「セリの強さ」ミナリ JYARIさんの映画レビュー(感想・評価)
セリの強さ
想像している怖いことが一切起きない映画でした。
ポールの件にしても、ひよこの選別場にいた女の人にしても。
ただ、それがなんとも日本映画的というか、
昔ながらな感じで、しみじみとしてしまった。
ハンヨンジュさん、助演女優賞おめでとうございます。
ただ、これで日本の樹木希林さんが獲れなかったことが
余計に悔やまれるなあと…。
まあ、そんな彼女がやらかす話だけど、
その時に家族がどんな行動を取るかというのが
肝になっていて。
それが見ていて、なんとも現実的だなあと思った
この映画で好きだったのは、
なんと言ってもおばあちゃんとデビットの関係性。
あの仲良くなり方って、本当にリアリティがあるというか。
どのシーンも面白すぎて。
まず初対面で、栗を口で剥いてそのままあげるところなんて
本当にありそうで笑ってしまった。
それから、苦い茶を飲ましたり、
川に連れて行ったり、
おしっこ飲ませたり、
あんな歳の離れた二人がふざけ合ってるの、
平和でしかないというか。
それがデビットの世界では、本当に深刻なことのように
描かれているのが、面白いなと思った。
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