「夢では無く目標といいって貰いたい」ミナリ Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
夢では無く目標といいって貰いたい
1980年代、カリフォルニアからアーカンソーの高原に移住して、孵卵場でヒヨコ鑑定士をしながら韓国野菜をつくる農園をつくる父親とその家族の話。
凄腕ヒヨコ鑑定士の夫と、同じくヒヨコ鑑定士である妻、小学校高学年位の長女に小学校低学年位の心臓に疾患を持つ長男という4人家族に、嫁の母親が合流する家族。なぜか子供たちは学校に行っていないみたいだけど。
家族の夢の様に夫は語るけれど、妻は乗 り気ではないし、息子の身体のこともあり町に住みたがるという序盤から、自分で井戸を掘って地下水を掘り当てて、変人ポールの力を借りつつ野菜作りを始めるストーリー。
冒頭からイマイチ夫婦仲が良くないシーンが多いし、ちょっと自己中で行き当たりばったりな印象がある夫。
ハルモニも如何にもな時代に取り残され感ありありで、やっぱり引っかき回し役。
いくら映画とはいえ手堀りでその浅さで?と思っていたら、ちゃんと意味があった訳だ。
様々なトラブルが積み重なって行く様や、その中で我が道を貫き通そうとする夫は痛々しくも感じたけれど、余りにも大きなトラブルからの反発で産まれた形は、絆の片鱗がみえて温かかった。
そして、片寄っていたりはするけれどポールはなんだかんだ良いヤツだ。
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