交配(マリアージュ)については
私も無知なので
その方法を知る事ができました。
新種のバラは、
希少なバラの両親を選び
種子を交配させるのですね。
エブの持つバラと
ライバル社に
保管されているバラを
交配させようと
忍び込むという訳ですが・・・
バラ園に
香りがするかのように咲き乱れる
多くのバラが
とにかく美しくて感動します。
経営難で、いろいろ差し押さえられ
3人に払うお給料も厳しい中
バラの季節ではないが
発想の転換で
今ある バラを売る為
3人がユニークな方法で
売り歩くシーンも面白くて
墓地で、他の花屋に集中する人達を
こちらに呼び込もうとエブの提案で
音楽をかけて雰囲気作り
客が、一斉に振り向くシーンも
ナイスアイデア 面白かったです。
3人のひとり 両親に突き離された
フレッドの優れた嗅覚を
発見したエブが
調香師になる事を薦めたり
最初は、頑固なおば様だと
思いましたが
相手を思いやる気持ちもあり
ラストは泣けるのでした。
念願の、交配に失敗して
ライバル社の買収契約書に
サインする寸前で
新人3人が、大事に育てた
自然交配でのバラが開花する
それをコンクールに出品すると
ライバル社を追い返すシーンには
晴やかな気持ちになれました。
その名も「イパネマの娘」
名曲が聴こえるかのよう・・
ラスト、
香水作りの為、パリへゆく
フレッドに
「花言葉」の本を贈るエブ
車に乗ったフレッドが
その、本に挟んである
押し花3種カード
それは、
カンパニュラ
「ありがとう」
青いパンジー
「あなたがいないと寂しい」
忘れな草
「私を忘れないで」
感動しました。
エンドロールで流れる曲
「La rose et l'armure」
Antoinu Elieの歌声もステキなの
エブを演じられた
カトリーヌ・フロさんは
クリスティの「奥様は名探偵」を
観て存じておりました。
人気のフランス女優さんですね。
バラの、気品と華やかさ美しさに
感動できる、人生再生物語。
CSで鑑賞
癖の強い薔薇おばさん
タイトルからもバラ農園の話だと分かるがいきなりディーン・マーティンの「ブルー・レディに紅いバラ」で始まるベタなオープニングに笑ってしまう。
個性の強いバラ育成家のおばさん、イブ(カトリーヌ・フロ)と訳あって働きに来た孤独な青年フレッド(メラン・オメルタ)、花泥棒までさせてどうなるのかと冷や冷やしましたが次第に心の通い合う様を丁寧に描いています。ラストは名作「グッド・ウィル・ハンティング」を彷彿とさせますね。
イブの農園は火の車、再建に必死のイブに仲間たちは振り回されっぱなし、それでも皆、健気に支えます。
大きなバラ農園の若い経営者ラマルゼルをバラを商品としてしか見ていないと目の敵にしていますがそんなに悪役には思えません、むしろ希少種の苗を盗んだりとイブの方が質が悪いでしょう。交配した新種が失敗なのも神様のバチがあたったのでしょう。失敗だったからと言って苗を抜き捨てるイブは本当に花への愛情があるのか疑問に思える演出でした。
そんなイブにも善いところが一杯あるので農園の再建や健気に働く仲間たちを応援せずにはいられません。
感心したのは11月の万聖節、日本で言えばお彼岸のような死者を弔う記念日に季節外れの白いバラを墓地に売りに行くシーン、菊が定番なので見向きもされないがイブの機転で曲を流すとお客が殺到、曲はティノロッシの「白いバラ」、母親に白いバラを贈る息子の愛の唄だからベストフィット、冒頭の挿入歌といいピノー監督は歌の使い方がユニーク、エンドクレジットに「ママに捧ぐ」と出ますが監督の母親が映画の完成を待たず亡くなったと言うことでした。
ヒューマンドラマとしてはベタですがコメディ要素もあり愉しめます、何より本物のバラ育成家が監修にあたったという珍しいバラの花々が咲き乱れ目が癒されます。
人生に大きな薔薇を
倒産寸前のバラ園が社会復帰の人を雇いながら、奮闘するストーリーでした。
実際鑑賞したら、一度人生を失敗した人でも、やり直せるチャンスがあり、温かく見守ってくれる人が身近にいることを教えてもらいました。
雇われた1人の男性に、「あなたには才能がある。輝かかせることができる。でも才能と好みは違うから、いつでも帰ってくればいい。」と居場所を作って、温かく包んでくれるシーンにジーンときました。
仕事で失敗して、自分に自信がなくなって嫌になっても、周りには見守ってくれる人、信じていてくれる人がいることを大切にしていきたいと思いました。
人生は一度きり!美しい薔薇のように咲き誇る人生になるように過ごしていきたい。
フランス映画が、こんなにベタで良いんか?
再生/逆転/決別/リスタートものの、テンプレ設定と展開ですもん。破綻寸前のバラ園に、落ちこぼれ3人組。3人の奮闘と成長。心を通じ合せたトコロで奇跡の一発逆転。
もう、ストーリーそのものはベタもベタ。フランス的演出で、コテコテしてないだけですもん。ナデーシュが、足元に自然交配の新種を見つけるシーンとか、ヤッパリ来たにゃ、としか。最後の花言葉とか、するか?今時、こんな落とし方?などなど。赤面必死の素人っぽさ。
ただ、不思議と、これが地味に効くw
あまりのベタっぷりに多少、面食らってしまったけれど。
良かった。
結構なムネアツで。
マリー・プショーのキュートさに⭐︎も緩めになる、フランス映画の多彩ぶりを感じずにはおられない佳作どした!
好きだなぁ。こういう映画。
あぁ、フランスに行きたくなる。
【ローズメイカー 奇跡のバラ】関西は公開中
※以下、ネタバレあり
亡き父から受け継いだバラ園の女経営者。
経営が傾き、起死回生を狙って新種の開発に挑む。
そこで雇われたのは社会復帰更生中のワケありな3人。
・・・あきません、先が読めていてもやっぱり泣かされる(笑)
最後の、花言葉とかあきませんやん。
「ありがとう 」
「あなたがいないとさみしい」
「私を忘れないで」
よかったね、親に見捨てられ、チンピラになり悪いことばっかりしてたけど、人をまた信頼することができて。
才能をみつけてもらえて。未来の扉が開けた。
タフで決してめげない主人公が、私は好きです。
ちょっとキツいけど、表裏なく、飾らず正直だし。可愛いらしいとこもある。
いかにもフランス女性!って感じ。
まぁ脅してみんなに泥棒させるのはあかんけどw
フランス人は大企業に対してあまりいい思いがないと聞いて、とっちめたいのね、と少し納得。
この女優さんの「大統領の料理人」も好きでしたが、似てますよね、キャラが。笑
観終わって、ほっこりしました。
バラもお庭も畑もため息が出るほど美しい。
自分らしく思いっきり生きるって素晴らしい。
素人新人達のおかげ
フランス郊外で父が遺した小さなバラ園を継いだエヴ(カトリーヌ・フロ)だが、バラ園は目玉もなく倒産寸前で人を雇う余裕も無い状況だった。そのバラ園に、職業訓練所から3人の素人が派遣されてきたが、バラに関して何も知らない彼らは最初は手助けにならなかった。そんな中、エヴはライバル会社から貴重なバラを盗み世界初となる新種のバラの交配に挑戦した。さてどうなる、という話。
盗んだ「ライオン」から交配した新種のバラ開発が失敗して良かったというのが最初の感想。
もし上手くいってても新種のバラのルーツについて、説明が出来ない事になってただろうから。
エヴはフレッドにタバコ吸うなと言いながら、自分は煙管でタバコ吸ってるのはどういう事?って思った。
最後は素人だったナデージュのおかげで新種のバラを発表出来、賞も取ったみたいだから、素人新人達に感謝しかない。
エヴにとってはラッキーだったな、という感想。
佳作
当たり障りのない作品。
母に捧ぐなんて記述があったから、そういう類いのモノなのかもしれない。
物語もスタンダードな枠を突き抜ける事はなく、平坦に進む。それでも最後までしっかりと観れたのは作り手の手腕なのだろうか。
育児放棄と薔薇の育成との対比は、結構グッとくる。
交配までは簡単だ。
でもそこからの手間暇をかける時間が花の良し悪しに影響していく。
優美な中にも毒をしっかりと忍ばせるフランス映画ならではの作風でもあった。
そこそこコメディ要素もありで楽しくはあった。
新しい美を誕生させる良作なんですが、個人的にツッコミどころがある作品ですw
なんとなく気になっていた作品で上映時間のタイミングが合ったので鑑賞しました。
で、感想はと言うと結構良いかも♪
割りとスタンダードな内容で良質な作品で心穏やかに鑑賞出来ましたw
ですが、全てが丸く収まったと言う訳ではなく、ツッコミどころもそれなりにw
1番のツッコミは盗んだバラの件はそれで良いのか?w
いくら合わない嫌な奴だとしても、忍び込んで、超貴重なバラを盗んで、それを使って配合して、結果として思っていた新種のバラが誕生が出来なかった。でも新人達が手塩をかけて、様々な偶然から新種のバラが誕生した。めでたしめでたし♪
と言うのはどうかと思うし、そのお咎めも無しと言うのはちょっとどうなのかな?
また、盗みをたぶらかしたのも雇い主のエヴと言うのも頂けないし、正社員の権利を盾にしてゆすると言うのはかなりの悪党w
勿論、父親のバラ園を潰さない為にと言うのは分からなくはないけど、嫌な奴の様に見せようとしているラマンゼルよりもエヴの方がよっぽど悪い奴に見えますw
後半に行くに連れ、フレッドの才能の開花と気心が知れてきたのでエヴの心も少しずつ氷解しているのは分かるんですが、侵入して盗みを働いてお咎め無しにはどうにも抵抗感があると言うか、納得出来なくて、「えっ?それでよいのか?」となってしまいます。
本当にそこに尽きるんですが、それ以外は結構良い感じで、フレッドの幼少からの親の育児放棄が原因でグレてしまったのも分かるし、意外と親への想いは失われていなくて、逆に自身の親からの旅立ちとかもなんか清々しい。
サミールのキャラは終始ブレが少ないのも良いしw、ナデージュは可愛らしくて、なんでこの2人と一緒に送り込まれたのかが謎w
エヴの右腕で番頭的な感じのヴェラの扱いがちょっと薄いのは気になりますね。
バラの新種配合や誕生と言ったのは正直知識が無いので、かなり難しいと言うか、未知の世界ですが、それでもビジュアルの美しさと匂い立つ様な雰囲気の作品に王道なフランス映画っぽいのが良い♪
また、上映時間も96分と言うフットワークの軽さも良い感じだし、テンポも良い♪
オーソドックスに少し変化球を織り混ぜてますがw、こじんまりとまとまって、結構良い感じのスマッシュヒット的な良作なんですが、エヴの意外な小樋悪党な感じだけが気になってるんですよねw
コメディ要素もあって、クスッと笑わせる部分もありますが、コメディではないからこそ、エヴの性格の立ち位置がちと微妙。
「美のない人生は寂しい」と言う台詞がありますが、この作品はまさしく美の魅入られて、美を誕生させようとする作品。
で、あれば状況はいろいろあれど、「生き方に美は求めないのかい。エヴ?」となるんですが如何でしょうかw
と言うのが個人的に物凄~く思っている点ですが、そこさえ除けばまとまった良い作品なんですよね。
…でも、気になるw
と言う感じなんですが、都市圏はシネコンを初め、上映館が少なくて、なかなか映画を観る機会が少ないんですが、6月からは時短営業とソーシャルディスタンスを保っての営業再開がされると映画好きには嬉しいニュースが入ってきて気持ちが少しは晴れやか♪
それでもまだまだ「密になる環境が怖い」と言う方も沢山おられると思いますので、声を大にして「映画館に行こう!」とは言えませんが、コロナで良い作品が埋もれるのも勿体無いし、寂しい。
ツッコミどころは置いといても結構良作かと思いますので、機会と興味がありましたら、如何でしょうか?
【”夢を諦めてはいけない・・。美の無い人生は、空しい・・。”潰れる寸前の薔薇園を守る育種家の元に現れた、”園芸ど素人トリオ”が惹き起こした事。】
ー 薔薇園の主エヴを演じたカトリーヌ・フロの、コメディエンヌ演技は初めて観た・・。ー
・当初、倉庫荒らしだったという入れ墨だらけのフレッドを、胡散臭げに見ていたエヴ。ビニールハウス内に温風を吹き込んでしまうおっちょこちょいで、気弱なナデージュや、50歳と言う年齢もあり、CDI(正従業員)になることを求めるサミールの序盤の姿。
ー 序盤はコメディタッチで物語は進む。
”薔薇栽培の大企業に忍び込んじゃ、駄目でしょ!”とクスリと笑いながら鑑賞。そして、且つては数々の薔薇の賞を獲得してきたエヴの薔薇園の経営が傾いた理由も少し分かる。
エブは、利益より新しい魅力あふれる薔薇を生み出すためには、妥協をしない人物なのだ。ー
・霰のために、ビニールハウスが駄目になっても、踏ん張るエヴ。そして、その過程でフレッドの嗅覚の鋭さに気付き、嫌がるフレッドの嗅覚をテストするシーン。独特な表現ながら、的確に匂いを嗅ぎ分けるフレッド。エヴに褒められ、照れ臭そうだが、嬉しそうなフレッド。
ー フレッドが自分を捨てた、両親に対し別れの薔薇の花束を渡すシーン。彼が、漸く自分の存在価値に気付き、独り立ちする決意を示したシーンである。ー
◆薔薇栽培の大企業から盗み出したオールドローズの名花、”ライオン”の交配に失敗し、大企業に農園を譲り渡そうとしたときに、気弱なナデージュが見つけた奇跡の花。
<薔薇って、こんなに種類があるんだ!と驚き、薔薇の交配シーンも見ていて面白い作品。
何よりも、エヴと”園芸ど素人トリオ、特にフレッド”との信頼度合いの変化や、フレッドが調香師として、新たな世界に踏み出して行く姿が、とても気持ちの良い気分にさせてくれる作品である。>
◆コロナ禍で、行きつけのフラワーショップも、様々なイベントが中止になり、大変だそうである。
こんな時こそ、家に中に美しき花を花瓶にさして、心に豊かさを持ちたいモノである。
美は人生を豊かに
主人公のエヴは15年前に亡くなった父のバラ農園を引き継ぎ個人経営でバラ農園を営む。
しかし業績は悪く閉園か同業の企業の売却の道が近づいてる状況である。
そんな中あえて従業員を増やし好転に賭ける事にする。人件費も安く収めたい事情もあってか、社会復帰プログラムに参加中の訳ありの3人を雇う事となる。
そのうちの一人フレッドは過去に強盗等の前科持ちである。その能力をエヴは買って農園買収
を目論むライバル企業が抱える特許のバラを盗み交配し新種開発により大逆転を狙うストーリーである。
この作品の良いところはとにかく見易い。事がとんとん運ぶ点もその一つだが、バラ及びバラ農園細かい描写を追った作品というより、バラが持つ美しさとエヴやフレッド達がストーリーが進むにつれて1つのチームとなる人間が持つ美しさを同時に描かれている。この美しい描写がなにより見易く心が温かい気持ちにさせられる。
ストーリーは単純。どん底付近にいる者達が一つになる事で得られる典型的なサクセスストーリー。ただこの作品はそれがバラの美しさもゆっくり感じながら見られるので気にならない。
最後はパリに旅立つフレッドに対して花言葉で見送るエヴの描写はとてもお洒落で素敵である。最後までこの作品の美しさを堪能させてもらった。
「美のない人生は寂しい」とエヴの言葉があった。まさにそれを感じられる作品である。
美しさには色んな美しさがある。色んな美しさを人生に取り入れながら人生を豊かにしたい。そんな事を改めて感じさせてくれる作品であった。
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